東京漂流 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022643186

感想・レビュー・書評

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  • 著者は芝浦に住んでいる、豚は夜運べ、FOCUS連載、ニンゲンは犬に食われるほど自由だ、繰り返し言及される事件、80年代も今も変わらないことに驚く

  • 本が初版のせいかほとんど写真がないかったこともあるのか、文章はほとんどよくわからず。
    この版を次に観てみよう。

  •  豚は夜運べ。人間味のない無機的で殺風景な倉庫街にまぎれる芝浦のアパートに暮らしていると、夜遅く悲鳴が聞こえてくる。車のブレーキ音だとばかり思い込んでいたそれは豚であった。臭いものは日常の裏で密かに進行しなければならない。東京が垂れ流す悪血汚物を処理する浄水場の屋上は、広大な緑の公園で蓋がされていた。なんとなく危険思想のにおいがする。

  • 豚を夜に移送する話とインドの人の屍を食べる犬の写真はインパクト有りました。

  • 希薄になった家族関係、物質的な欲望の飽和などは今となっては聞き飽きた話ではあるが、これが三十年も前に書かれたものだと思うと著者の鋭さを感じずにはいられない。

    殺人犯に怒号を浴びせながら写真を撮るカメラマン。森達也さんが指摘するようなマスコミの崩壊は八十年代から既に始まっていた。
    宗教団体に代表されるような、得体のしれない不気味な存在を追い詰めようとする巨大な悪意。そのエネルギーは今も変わらず、むしろ圧倒的に力を増してスケープゴートを探している。

    インドで犬に食われる人の屍を写真に収めた作者。「人間は犬に食われるくらい自由だ」と自然の中の死のありかたを肯定しつつも「犬のように自由に生きたい」と犬を羨んだり耽溺する甘さがないのがいい。最後は「私の鼻はおまえのより百万倍退化しているけど、私の頭はおまえより、ちっとは巧妙だ。あんなにぶざまに、ベロベロに腐り切った肉なんか食らったりはしない。都市の殺意をかいくぐって、おまえより、ずっとたくましく、巧妙にやっていくよ」と人間として生きる覚悟を宣言するところが心に残った。

  • 知らない視点が拡がった気がした

  • ヒト喰えば鐘が鳴るなり法隆寺
    消費文明の神が大衆に下した十戒
    便利に文明的になったがゆえに失ったもの
    中産階級が健全なる社会生活をするために不適合な汚物や異物は消毒・排除されてきた。
    いじめの心理的背景はそこにもあった。

  • ガチンコです。もう忘れられて久しい気分を充分に残した本なのかもしれない。

  • 『印度放浪』以来、彼の原点とも言える本書を読む。刺激的な写真もあるが、それは「死」そのものであって、人が社会というシステムから解放された後の、「自由」そのものであると思う。

  • 私も鈴木先生に勧められて。高校生の時に読みました。こんなところで彼の名前を目にするとは。。

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