- Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022641120
感想・レビュー・書評
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東大の周りの地区の明治における役割位置付けから、明治日本を考えて行く。筆者は晩年だから、場所はあまり動かずに頭の中が動く。三四郎の広田先生が日本より頭の中のほうが広いと言ったのと、なにか似ている
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個人的に馴染み深い地域。
本郷ということで、やはり東大に関係した話が多めか。 -
この巻は特に興味ある話はなかった。
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「明治になって西洋文化の「配電盤」としての機能を持った東京は地方に比べ一段上に上がり、現在の日本人の都鄙感覚になった」/本郷といえば東大構内(加賀藩前田家上屋敷あと)。医学部全面改装工事の折の、藩邸址の構造分析により藩主と下士の生活の格差など詳細な生活様式が明らかになった…/司馬は『明治学』というような学会をひらいて古今東西に稀な近代化成功例を喧伝すべき、とする。善良な国民性だけでなく、無名だった井上馨の建言で首都を旧江戸=東京と定めた幸運/御雇い外国人モースは学歴貧弱だったが日本の考古学の祖となった。カネではない“不朽の名誉”は学者には不死の実現に等しい。人の一生は短く、御家は主君より大事、永続発展が目標の武家に似ている。
初出91年8月〜翌2月の週刊朝日連載。既に紫綬褒章を受章しており円熟期に入っている。 -
本郷か、ほぼ行ったことがないかも。関東在住も長くなりやしたが。この本に限らず良さ気に書いてる人多いからなぁ、一回ふらふら歩いてみるかな。しかし今日、そして暫く無理。ホント暑過ぎるわ。
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ご近所書かれてるかな?と読んでみたけどどんどん出てきた。地理的にも歴史的にもまだまだ知らないことがたくさんあって、すごいとこに住んでおるんだなあと思う。街道をゆくは初めて読んだけど司馬遼の余談を抽出した感じで良いね。いくつか読んでみたい。
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夏目漱石、森鴎外、坪内逍遙、樋口一葉、寺田寅彦など、明治の文豪たちの足跡をたどる旅。漱石の名作「三四郎」を語って三四郎池で本郷界隈の散策を終えている。
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司馬遼太郎による本郷紀行は、司馬遼太郎による夏目漱石論だった。って言ったら言い過ぎか。恐らく90年代初頭に書かれているから、現代の本郷は僕の眼の記憶にも有る場所、でも、多分今日行ったらもはや無いのかも知れない。
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本郷が舞台.本郷台は「武蔵野台地の東端をさし、江戸時代の村名である湯島、駒込、小石川さらには本郷を含める」と、ある(50p).
本郷は江戸時代、幕府の学問所が置かれり.それが近代にあっては東京大学の前身となる農学校、医学校につらなり、官学アカデミズムの聖地となる.
前田百万石の屋敷、水戸家の屋敷と、有力大名の居家でも、知られる.
前田家の門は、東大の赤門として残る.
大阪の作者が、東京を紀行で残す.
「その身を江戸時代に置きながら、近代を曳きよせたひとびとの墓がすくなからずある」(233p)と、蝦夷地探検、重商主義の導入にかかわった人物に及ぶ.
間宮林蔵、最上徳内、本多利明、高島秋帆.
本郷に文学・散文の系譜あり.子規・漱石・一葉.
漢学・儒教の府は、近代において官学アカデミズムの受け皿となった.
近代の探検・開明・重商主義の思想系譜を伝承する.
幕政の「徳」は、維新後の「知」に、継承されたか. -
知らなかった江戸から東京への移り変わりや
歴史が地図を通して伝わってくる。
団子坂無縁坂傘谷坂見返り坂福山坂‥
粋な名前が多い
つい歩きたくなる。
東京は江戸徳川幕府の影響を色濃く
残していると改めて実感する。
漱石鷗外一葉弥太郎らと思わず
すれ違った気がする。