ぼくたち、Hを勉強しています (朝日文庫)

  • 朝日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022643735

感想・レビュー・書評

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  • 新書文庫

  • くだらない、と思うような下世話な話も何故だろう、語彙や史実のせいか、知識欲を満たすインテリ談話の如く。良い年した叔父さん二人の対話式エロ知識披露、とでも言おうか。ハリスが日本に来た時に性器まで晒して言葉を尋ねた日本人の話や、パリの性風俗。男色から芸者遊びまで面白い。

    巻末の解説。室井佑月の「やばい本、読んじゃったよ」のやばいという単語が、何とも色んな意味に捉えることが出来て絶妙。

  • 鹿島茂、井上章一、さらに後半に参加する原武史のインテリおやじ3人が、性についての薀蓄を傾けて語っている本です。

    これまで男たちは、自分が「所有」しているものによって女の気を引こうとしてきました。しかし鹿島は、このことが男の大いなる錯覚だと明快に言い切ります。その主張をサポートするために引き合いに出される、東西にわたる性の歴史についての博識には、舌を巻くほかありません。

    これに対して井上は、男が所有するものに女がなびくという現実は今も続いているが、ただ学歴の価値だけが著しく低下したと主張します。井上はこの事実を嘆いて、「モテるおっさん」になるための条件を分析しています。

    さらに鉄道史研究の著書がある原が途中から加わって、「痴漢」という行為がどのように受け止められてきたかという、社会意識の歴史的変遷を考察しています。

    才能の無駄遣いなのかどうなのか、とにかく誰よりも著者たち自身が楽しんでいることはよく分かりました。

    個人的には、現代についての分析が弱いことが残念でした。たとえば鹿島は、女優の藤原紀香が広く人気を集めた理由を、彼女のアニメ的なルックスに求めています。大きなタイム・スパンの中で考えればそういう見方もできるのかもしれないと感心させられたものの、もう少し倍率の高いレンズを使った分析と、広範な視野をとって歴史的変遷を眺める議論を組み合わせた議論を読んでみたいと思いました。

  • 性欲を勉学に注いできたんだなあ、と思うとこの作者の方々が愛しく思えます。スケベなおじさんたちだけど、とても教養あって面白い方々のお話。

  • 面白かった。博覧強記のスケベ版。

  • 東大、京大出身のインテリ中年が語る性文化。一生懸命Y にしようとしているが、根が勉強好きだからか、どうしても高尚になる。飲み会で使えそうなネタはいくつか拾えた。

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著者プロフィール

一九四九年(昭和二十四)、横浜に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。現在、明治大学国際日本学部教授。専門は、十九世紀フランスの社会生活と文学。九一年『馬車が買いたい!』でサントリー学芸賞、九六年『子供より古書が大事と思いたい』で講談社エッセイ賞、九九年『愛書狂』でゲスナー賞、二〇〇〇年『職業別パリ風俗』で読売文学賞、〇四年『成功する読書日記』で毎日書評賞を受賞。他の著書に『ドーダの人、小林秀雄』『ドーダの人、森?外』『パリの秘密』『文学的パリガイド』『渋沢栄一』『悪の引用句辞典』『昭和怪優伝』『モンフォーコンの鼠』等がある。

「2018年 『ドーダの人、西郷隆盛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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