邪宗門〈上〉 (朝日文芸文庫)

著者 :
  • 朝日新聞
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本棚登録 : 157
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (568ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022640048

感想・レビュー・書評

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  • 私の"生きる"意味あいを引き出してくれた本。けっして一宗教団体のストーリーではない。

  •  朝日ジャーナルに連載されていたのを覚えています。全集で読んだことがあるのですが、途中で挫折しました。大本教をモチーフにしているのでしょうが、重要な経典や裁判の予審調書なども克明に記述されている。流し読みを試みることなど思いもよらない。教祖をはじめ、多くの登場人物もしっかり書かれ、懸命に生きてゆく姿が痛々しく愛おしい。昭和5年頃からの、戦争が拡大してゆき、国家による統制の厳しくなる有様が恐ろしい。このような時代がかってあり、今もチロチロと燃え始めている有様がうかがえます。大秀才の全力を注いだ傑作。ぜひ、今回は読み切りたいものです。

  • 東大京大教授が薦めるリスト100選抜

    No.30

  • (間借りです)
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    「邪宗門(上)」高橋和巳著、講談社文庫、1972.04.15
    p556 ¥280 (1979.07.21読了)(1975.11.03購入)
    *本の表紙より*
    運命薄く生まれ、狂乱の果てに〝世直し〟の思想を生み出した開祖行徳まさ。だが国家権力に挫折する二代目教主行徳仁二郎。そして現世に対する呪詛と復讐の内に革命を幻想し、三代目教主となる主人公千葉潔―邪宗ゆえに、捨て身の蜂起をしつつ破滅せざるをえなかった一教団の歴史。

    ☆高橋和巳さんの本(既読)
    「我が心は石にあらず」高橋和巳著、新潮文庫、1971.06.21
    「黄昏の橋」高橋和巳著、新潮文庫、1975.10.30

  • 千葉潔が諫暁を行い、警察に捕まった所まで読んだ。ひのもとの暴走が今始まる所。

  • 大作というか力作。読むのにどれだけの力を要するかというくらい、読むのが大変。しかし読む苦労の三倍近くは自分に返してくれる。人が一人でこんなにリアルティーを持って、書けるのか、驚きである。この本は小説ではなく、もはやノンフィクションドキュメンタリーである。神とは何か。深い。

  • お盆休み、実家への帰省の道中と実家で読んだ本。
    読みにくい!
    文字がぎっしりと書かれており、ページ数も多い。
    というか、まだ上巻のみしか読み終わってないけど(下巻はまだ借りれていない)
    しかし、おもしろい!
    時代は太平洋戦争前。新興宗教が国から弾圧を受け、解体していく様を描いている。今の新興宗教は怪しく、金儲け主義だったりするが、この物語に出てくる新興宗教はとても邪宗とは思えない。人々は魅力的であり、人間的な弱さも持っている。
    太平洋戦争の激化と共に、日本では軍国主義・国粋主義が強くなっていきますます弾圧も厳しく、八方ふさがりとなっている。
    下巻ではどのような展開になるかとても楽しみ。

  • この小説が登場した時、私はまだ生まれてもいなかったので、リアルタイムの読者とは、たぶん読み方そのものに違いが生じると思うんですが、素直にすごい小説だと思う。新興宗教って偏見だとわかっていても、やっぱりネガティブなイメージしかないんだけど、そういう設定は抜きにしても、破滅に向かっていく変遷を「個人」と「組織」双方向の視点から描いていくこの文章は素直にすごい。長い小説だけど、グイグイ読めてます。

  • この本の並びで何でまた、と思われるかもしれませんが。大学生になる直前、高校三年の一から三月のどこかで読んだ、いまでもときどき思い出したり、不意に読もうかなという気持ちになったりする本。いつでも身体のどこかしらで、この本に由来する感覚が眠っている気がする。しかしたしかにこの本棚のなかだと浮きまくってみえるのだろうなぁ。初読みは高校の司書さんが貸してくれた高橋和巳全集でだったのだけど、後日購入したのはこちらの文庫版。
    人間にとって、宗教っていったいどういう存在のものなんだろう、という疑問をもっていた時期に、たまたま某通信教育の受験対策用課題文に使われていて、気になって受験後に読んだもの。何となく気になって、で読み始めたものだったけれど、いまから思うに手軽に読むべき長さでも重さでもなかったし、実際読むのは数日かかりきりだった。でも、つまらなくなって投げ出すことはなかったのが不思議。どこまでいっても明るくない、ある種凄惨で壮絶なお話で、わたしはたいてい、こういう系統のものは苦手なのだけど。それだけ作者が誠実で、真剣だったということか。
    宗教とか人間の極限とか、人間存在とか、そういったことに興味のある方は、機会があればご一読を。

  • 十代最後のヒット。

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著者プロフィール

1931年生まれ。1971年に39歳で早逝。短期間に膨大な名作を遺した天才的小説家。中国文学者。『悲の器』で第1回文藝賞受賞。著書に『憂鬱なる党派』『邪宗門』『日本の悪霊』『わが解体』ほか多数。

「2017年 『我が心は石にあらず』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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