大人の友情 (朝日文庫 か 23-8)

著者 :
  • 朝日新聞社
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本棚登録 : 408
レビュー : 28
  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022644329

作品紹介・あらすじ

あなたは友人の出世を喜べますか?人はなぜ裏切るのでしょう?夫婦、男女、そして上司と部下の友情とは?人生を深く癒し、温かく支える「友情」について、臨床心理学者としての豊富な経験と古今東西の文学作品からときほぐす、大人のため友情論。

感想・レビュー・書評

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  • 雑誌でおすすめされていたので読みました。
    大人になってからの友達の作り方を期待していましたが、友情という言葉の解釈でした。

    頭のいい人は友達が少ない、それは他人の欠点が人より多く見えてしまうから。というのが印象的でした。

  • ちょっと難しいかな~と恐々読み始めたけど、切り口が身近というのと、1つ1つが短いのもあってとても読みやすかった。

    うんうん、そうだよな~。と思うような内容がたくさん。自分や周りの環境を振り返りながら、人間として大切なことを改めて考えさせられました。

    本文より↓
    友人とは「夜中の十二時に、自動車のトランクに死体を入れて持ってきて、どうしようかと言ったとき、黙って話に乗ってくれる人だ」

    外からみて批判し、非難する以前に、内側に共にたって感情をわかちあう、やさしさが友情を支える

    悪を許容するわけではないが、それでも何とか関係を続けてゆき、変化を期待し続ける態度に支えられて、子どもは成長してゆくのである

    人の死に対しては「喪」が必要だ。

  • 同一視の部分、なるほどと思った。やってしまいがちなので、一歩引いて自分を見つめたい。
    そして、結婚においては茶呑み友達のような相手を選びたいな〜(笑)

  • 読み返すごとにいろんな発見のある良書。

  • しみじみと身体に染みる、読むと落ち着く語り口。

  • とても個人的な事ですが「友人」とはなんだろうか…と思うことがあり本書を読みました。友情だけでなく人間同士の色々な関係について述べられていて本当に読んで良かったです。白州正子氏とのエピソードとアメリカの分析医の先生とのエピソードが特に心に残りました。

  • 三葛一般158||KA

    男女・師弟・夫婦・上司と部下の友情ってどんなものなのでしょうか?
    大人の友情とはどんなものだと思いますか?
    臨床心理士としても、活躍されていた河合隼雄氏が豊富な経験や文学作品を紹介しながら、優しい言葉で、私たちに友情について語りかけてきてくれます。正解のない友達関係に悩んだとき、おすすめしたい1冊です。
                                  (うめ)

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=80671

  • 鮮やかな新しい発見とかはないけど、読んで再認識してちょっと心落ち着く感じ

  • 親友と呼べる人間は結局のところS1人しかいない。学生時代に寮生活をしていたので、今でもつながりのある友人は複数いるけれど、本当に気兼ねなく何でも話せる相手は1人だと思う。中学・高校時代の友人とは全く会うことがない。最近は、FBで出会うこともあるのだが、何をどう会話していいのかもわからない。「男女間に友情は成立するか」というテーマで1章さかれているが、結局どうなのだろう。何とも結論は出ない。私にはどうも成り立つと思えない。「友情と同性愛」肉体的なものでないと言われても、どうしてもそう想像してしまう。すると、毛深いSのことが頭に浮かんでそれ以上考えられない。ありえない。悩みを抱えた長男が中学時代の友人にメールをした。自分の思いは分かってもらえなかったようで、憤っていた。「裏切り」とでも感じたであろうか。友情というのはどこかで破綻をきたせばそれっきりになってしまうこともあるだろう。その点、肉親はやはり切るに切れないものがあるように思う。ならば夫婦はどうなんだろう。離婚した後の夫婦に友情が成り立つということはありうるのかもしれない。

  • ユングの箱庭療法を日本に取り入れ、民間人として文化庁長官にもなった河合さんの読みやすい友情論。
    本当に頭の良い人の文章って、シンプルで読みやすいんだよね。
    文化ごとに違う友情表現の紹介とか、とても面白かったです。
    友だちも数じゃなくて質だよね!

  • 高名な精神科医の随筆。この方の書かれたもの、いつも一味足りないというかどっちつかずというか、今回もそんな感じ。社会性に何かがあるような気がする。ただ、自分の精神状態を検分する時には意外に役立つ。目次の見出しを質問として、「俺はどうなんだろう?」と考え、頁を開き「まあ、こういう考えもあるかもな」なんて。真剣に困っている時なんかは決して手にしない、全然役立たない類い。まあ、そんな時役立つ本なんかはないのだけれど。だから今、精神的には安定している状態なんだろう…そんなふうに使う健康補助薬としての「随筆」。

  • 以前、男性同士の恋愛をテーマにした映画を見た時
    結局、愛って何なの?肉体的な関係が最終形なの?ともやもやしたのだが
    いつも「一心同体」でありたいと願った二人の破綻の物語だったんだなと、この本を読んで何となく分かったような気がしている。
    誰かとすごく距離が縮まったような気がする時
    「一心同体」感は心地よいものだけれど
    “残念ながらいつも「一心同体」にはなれない”ということを
    お互いに自覚していなければ、距離が縮まったのちの
    深い友情あるいは愛情の景色は見られないということなのだろう。

  • 「友情」で結ばれていると思っても、何かあれば嫉妬したり不安になったりもするのが人間の常。
    河合隼雄さんが「友情」について易しく教えてくれる本です。

    • christyさん
      >reader93さん、河合先生の本はなんか真髄というようなものが書かれていて、あー、このように考えればいいのか?と改めて気づかされることが...
      >reader93さん、河合先生の本はなんか真髄というようなものが書かれていて、あー、このように考えればいいのか?と改めて気づかされることが多いですよね。この先生は本当に偉大な先生だったと思います。
      2013/04/02
    • reader93さん
      christyさん コメントありがとうございます。
      以前教えて頂いた「ウソツキクラブ短信」もとても良かったです。christyさんは河合先生...
      christyさん コメントありがとうございます。
      以前教えて頂いた「ウソツキクラブ短信」もとても良かったです。christyさんは河合先生の本をたくさん読んでいらっしゃるのですね。私ももっともっと読んでみたいです。上から目線ではなく同じ目線で大切な事を教えてくれる感じでとても好きです。
      2013/04/09
  • ★★★★大人の友情。裏切り。友人の死。男女間の友情。茶呑み友達。河合氏がユング派の分析家から聞いた「友人」の定義は「夜中の12時に自動車のトランクに死体を入れて持って来て、どうしようかと言ったとき、黙って話しに乗ってくれる人…」だそうだ。なるほどね~。素晴らしい!

  • 「友情」という、利害関係からも義務からも離れたところにある関係。
    大人になってからというもの、「自分はごく近しいと思っているが、どうやら彼女/彼は思って居なさそうだ」とか「私は友達がいないのではないか」とか、そんな悩みに襲われるひとは少なくない、というところから始まる。

    ごくごく平易に書かれている、さくっとした本作。
    それだけにわかり良いのだけれど、もの足りなさも残る。

    『影の獄にて』の箇所ではあらすじだけでもぐっとくるものがあった。
    原書にあたらなければ。

  • まず、『大人の友情』というタイトルがいい。歌や本、映画の題名を考えるタイトラーという職業がある、と聞いたことがあるが、タイトル、つまり、本の名前によって、どれだけの人にその内容が届けられるのか、決まってしまう部分ってあると思う。

    さて、内容は、河合節炸裂!

    何事も断定的な言い方はせず、課題や疑問にふれつつも、大きな可能性を浮かび上がらせる、「あれ」です。

    本当の友情、男女の友情、同性愛と友情、従来の関係を超えた友情、裏切りなど様々な視点を通して、本書全体では、あらゆる人間、いや、あらゆる生命との関係に激しさでなく、深さをもたらす「友情」のあり方を綴られていると思います。

    もっと読み続けていたかった、というのが、正直な感想です。

  • 友情に付いて語られているが
    何が大人なのかわからないまま
    結局読み飛ばすことになってしまったぐらいに共感するところが少なかった
    真髄に触れるような感動はなかったし
    通り一遍の回想録と言うか実例を挙げた物語でしかなかったような気がする

    友情とはつまりは愛と情の織りなす現象だろうと思う
    物質的な領域の哲学では一方的な解釈となって進むことができない
    この本はそうした良い例だと思う

    すでに物理学が別の登山道からこの心と意識の問題に挑み
    追いつき追い越そうとしていると思う

    隼雄さんも数学に学んだ人として違う攻め方があったのではないだろうかと
    思いめぐらせたりして遊ばせてもらっている

    多分あの世で笑って喜んでくれていることだろう

  • 本の中での出会いも人生の宝です。

    夏目漱石、白洲正子、小林秀雄、中原中也などとの出会いがあある。人間として成長したいなと思う今日この頃。

  • 友情とはなにか、を今一度考えさせられた素晴らしい本。
    一体感が友情ではない。むしろ距離を持つことのほうがいい。
    認めてほしいだけの間柄では、友情は育めない。
    友情は壊れることも、離れていくことも必然。
    それはなぜか。

    詳しくは、ブログで書評する。http://bit.ly/kvJiME

  • 新しい期待をもって入学する学生の悩みとして,新しい友人が作れるかという不安を持った学生は多いと思う.これまでのように友達ができない人,新しく友達ができた人に,友達とは何か考えるきっかけを与えてくれる.
    (鹿屋体育大学 大学院生)

  • 自分がその様に振舞っているからなのではあるが、大人になってから学生の時みたいには友達を作る事ができなくなったような気がしている。

    それはそれで正しくて、仕事上の付き合いというのはそういうものなのではないかという気もする。
    下手に踏み込んで、絶交するというわけにも行かないのだし。
    が、本当にそれで良いのかなという迷いもある。

    などという事を思って本書を手にしたのだが、いまいちそのような感じの内容ではなくて、あまりピンとこなかった。残念。

  • 友情について深く書かれている作品。染みるような言葉が印象的だった。
    人間関係のかけがえのなさを感じた。

  • 友情について河合先生の視点で書いてある、興味深い本。これまでに河合先生が読んだ本を引用したり、心理学の視点から説明したり。たとえば、同一視。友情の中の愛情を、同一視とし、坊ちゃんのKと先生もこの関係であったのではないかとする。同じ人物は同時に存在し得ないために、自殺という悲劇が起きたと。なるほど。
    カウンセラーとしての表現として、「本当の友人は心が通じていることが肝心。と思っているので、「形式的儀礼など無視すべきだ」と考えているが、友人と思っていた人と疎遠になり、「結局、人間なんてそんなものでしょうかね」という相談者に、「なんだか、自分の考えに納得しておられないように感じますが」と言っている。(p99)そして、相談者は、いろいろ考え、自分の放漫さに気づくのである。
    ほかにも、贈り物に関する章では、贈り物をするのが好きな婦人にたいして、「今お話をうかがっていて、『別にお返しとか感謝を期待しているわけではありませんが』というのと、『だからと言って何も怒っているのじゃないですよ』というのを繰り返しておっしゃるのが気になりましたが」と返している。ここでも、本人が考え込み、「私はやっぱり何かお返しを期待しているのでしょうか」といったそうである。(p174-175)
    そうだとか違うとかいった判断ではなく、カウンセラーが感じた印象を返すことによって、相談者が本当は自分でもうすうす気づいているながらもそうではないと否定しているようなことについて、振り返り気付きを促すことができるのだろう。
    これらの気付きをした人たちがその後どのようになったのか気になるところである。

  • 大人の友情に関してまじめに分析がされてます。
    言葉や文章になると、なるほどなぁ、と再確認したり、わかってくることがあったりします。

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著者プロフィール

河合 隼雄(かわい はやお)
1928年6月23日 - 2007年7月19日
兵庫県多紀郡篠山町(現・篠山市)出身。京都大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授。文化功労者。元文化庁長官。1952年京都大学理学部数学科卒業後、京都大学大学院で心理学を学びつつ、数学の高校教諭を兼業した。
天理大学で助教授時代にユング研究所に滞在し、ユング派分析家の資格を取得。日本における分析心理学の普及と実践に邁進。箱庭療法導入者としても知られる。欧米の心理療法を日本文化に根ざす仕方で導入を試みており、日本論・日本文化論の著作も多い。
主な受賞歴に、1982年『昔話と日本人の心』で大佛次郎賞、1988年『明恵 夢を生きる』で新潮学芸賞、1992年日本心理臨床学会賞受賞、1996年NHK放送文化賞をそれぞれ受賞。1995年紫綬褒章、1998年朝日賞、2000年文化功労者顕彰。
なお2012年に一般財団法人河合隼雄財団が設立されており、そこで本人の名を冠した「河合隼雄物語賞・学芸賞」が設けられている。

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