椿山課長の七日間 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞社
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感想 : 584
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022643520

作品紹介・あらすじ

働き盛りの46歳で突然死した椿山和昭は、家族に別れを告げるために、美女の肉体を借りて七日間だけ"現世"に舞い戻った!親子の絆、捧げ尽くす無償の愛、人と人との縁など、「死後の世界」を涙と笑いで描いて、朝日新聞夕刊連載中から大反響を呼んだ感動巨編、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 人の人生には後悔や未練はつきものだ。
    死してなおそれらは残っていくのだろう。
    でも、やはり最後は「ありがとう」の一言に行き着く。
    極楽往生がこんな世界なら死すら悪く無いんじゃないかというラストだった。

  • 働き盛りである椿山課長が突然死する。
    でもどうしても、思い残したことが多く、七日間だけ現世に戻る。
    現世に戻るための相応の事情が認められた3人、椿山・やくざの男・小学生…
    この3人がそれぞれ現世で会いたい家族に会い…
    「死」を扱っているのに、ユーモアに溢れ、コミカルに描かれている場面も多く、ぐいぐい引き込まれていく。
    見たくない秘密を知り、気付かなかった相手の思いを知り、怒り、困惑、感謝…いろんな感情が溢れ…
    涙なしでは読めません。
    生きている間に家族を愛し、大切にしなければ。
    と改めて思った。

    • shukawabestさん
      shukawabestです。
      おはようございます。
      何度も、という気持ちよく分かります。エッセイは特にそうですね。僕も、読むのに時間がかかる...
      shukawabestです。
      おはようございます。
      何度も、という気持ちよく分かります。エッセイは特にそうですね。僕も、読むのに時間がかかるときは多々あります。お時間あるときに、朱川さん読んでくれたら嬉しいです。
      2022/06/12
    • shukawabestさん
      aoi-soraさん
      昨年2022年は大変お世話になりました。aoi-soraさんとは大好きな本がかなり被っていて本棚を眺めているだけで楽し...
      aoi-soraさん
      昨年2022年は大変お世話になりました。aoi-soraさんとは大好きな本がかなり被っていて本棚を眺めているだけで楽しくなります。
      「月の満ち欠け」は予約しているものの先約がたくさんあって、読むのは2024年になるかもしれません。その前にここに挙げている本や「風が強く吹いている」、aoi-soraさんの本棚から数冊読むことになりそうです。
      今年以降もaoi-soraさんのように長くブクログを楽しんでいけたらいいなと思います。
      aoi-soraさんとご家族にとって良い1年でありますように。
      今後もよろしくお願いいたします。
      2023/01/02
    • aoi-soraさん
      shukawabestさん、おはようございます^⁠_⁠^

      こちらこそ、2022年はブクログで色々な作品に出会えて、本当に楽しかったです。
      ...
      shukawabestさん、おはようございます^⁠_⁠^

      こちらこそ、2022年はブクログで色々な作品に出会えて、本当に楽しかったです。
      朱川湊人さんも、教えてもらわなければ、まだ出会ってないかも…
      感謝です(⁠人⁠*⁠´⁠∀⁠`⁠)⁠。⁠*゚⁠+
      先日読んだ「幸せのプチ」がすごく良くて、今でもチョイチョイ頭の中に思い出されるんですよ。
      そんな記憶に残る読書を、今年も沢山できると良いですね!

      shukawabestさんも素敵な一年になりますように!
      今年もどうぞ宜しくお願いします♪
      2023/01/02
  • なかなか面白かったです。
    登場人物の絡み方がすごく、映画やドラマ向けかな?と感じました。
    テーマは家族愛、恋愛、死(生)かなと思いました。
    場面場面の人間感情がすごく表現されていて、とても感動しました。
    読み終えてカバーをはずしてみると映画化決定、11月18日公開と帯がしてあるのに気づきました。
    しかも、主演は西田敏行。
    これは絶対見に行かねば。
    さて、いつ見に行けることやら。
    しかし、絶対に見に行きたい作品です。

  • 泣けた!
    子供が出てきたら、もう駄目ですよ!
    ベタなストーリ展開で、感涙のファンタジーミステリー!
    コミカルな描かれ方が逆に胸に響きました!

    ストーリとしては、働き盛りの46歳で突然死した椿山課長。
    現世と来世の中間のお役所の裁きに納得がいかず、さらに、家族や会社への想いを果たすため、現世に7日間だけ戻る事に。
    しかし、その姿はセクシーな美女。言葉使いも女性の言葉使いに!この辺がコミカル(笑)
    同様に、間違えて殺されてしまったヤクザ組長の武田と交通事故で亡くなった小学生の雄太も現世に戻り、それぞれ姿を変えてやり残したことを果たしていきます。

    実質3日間の現世の中で、それぞれの立場から、やり残した想い、やり残したことを解決していこうとします。

    しかし、その結果、椿山は、さまざまな真相、女友達の本当の気持ちなど、ショッキングな事実を知ってしまう事に!

    そして、それぞれのストーリが一つにつながっていくところがベタなストーリ展開。
    そこで浮き彫りとなる、家族の絆、親子の絆に熱い物が込み上げて来ます。
    子供がらみはとりわけつらい(笑)
    家族を大切にしたいという思いがさらに深まりました。

    通勤電車の中では読んではいけない!

    とっても、お勧め!!

  • 2013年、初泣かされ本。

    突然の死から、お役所仕事な黄泉の国の判定に納得がいかず、
    現世に全く別の姿で舞い戻ったデパートサラリーマン、任侠者、小学生。
    3人それぞれが抱えた悔やまれる気持ちの為、現世を駆け巡り、絡み合っていく。

    死という哀しいテーマの中、コミカルに温かくも描かれていて、
    笑って、泣いて、また笑って、泣いた。
    親子とは夫婦とは本当の恋とは。
    それぞれの絆や想いに目頭が熱くなる。

    心から分かり合えた人というのは、姿形が全く違ったとしても、
    きっとどこかにその魂を見つけてしまうのだろう。
    自分もそんな気がするし、そんな風に思いたい。

  • 面白かった。ちょいと泣けるし。
    人として生きるって、難しいなあと思った。
    一生懸命生きたいね!!!

  • 再読。
    前回読んだのは10年近く前かも。

    浅田次郎さんの本は本書を含めて3冊くらいしか読んでないけど、人情劇がうまい人なんだなぁと思う。

    そもそもの設定や登場人物達の関係性など、完全なるフィクション(悪く言えばご都合主義?)なんだけど、出てくる一人一人がすごくリアル。
    「いい人」ばかりがでてくる不自然なお話ではなくて、みんな罪があり、後悔があり、だけど誰かの救いになっている。

    自分がこの世からいなくなるとしたら、最後にしておきたいことは何だろう。主人公やその他の2人のように、縁あった人達に感謝の気持ちを伝えることじゃないのかな。
    読み終わったあと、大切な人にありがとうと言いたくなった。
    生きている今なら言えるから。

    色々な登場人物に感情移入できる小説だったけど、個人的には、蓮ちゃんのありがとうが心に沁みて、泣けた。

  • おっさんが女性になる話!浅田次郎だし、きっと面白いに違いない!と思って、プリズンブレイクのようなコメディを期待して読みました。
    プリズンブレイクほどではなかったけど、所々笑える箇所もあり面白かったですが、おじいちゃん!おじいちゃんは極楽浄土じゃなきゃダメでしょ〜!!!

  • 高卒デパートマンの椿山課長。誰からも慕われるが、過労死する。死後SAC(1週間現世に戻り、やり残しを解決できる)にチャレンジ!やり残したことは①夏バーゲンセールの結果は?②結婚前まで性的にも親友の知子が今何を思っているか?③ローン21年の心配。自宅に行った椿山、超美人の妻由紀が、早速後輩で上司嶋田と同棲、これは悲しすぎる~(おー妻よ!)。また、親友の知子と会い、知子が椿山に常に愛情を注いでいたことを知り、これも辛い。息子陽介、父親、事故死した少年、やくざの親分も登場、全て繋がる。切なさ+安定の1冊。

  • 笑いあり、涙ありのベタな話

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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