いつか記憶からこぼれおちるとしても (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞社
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レビュー : 271
  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022643544

感想・レビュー・書評

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  • 現実を知るたびに大人になり、知らないほうが良かったかもしれない無数の苦しさを知った今。学生のころは何も知らないで幸せだったとか思うのだけど、これを読んで思い出した。

    確かに何も知らなかったけど、もう思考は大人で、生とか性とか世界とかもっと深い哲学の中で生きていて、生活のために淡々と片付けて生きる今よりよっぽど答えも終わりもない中でもがいていた時のことを思い出した。

    いつか記憶からこぼれ落ちるかもしれない、思いを馳せ過ごした高校生活。幼さからの残酷さと、幼さからの可憐さと、幼さからの清さ、そして少しの垣間見える暗い現実を、暗くならず美しく描いた作品。

    また、記憶からこぼれ落ちる前にもう一度読みたい。

  • この物語においていちばん切なくて、そしていちばん愛おしいのは、これらの物語にあったことがいつか必ず記憶からこぼれおちてしまうことなのでしょうか。

  • タイトルがすごく好き
    まだ未熟な、完成していない少女たちの話


    前にも1回読んだことがあってうっすら覚えていたけれど
    高校生の時と大学生になった今では
    一粒一粒の重みが違う


    あの頃理解できなかった感情や
    肯定したくなかった思いも
    今ならすんなりと受け入れられている気がする


    年齢的にはほとんどかわらないけれど
    1年てホント大きい

  • 彼女たちはまるでみずみずしい桃のようだ。傷つきやすくて、色づきだしてて、可能性に満ちている。彼女たちの魅力はそんなことに全く気づいていないところだ。ただ日々を生きることに精いっぱいだった、懐かしい時期の話。

  • 思わせぶりなだけで何にも内容がないと思いました。こう言うのを読んで何かをわかったり感じたりするような事だけはするまいと思いました。

  • 読了

  • 私立の女子校に通う女の子たちの日常。妙に大人びていてどこか孤独。
    リアルすぎて読了後に妙なもやもやが残る。今まで自分が女子との関係の中でみないようにしていたことをまじまじとみせつけられた感じ。
    吉田君といい関係になるテイストオブパラダイスがとても好きだった。吉田君の距離感に好感が持てる。
    最後に高野さんに翻弄される男の視点で書いた短編がこの小説にいい意味で爆弾を投じてくれる。
    男性はこの小説をどう解釈するのだろう。

  • 女子高生たちを描いた連作短篇集。
    江國作品に若い女の子はよく出てくるけれど、(特に菊子みたいな子は)高野さんみたいな子が登場するのは珍しいかな?と思った。
    いつか記憶からこぼれおちるような、日常。でも自分にもこんな時があった、というような印象ではなくて、やっぱり江國作品の中の女の子たち、という感じ。

  • 私立女子高校に通うコたちのお話。
    彼女たちも、いつか大人になり
    高校生だったころの 生々しい感性とか
    こぼれ落ちて おぼろげな記憶しかなくなっていく。
    うん、私もそうだな。

    テイスト オブ パラダイス 気になったのでメモ。

    ーあたしたちにとって、ママというのは
    ーお金と安心を両方持った親友なのだ。

    うん、そかも。
    私にとっての母も そうだったし
    娘っちょたちにとっての私も そうだったんだな。


    ーママはお金をつかうのが大好きだ。
    ーお金をつかうのは、ママの復讐なのだと思う。
    ー幸せじゃないから。

    イタいな。
    当たりだよ。
    あのコたちも そう思ってたのかな?
    だとすると、私は あのコたちにとんでもないモノ
    見せてきてしまったな。
    私は、あの家で太陽でありたかった。
    うまくやってきたつもりだったんだけど
    なんだか、バレてたんだな。きっと...。



    相変わらずの ヘンなレビュー。
    江國さんは、しばらくいいや。
    やれやれ。

  • はじめて読んだ江國香織さんの小説。高校1年生のころに読みました。あまり本を読んでこなかったわたしが、はじめて何度も読みこんだ作品です。わたしの通っていた高校はこの小説の舞台である、”比較的恵まれた家庭の子が通う女子校”とは対照的な高校でした。だからこそこういう、私立の女子高に通う、ふつうの女の子のなんてことない日常に、憧れていたのかもしれないです。この小説は同じ教室内の女の子の、それぞれの視点が6つの短編で描かれています。同じクラスの子であっても、それぞれみんな違うことを考えていて、見えている世界も全然違う、人生も違う、そうおもいました。”わたしたちの教室の窓からは、ろくなものが見えない”という一文が印象に残っています。”指”が好きです。

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