- Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022644947
感想・レビュー・書評
-
読んでから行ったわたし、もちろん観光旅行
司馬さんの『台湾紀行』が書かれたのは1990年代だけれども
内容はちっとも古びていない
その通りな印象で
司馬さんのテーマ「国家とはなにか」を
いかほどか理解したか、おこがましいが
興味深い島(国)であった
日本と国交がないことになっているのに交流がある国
異国情緒のただよう母の思い出話で懐かしい島
母方の祖父 が海軍人で、軍艦に寄港地になり
母は小学生時代を過ごした
バナナが食べ放題の話、牛に追いかけられた話
このたび「新竹」のビーフンが台湾の名産と知り
そういえば母の作るビーフンは美味しかったなあと思いだし
間接センチメンタルジャーニー
台北、台中、嘉儀、台南、高雄、鹿港、九ふん
という都市名だけが残るバス&新幹線の旅にて
めまぐるしかったけれども
やっぱり親日的で気持ちよく観光させてくれ
すっかり術後の躰が回復して帰国したのであった詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「国家とはなにか」をテーマに、司馬遼太郎さんと台湾のかかわりや歴史についてのお話
台湾の雰囲気やグルメやショッピング、台湾の人々が大好きで、何度も行きたい!と楽しい気持ちいっぱいだったけれど、歴史を知り、思うと悲しく、単に楽しい!の気持ちだけで訪れていいのだろうかと思いました。
「私は台湾を紀行している。絶えず痛みを感じつつ歩いている。」
そして、何度も出てくる「人間の尊厳」という言葉。
互いを尊重しあえる世界のために、私たち個人が互いを尊重するようにしなければいけないですね。 -
台湾の取引先の偉い人と会話する中で、先方に勧められたこともあり今回本書を手に取った。その御仁は日本のドラマを時々見るのだそうだが、一番好きなのは坂の上の雲だという。理由は台湾統治に携わった人達が次々と登場してくるからだという。
-
表紙の煌々とした雑踏の写真から現代の台湾という場所について書かれているかと予想していたけれど、いい意味でこの期待は裏切られた
というか、司馬遼太郎が書いてるんだから、当然歴史中心の紀行になるわ、と後から気付く
場所としての台湾を見ていくけれど、司馬遼太郎の視点はあくまで名もなき人々が紡いできた産物として台湾という国を見る
植民地としての台湾で活躍した日本人や、日本にもルーツがある台湾の庶民たちなど
李登輝と食事するだけでも事件なのに、対談が付いてるなんてどういうこと??!
豪華だな〜
李登輝さんが体現する鷹揚さが司馬遼太郎が描く庶民の姿と重なった
台湾が近隣アジアでは珍しく親日国家であることはこの本の記載からも明らかだけど、なんで???という疑問がまだ残る
本文で紹介されていた中公新書の「台湾」という本も読んでみようと思った -
老台北(ラオタイペイ) = 蔡焜燦(さいこんさん)
-
琉球と台湾がチベットやウイグルと重なる。帝国主義の大波が小国を呑み込む。戦争の勝敗を分けたのは戦術よりも武器の進化であった。科学の進歩は戦争によって花を開かせてきた。第一次世界大戦(1914-1918年)では迫撃砲・火炎放射器・毒ガス・戦車・戦闘機が登場した。第二次世界大戦(1939-1945年)は空中戦の様相を示し、ドイツの弾道ミサイル「V2ロケット」が生まれ、アメリカの原爆が日本に止(とど)めを刺した。二度の大戦は戦争を国家の総力戦に変えた。
http://sessendo.blogspot.jp/2015/11/40.html -
50年間日本に実行支配されたにも関わらず、台湾には親日家が多いのは何故なのか。という素朴な疑問があり手に取った一冊。
大きな歴史的な流れはもちろん、ミクロな視点で台湾の歴史が、人々の言葉を通して語られているのが印象的だった。
面白いのは、この紀行文が連載された当時、台湾はまさに歴史的な局面を迎えていたことで、巻末の当時の国家元首李登輝氏との対談もとても興味深い内容だった。
司馬さんが、好意的な印象で綴る人物像は、読んでいて気持ちが良い。 -
司馬遼太郎の文章に癒される。
台湾の歴史を知り、理解すれば、日本の明日が見える。
日本と仲良くしたい国と付き合うことを真剣に考えてもいいのではないか。 -
日本と台湾の歴史的関係がよく分かる。もう1度台湾に行きたい。
-
これは名著。台湾行く前に読んだ。李登輝って人は素晴らしい人だな。あと田中準造氏の件は泣けた。