西蔵放浪 (朝日文芸文庫)

著者 :
  • 朝日新聞社
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022640758

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  • 著者は旅先で見たものや起こった出来事に何かしら特別な意味があると考えて旅をする。

    一層旅に深みが増して、濃密な1人の時間を過ごせそうだ。

    来世での幸福を信じて生きるチベット人たち。日々何もすることなく、質素な食事をとり、ひたすら呪文を唱える。

    信仰の力の偉大さを感じる。信仰さえあれば人々は満ち足りた暮らしができるのかもしれない。たとえそれが外からみると酷いものであっても。

  • インドからゆっくりとチベットへ向かっていく著者。いつの間にかチベットへ。そしてある貧しい部落に転がり込み、一般のチベット人の生活に入り込み、交わり、観察する。チベット語で話したのだろうか。ひどく乾燥した空気、ゆったりというのでは生ぬるい、時間の流れ、来世のための功徳を積むのに一生懸命で時に現世が疎かになっていやしないだろうかと思える生活。その流れにくさびを打ち込むかのように時折行われる祭り。僧といえば徳が高く神秘的なものかと思えば、食い詰めたり、口減らしだったり、気軽になる者も多く、普通以上に普通なものが多く、拍子抜けした印象を抱いたのだとか。そんな著者の切り取ったチベットの空気を感じさせてくれる。40年近く前のことが書かれているのだから、今どうなっているのかも興味が湧くところ。/以下、備忘録的に。/チャンチャベンマというのはこの地方の諺で、酒とバター茶を交互に飲んで暮らす無上の身の上を言うのであった/あんた、心配いらんよ、今、俺たちが住んでいる世の中にゃ、あんたたちの言う来世の世界、地獄、餓鬼、畜生、阿修羅、人間、天上、ひと通り何でもそろってるんだ。きっと、ここは来世なんだよ......ここが来世でなきゃ、何であんたという人間の頭の上にあんなに真青な天国が見えていて、何であんたの足元に虫けらや犬っころが寝転がっているだろう。/

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784022640758

  • やっぱり、「地球の歩き方」シリーズは、日本最高の紀行文の一種だと思う。色々出ているけれど、あれより詳しいガイドブックはないし、あれ読んでると「あそこ行こう、ここ行こう。」って本当にウキウキしてくる。

    ただし、それは「遠景」として、観光する場所や人と一定の距離を保とうとする場合の話。

    1人の作家が自分の名前を明記して、それで紀行文を書こうとする場合、それとは逆で如何に「近景」で、如何に対象に近寄ることが出来るかが鍵になってくると思う。

    僕はその代表例として、この一冊を挙げたい。特にパンを濡らして作った仏像をぞんざいにして、寺から追い出される話は、バスの中で声出して笑った。そう、近寄りすぎると、嫌われたり怒られたりもするんだよね。

  • ちょっとディープな感じだけど、載っている写真は、西蔵の風景と人情とを呼び起こしてくれる。

    ・・・自分もチベット人だったのかなぁ~なんて勘違いする本。

  • やっぱ印度放浪の方が好き。w
    チベット、ラサ、カイラス・・・。
    その言葉の響きだけで魅力的なチベット。
    写真にしろ、文章にしろ、
    藤原新也の執拗なまでの「見る」という姿勢に圧倒される。

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