椿山課長の七日間 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞社
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本棚登録 : 3656
レビュー : 530
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022643520

作品紹介・あらすじ

働き盛りの46歳で突然死した椿山和昭は、家族に別れを告げるために、美女の肉体を借りて七日間だけ"現世"に舞い戻った!親子の絆、捧げ尽くす無償の愛、人と人との縁など、「死後の世界」を涙と笑いで描いて、朝日新聞夕刊連載中から大反響を呼んだ感動巨編、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 2013年、初泣かされ本。

    突然の死から、お役所仕事な黄泉の国の判定に納得がいかず、
    現世に全く別の姿で舞い戻ったデパートサラリーマン、任侠者、小学生。
    3人それぞれが抱えた悔やまれる気持ちの為、現世を駆け巡り、絡み合っていく。

    死という哀しいテーマの中、コミカルに温かくも描かれていて、
    笑って、泣いて、また笑って、泣いた。
    親子とは夫婦とは本当の恋とは。
    それぞれの絆や想いに目頭が熱くなる。

    心から分かり合えた人というのは、姿形が全く違ったとしても、
    きっとどこかにその魂を見つけてしまうのだろう。
    自分もそんな気がするし、そんな風に思いたい。

  • 働き盛りである椿山課長が突然死する。
    でもどうしても、思い残したことが多く、七日間だけ現世に戻る。
    現世に戻るための相応の事情が認められた3人、椿山・やくざの男・小学生…
    この3人がそれぞれ現世で会いたい家族に会い…
    「死」を扱っているのに、ユーモアに溢れ、コミカルに描かれている場面も多く、ぐいぐい引き込まれていく。
    見たくない秘密を知り、気付かなかった相手の思いを知り、怒り、困惑、感謝…いろんな感情が溢れ…
    涙なしでは読めません。
    生きている間に家族を愛し、大切にしなければ。
    と改めて思った。

  • タイトルと解説でありがちな話なんだろうなって思い込んで読み始めたけど面白かった。椿山課長だけじゃなくて3人のエピソードが色々絡み合って、生まれてきた事の意味だとか生きていく事の辛さとか心構えとか色々考えさせられたしもっと人生を大切に生きなきゃいけないと思った。
    ただ椿山課長のお父さんは大変立派でそんな風に生きていけるなんて素晴らしいとは思ったけど、赤の他人を幸せにする為に一番身近な家族は私人だから後回しってちょっと違うんじゃないかと思った。
    確かに自分を犠牲にして他人を幸せにするのは大変立派な事で尊敬できると思うけどその為の犠牲なんかあっちゃいけないと思う。そうしなければ他人を幸せ出来ないのなら家族なんか持たないで天涯孤独で一人で生きるべきなんじゃないかな?
    ちょっと意味は違うかもしれないけど自分の頭の上のハエも追い払えないのなら他人の面倒なんか見てる場合じゃないと思います。

  • 再読。
    前回読んだのは10年近く前かも。

    浅田次郎さんの本は本書を含めて3冊くらいしか読んでないけど、人情劇がうまい人なんだなぁと思う。

    そもそもの設定や登場人物達の関係性など、完全なるフィクション(悪く言えばご都合主義?)なんだけど、出てくる一人一人がすごくリアル。
    「いい人」ばかりがでてくる不自然なお話ではなくて、みんな罪があり、後悔があり、だけど誰かの救いになっている。

    自分がこの世からいなくなるとしたら、最後にしておきたいことは何だろう。主人公やその他の2人のように、縁あった人達に感謝の気持ちを伝えることじゃないのかな。
    読み終わったあと、大切な人にありがとうと言いたくなった。
    生きている今なら言えるから。

    色々な登場人物に感情移入できる小説だったけど、個人的には、蓮ちゃんのありがとうが心に沁みて、泣けた。

  • 涙がこぼれ過ぎて、通勤時の読書には向きません。とてもいい本でした。

  • 知らぬが仏。己の理解をはるか越えたところで沢山の恩恵を受けている。知らないところで日々それに包まれて生活を送っている。そんなことを思い知らされた。生い立ちを嘆いている暇はない。人生は人間が考えているほど長くはない。泣いたり悩んだり憎んだりするくらいなら、一歩でも自分を前に進めなければならない。立ち止まって振り返り逡巡すればするほど幸福は零れ落ちていくと覚悟した。生かされていることに感謝。合掌。

  • 椿山課長のおとうさん、
    とにかく素敵すぎる。
    素直にかっこいいと思えた。
    絶対にまねできっこないけど。

    佐伯知子もすき。
    「人間は『ありがとう』を忘れたら
    生きる資格がないんだよ。」

  • [2013.02.04]

  • この一つ前に読んだ「神はサイコロを振らない
    http://booklog.jp/item/1/4122046238)」も、
    ある意味、黄泉がえりの話でしたが、
    こちらは完全に黄泉がえりの話。

    黄泉がえりの話というと、ホラーやファンタジー、
    感動モノといろいろ考えられますが、
    この作品は、コミカルな感動モノと言えば良いでしょうか?
    浅田節満載です。
    いやぁ、笑えて、感動しました。

  • 風邪で早退したときに一気に再読。
    前回読んだときも、朝5時まで読んでしまったことを思い出した・・・。
    現世に戻った3人のキャラがとてもよく、全員が微妙にリンクする過程もおもしろかった。「親分!」には涙が。まったく違う姿の人間のなかに、その人の魂を感じることができるほど、相手を慕えるなんて、生まれ変わりをしんじてしまうじゃないか。
    佐伯女史の深い深い愛にも胸を打たれました。

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著者プロフィール

浅田 次郎(あさだ じろう)
1951年、東京都出身。
1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員』で直木三十五賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で吉川英治文学賞を、2010年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞、2016年『帰郷』で第43回大佛次郎賞それぞれ受賞。2015年には紫綬褒章も授与されている。
2018年現在、日本ペンクラブ会長、直木賞、柴田錬三郎賞、山本周五郎賞の選考委員を務める。

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