花はさくら木 (朝日文庫)

著者 : 辻原登
  • 朝日新聞出版 (2009年9月4日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022645036

花はさくら木 (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • やはり、この作家はうまい。遊動亭円木とはまったく違う世界。
    春真っ盛りの御所から始まり、よく似た二人の女性、智子内親王と北風家の養女、菊姫が登場。
    御所は青綺門院、幕府は田沼意次、商家の鴻池の三つ巴に朝鮮参判使、池大雅、応挙、若冲、蕪村まで絡む。醍醐の花見あり、京と大阪の船旅あり、果し合いの場面あり、太閤秀吉の秘密建造あり、俳諧や北宋の幻の名画もあり、風呂敷はどこまでも広がる権謀術数の世界。
    なのに、風景の美しさ、人の振る舞いの高貴さと華やかさに酔う。内容は濃いのにゆったりした印象。敵役も一方的な悪者とせず、物語にふくらみがある。
    作家はきっとかごの鳥で生涯を終えた女帝に小説の中で醍醐の花見と大阪見物をさせてあげたかったのか。書名もきっと女帝を献呈したもの。
    読み終わるのが惜しかった。そして登場人物たちが再び相見えることのないことに寂しさを覚えた。
    ちなみに応挙の淀川両岸図は福音館書店の「天の橋 地の橋」で見られます。図書館で探してみましょう。
    落語の三十石が聞きたくなったが、僕の買ったCDには「くらわんか船」は登場せず。残念。

  • 和歌山県印南町出身の芥川賞受賞作家の辻原登氏の『花はさくら木』が大佛次郎賞を受賞しました。過日、その記念講演が友人達や支援者の手によって市内のホテルで開催され、ふとしたご縁から出席の機会を得ました。

    受賞の喜びを語る中での「物事の成り立ち、起源は分からないことがいっぱいある。それをそのままにしておかないで想像力で埋めていくのが文学」という言葉にはたくさんの示唆をいただきました。
    『花はさくら木』は朝日新聞に連載された長編小説で、江戸時代の大阪や京都に生きる人々の恋や冒険を描いた作品ですが発想の大元になったのが淀川だそうです。「京、大坂を結ぶこの川を中心に面白いストーリーが書けたらとかなり前から考えていました」とは著者の弁。

    この日は知事や市長はか200名ほどの出席者を前に最近作の短編『母、断章』を朗読し、それを例に創作の裏話を披露するなどの講演。その後はパーティーでの紀州の郷土料理で盛り上がりました。そしておみやげは著者サイン入りの『花はさくら木』でした。

    先月末に捻挫をしてから腰痛の奇妙な痛みなどに悩まされていました。
    ところが、これはなんと帯状疱疹でした(涙) 3日の夜に湿疹発見。
    神経痛の痛みでしょうか、ピリピリした痛みに攻められています。
    なにする気力もなく、とにかくよく眠っています。いくらでも眠れます。
    やっと、PCを立ち上げることができました。そんなわけで『花はさくら木』もまだ手をつけていません。楽しみにしています。

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