手紙、栞を添えて (朝日文庫)

  • 朝日新聞社 (2001年5月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022642714

手紙、栞を添えて (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • (「BOOK」データベースより)
    作家で学究の人でもある辻邦生と水村美苗。ふたりの知性が面識を持たぬまま濃密な往復書簡を通して開陳した、文学への愛と永遠の生の歓び。透徹した論理、繊細な感受性、ユーモアと緊張感が織りなす至福のアラベスクは、読むものをあらがえぬ“読書の快楽”にいざなう。

  • 辻邦生と水村美苗の文学を語る往復書簡で、 溜息が出るほど美しい日本語で綴られている。

    子供の頃に家の本棚にあった海外文学や日本文学の数々の 作品が次々と出てきて懐かしくなった。
    特に懐かしく思い出したのは、大好きだった『源氏物語』。
    漫画版源氏物語の『あさきゆめみし』まで思い出して 暫し自分の読書体験に思いを巡らしてしまう。
    お二人は、最初から最後までお顔を会わせることなく 手紙のやり取りをするところがとっても素敵で、 古風な感じがまるで平安時代のよう。
    水村美苗さんの楽しくてしょうがない弾ける感じの手紙を受けて、 辻邦生さんの包容力のある紳士的なお返事がなんとも素敵で。
    こんな手紙のやり取り、私もしてみたいと憧れてしまった。
    肝心な文学論の中身については私には難解だったけれど、 本好きの人っていいなぁとつくづく思った。

  • 何度読み返したかわからない。

    「生きた、書いた、愛した」
    「黒い絶望や白い諦念」
    「日本語と本当に出あった」
    「文学とは絵空事などではなく、現実に切りこむこと」
    この本を読んで出会った表現。

    辻氏が描き出した、戦前の東京の裏町の暮らし、
    水村美苗の刺激的な『嵐が丘』論、「一葉」論、「イワンの理想郷」などなど。

    この本を読んでいる時間こそ、私にとって
    「運命のいと高き祝福によって、永遠に滅びることのない時」
    だった。

  • 素晴らしいの一言に尽きます。こんな書簡を交し合えることができたら、どれほどに素敵でしょう。文学が持つ無限の力を、ときにはシャワーのように、ときには風花のように、全身に心の襞に感じさせてくれました。読書への欲求が無限大に高まる、そんな作品です。

  • にゃろめにとって純文学のガイドブック。辻邦生と水村美苗の往復書簡集。にゃろめ的には水村のほうに軍配をあげたい。
    ここまで文学に対して真正面から語り合って、正々堂々と風格かつ品格を保てる人って日本にあと何人いるんだ?と今ならまじ思う。
    「紅はこべ」をこれで知った。

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