サブカルチャー文学論 (朝日文庫)

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  • 朝日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (757ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022643902

感想・レビュー・書評

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  • 論壇女子部ブックフェア第二弾@ヨドバシAKIBA店で搬入しようとする
    ものの絶版(!??)となってしまったらしく、ここでレビューさせていた
    だきます。

    私は、信頼している先輩夫婦のおうちで文学談義をするのが好きです。
    というのも、年上の気のおけない友人の前では、頭よさげなことを言わ
    なきゃなんて肩肘張る必要もなく、リラックスして素直に議論ができるから。

    なのでその場では、私が村上春樹作品が好きなのは、「主人公は確かに
    色々と大変かもしれんが、働いてもないのに特に金に困らず、ドーナツ
    をのんびり齧ったり、羊を探したりって余裕があるのがとにかく羨まし
    いんです!! 大人にとってのメルヘン装置なんです!!」なんて言えちゃ
    います。そんな恥も外聞もない本音から始まる、文学談義もあるのでは
    なかろうか・・・。

    そんなレベルとは段違いではあるれど、本書での大塚英志の
    日本文学への問いの立て方は非常に面白い。
    具体的には以下!!!

    「村上春樹はなぜ「謎本」を誘発するのか」
    「吉本ばななと記号的な日本語による小説の可能性」
    「幻冬舎文学論(あるいは天に唾する小説のあったはずの可能性)」
    「山田詠美とライナスの毛布」
    「石原慎太郎と『見るなの禁止』」

    どうすか!!面白そうでしょ?
    ハイカルチャーと言われる場所では語ることすら憚れそうな
    みんなが知っている文学を「そうそれ、気になってた!!」的な
    屈託のない問いを徹底的に、圧倒的な筆致でもってぶつけることで
    文学のサブカル化という問題意識を持っていた江藤淳に匹敵する
    すさまじい文学評論になっています。

    それにしても笑える位、ぶ厚いこの本。
    内田樹さんの言葉をお借りするのなら、本書は
    「バランスが良く、バランスの悪い」
    (内田さんは最高に愛すべき状態とおっしゃってます)
    本だと呼べるのではないでしょうか!

  •  2009.5.27-7.4.

  • 江藤淳による「文学とサブカルとの境界線」、すなわち、「虚構性に対して自覚的であるか?」を一貫した準拠枠組みとして、村上春樹、山田詠美、石原慎太郎、三島由紀夫、大江健三郎らを読み解いていく。けれど、ただ単純にその枠組みを当てはめるのではなく、それぞれおもしろい切り口から語られている。ただし、いかんせん長くて冗長。

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著者プロフィール

大塚 英志(おおつか えいじ)
1958年生まれ。まんが原作者、批評家。国際日本文化研究センター研究部教授。まんが原作者としての著書に『多重人格探偵サイコ』(田島昭宇画)『黒鷺死体宅配便』(山崎峰水画)、民俗三部作『北神伝奇』『木島日記』『八雲百怪』(森美夏画)、『恋する民俗学者』(中島千晴画)など。
評論では『「捨て子」たちの民俗学――小泉八雲と柳田國男』(角川選書/第5回角川財団学芸賞)、『公民の民俗学』(作品社)、『怪談前夜 柳田民俗学と自然主義』『殺生と戦争の民俗学』(ともに角川選書)などがある。

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