まだ見ぬ書き手へ (朝日文芸文庫)

著者 :
  • 朝日新聞社
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本棚登録 : 68
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022641465

作品紹介・あらすじ

文学を愛しその現状を憂える筆者が、真に自立した新しい書き手の出現を望んでおくる、力強い文学への手引き。

感想・レビュー・書評

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  • なんとなく、この本って男性を対象に書いている気がするんだよね……。そこら辺が鼻につくっていやぁ、つく。

  • 頷いたり首を傾げたり、共感したりケッと思ったりしながら読んだ。
    ただどうしても、著者が語りかける「あなた」が男性を想定したもので、良いなあと感じる文章に出逢っても、そのもやもやを拭うことができなかった。女性は恋愛を最優先に考える、というようなステレオタイプが多く見られて、笑うしかなった。
    でも、時代は変わった。
    女性作家さんたちが築いてきたものを、大切に、いとおしんでゆきたいと、あらためておもった。

  •  小説家として《孤》と《個》に徹せよ、という。この点がよくわからない。もちろん、《孤》は孤独、《個》は個人である。

     本書によれば、現代の日本文学の質がおそろしいほどに落ちてしまっているから、そんなところに交わらず、商業主義の編集者を遠ざけ、俗世から離れて、独自の文学作品を創るために切磋琢磨せよ、というのである。

     だが欧米の大文学者は、人と交わり、世に出た人物が多いのではないか。

     たとえばスタンダールは軍人になり、官僚になり、ジャーナリストにもなった。ドストエフスキーは空想的社会主義サークルの一員として逮捕され、シベリアに流刑され、作家として自立してから賭博に明け暮れた生活を送った。ゲーテはヴァイマル公国の宮廷顧問を務め、自然科学者としても研究を続けた。バルザックは小説を書いている時間以外は社交界に入り浸りだったし、ユゴーが政治活動や亡命に遭った激動の人生だったことは有名だ。すこし格は落ちるが、フィッツジェラルドは婚約したゼルダのニューヨーク社交界の奔放生活にふりまわされ、ハリウッドの脚本を書いたりもした。

    「小説家として《孤》と《個》に徹せよ」というのは、むかしの日本の修行精神を、そのまま説いているだけな気がする。

    「批判があるなら自分の作品を持ってこい」というのも誠実ではない。過去の作品や人物の例をもっと出すべきだろう。

     ただし丸山さんの小説はすぐれたものが多いので、もっと読まれてもいい。あくまで本書の主張には同意できない、というだけである。

  • 文学を愛しその現状を憂える筆者が、真に自立した新しい書き手の出現を望んでおくる、力強い文学への手引き。

  • ストイック!!
    孤独と戦いながら書き続ける。
    いいね〜
    世の中には『まだ見ぬ書き手』への
    あらゆる本がでてるけど
    この1冊で事足りると思う。

  • 「書き手」を目指す人はもちろん、またそうでない「何か」を目指す人にも通ずるものがある・・・
    と言いたいところだが、この書は「書き手」以外の何者でもない著者からの「まだ見ぬ書き手へ」の指南書であるだろう。

  • ~~~~~~~~~~

    <span style="font-size:large;"><span style="color:#9800FF;">創作において一番重要なのは</span></span>、
    これまで誰も成し得なかった<span style="font-size:large;"><span style="color:#9800FF;">まったく新しい世界を切り拓き</span></span>、
    未踏の高山に挑み、未知なる海を渡って、
    そこから流れが大きく変わったといわれるような<span style="font-size:large;"><span style="color:#9800FF;">個性的な作品を生み出すのだという強い気概</span></span>を持つことです
    それを持てることが才能と言えるでしょう

    ところが、<span style="font-size:large;"><span style="color:#32CBFF;">他人の作品&に憧れることから出発した者は</span></span>、
    いつまで経っても憧れることしかできず、
    どこにもない<span style="color:#32CBFF;"><span style="font-size:large;">自分だけの作品を創ろうとはしない</span></span>のです

    ~~~~~~~~~~

    <a href="http://between0and1.seesaa.net/article/107543643.html" target="_blank">詳しくはこちら</a>

  • 第2章は、イメージ・ストリーミングをやっている者として、大いに納得できる記述にあふれていると思いました。

  • 書く前に読む!(邦衛的)

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著者プロフィール

丸山 健二(まるやま けんじ)
1943年長野県生まれ。1964年国立仙台電波高等学校卒。
1966年に第23回文学界新人賞を受賞した小説「夏の流れ」が、1967年に第56回芥川龍之介賞を受賞。23歳0カ月での芥川賞最年少受賞記録は2004年に19歳の綿矢りさが受賞するまで破られなかった。男性作家としては最年少受賞者。
1973年に「雨のドラゴン」が第9回谷崎潤一郎賞候補作、1976年に「火山の歌」が第12回谷崎潤一郎賞候補作、1987年に「月に泣く」が第14回川端康成文学賞候補作となる。しかし全て受賞を辞退。
2013年、丸山健二文学賞創設。2015年丸山健二塾を開始。長野県安曇野に移住し、文壇と一線を画した独自の創作活動を続けている。

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