シンセミア〈3〉 (朝日文庫)

著者 : 阿部和重
  • 朝日新聞社 (2006年11月発売)
3.85
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  • 23レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022643797

作品紹介

大型で強い台風8号が神町を直撃した。大雨、土砂崩れ、道路冠水、さらに床上浸水へと進み、町の商店街は水没する。未會有の洪水のさなかに発覚した忌まわしい事件の真相とは?そして荒廃する人の心はいったいどこに向かうのか?待望の文庫化第3弾!文庫オリジナルの人物相関図と年表と収録。

シンセミア〈3〉 (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 台風による水害という、自然災害まで絡んできた第3巻。それが上手い流れで殺人事件とも繋がってきて、街に流れる不穏な空気の真相が、少しずつ垣間見えてきた感じ。不倫やら売春やらのドロドロ人間関係も、幸せな結末はあまりないんだろうけど、行きつく先が定まってきているようでもあり、色んな流れがとりあえずの収束に向かってきた感はあり。次の最終巻、どんな大団円を迎えるんでしょうか。

  • 4へ

  • 尻上がりにオモシロくなるんですけどこれ。

  • 【本の内容】
    <1>
    20世紀最後の夏、神の町で何が起きたのか?

    『ニッポニアニッポン』や『グランド・フィナーレ』につらなる“神町クロニクル”の壮大な幕が開く。

    伊藤整文学賞と毎日出版文化賞をダブル受賞した本作は、デビュー10年にして到達した著者最高の傑作長篇である。

    文庫オリジナルの神町地図と年表を収録。

    <2>
    神の町に“神”は存在しないのか。

    自殺、事故死、行方不明と事件が相次ぎ、放火や地震が住民たちに追い打ちをかける。

    町に流れる不気味な噂、ひそかに張り巡らされる監視網、そして訪れる審判の時とは?

    伊藤整文学賞と毎日出版文化賞をダブル受賞した傑作長篇第2弾。

    <3>
    大型で強い台風8号が神町を直撃した。

    大雨、土砂崩れ、道路冠水、さらに床上浸水へと進み、町の商店街は水没する。

    未會有の洪水のさなかに発覚した忌まわしい事件の真相とは?

    そして荒廃する人の心はいったいどこに向かうのか?

    待望の文庫化第3弾!

    文庫オリジナルの人物相関図と年表と収録。

    <4>
    不穏な事件が相次ぎ、未會有の災害にも見舞われて、神町の夏は悪夢のうちに過ぎようとしていた。

    暴かれる秘密の関係、呼び戻される恐るべき過去…いったい誰が神の怒りに触れたのか?“神町クロニクル”は大団円に向け疾走する。

    著者最高の傑作長篇、ついに全4巻完結。

    [ 目次 ]
    <1>


    <2>


    <3>


    <4>


    [ POP ]
    劇的に滅びるのではなく、誰も気付かないところで少しずつ壊れていく町が描かれる。

    俯瞰的な描写はほとんどないので、読者はさまざまな登場人物たちの目を通して滅び行く町の光景を目にすることになる。

    ビデオ撮影サークル(実態は盗撮サークル)のメンバーたち、ロリコン趣味の警察官、夫を愛さずに結婚した妻……。

    彼らは自らの欲求に従って行動しているだけなのだが、町に組み込まれたどうしようもない歪みに知らず知らずのうちに影響されているようにも見える。

    そして、大きな事件が起きる。もはや何が狂っているのかもわからないまま、人々は目の前のことを懸命に片付けようとする。

    おかしいと気付いても何もできない無力感。

    暗い部分から目を背け、うしろめたい趣味に夢中になる人々。

    どこか他人事のように起きる数々の事件。

    このやるせなさ、絶望感が精緻な描写を通して伝わってくるように思った。

    私たちが今生きているこの国も、いつかこのような滅びを迎えるのだろうか。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • やっと(?)災害が起こり、死体がみつかりで
    話が展開し始めました。

  • 町を襲った洪水の後、ますます人間の悪意が浮きぼりに。怖い。希望はあるのか? いよいよ最終巻へ。

  • 阿部氏再読第7弾。

    広げた風呂敷を畳みながらも、違うところに広げていくみたいな、不思議な展開。
    ひたすら混迷するストーリーに、どうなっていくんだろうとハラハラ。
    (再読なので、結末知っているんだけど・・・)

    ただ、エピソードが多すぎるあまり、一つ一つが断片化してしまっているようで、なんというか、文中の展開と時間を共有したような気分になれない。
    あらすじを追っているだけ、という気分になるというか・・・。

    そういう寄せ付けない感じが、またいいのですが。

  • 神町のむごい過去が語られる第3巻。
    夢に出てくるのではないかと心配になる程の衝撃だった。

    阿部さんの文章は脳内でかなり鮮明に映像化されるから、残酷な場面は読んでいて本当に辛い。
    そもそもこの物語には思い浮かべたくない場面が多いから困る…。
    困るのだけど、同時にそれが魅力でもあるから読み続けられるんだろうな。
    箱が流れてくる場面はもうドキドキだったし‥。

    山頂で博徳さんが和歌子さんに「夫婦を続けたい」と話す場面はとても良かった。
    初めてこの物語の登場人物を応援した。
    うまくいくといいなぁ。コカインなしで笑いあえる関係を作って欲しい。

  •  全4巻の第3巻。
     とうとう大洪水まで起きて、”神の町”は過去の忌まわしい記憶を徐々にさらけ出す。
     地方の町に暮らす住民たちの閉塞感と、戦後から町を牛耳ってきた黒幕たちの暗躍がずっと暗い影を落としているが、いまだに話の全容がよくつかめない。

     著者の故郷である山形県が舞台だが、災害後の町の描写が現実とダブって、ありありと脳裏に見えてしまった。

  • フィクションなんだけど、地元を知っていると何だか実際に起こっても不思議ではないと感じてしまう...。方言がわからない人たちは読みづらいのでは?

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