サブカルチャー文学論 (朝日文庫)

著者 : 大塚英志
  • 朝日新聞社 (2007年2月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (757ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022643902

サブカルチャー文学論 (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 論壇女子部ブックフェア第二弾@ヨドバシAKIBA店で搬入しようとする
    ものの絶版(!??)となってしまったらしく、ここでレビューさせていた
    だきます。

    私は、信頼している先輩夫婦のおうちで文学談義をするのが好きです。
    というのも、年上の気のおけない友人の前では、頭よさげなことを言わ
    なきゃなんて肩肘張る必要もなく、リラックスして素直に議論ができるから。

    なのでその場では、私が村上春樹作品が好きなのは、「主人公は確かに
    色々と大変かもしれんが、働いてもないのに特に金に困らず、ドーナツ
    をのんびり齧ったり、羊を探したりって余裕があるのがとにかく羨まし
    いんです!! 大人にとってのメルヘン装置なんです!!」なんて言えちゃ
    います。そんな恥も外聞もない本音から始まる、文学談義もあるのでは
    なかろうか・・・。

    そんなレベルとは段違いではあるれど、本書での大塚英志の
    日本文学への問いの立て方は非常に面白い。
    具体的には以下!!!

    「村上春樹はなぜ「謎本」を誘発するのか」
    「吉本ばななと記号的な日本語による小説の可能性」
    「幻冬舎文学論(あるいは天に唾する小説のあったはずの可能性)」
    「山田詠美とライナスの毛布」
    「石原慎太郎と『見るなの禁止』」

    どうすか!!面白そうでしょ?
    ハイカルチャーと言われる場所では語ることすら憚れそうな
    みんなが知っている文学を「そうそれ、気になってた!!」的な
    屈託のない問いを徹底的に、圧倒的な筆致でもってぶつけることで
    文学のサブカル化という問題意識を持っていた江藤淳に匹敵する
    すさまじい文学評論になっています。

    それにしても笑える位、ぶ厚いこの本。
    内田樹さんの言葉をお借りするのなら、本書は
    「バランスが良く、バランスの悪い」
    (内田さんは最高に愛すべき状態とおっしゃってます)
    本だと呼べるのではないでしょうか!

  •  2009.5.27-7.4.

  • 江藤淳による「文学とサブカルとの境界線」、すなわち、「虚構性に対して自覚的であるか?」を一貫した準拠枠組みとして、村上春樹、山田詠美、石原慎太郎、三島由紀夫、大江健三郎らを読み解いていく。けれど、ただ単純にその枠組みを当てはめるのではなく、それぞれおもしろい切り口から語られている。ただし、いかんせん長くて冗長。

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