TOKAGE 特殊遊撃捜査隊 (朝日文庫)

著者 : 今野敏
  • 朝日新聞出版 (2009年12月4日発売)
3.24
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022645296

TOKAGE 特殊遊撃捜査隊 (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 警視庁特殊捜査係に所属する覆面バイク部隊、通称トカゲと呼ばれている。
    銀行員3名を人質にとった誘拐事件が発生し、特殊犯捜査係も出動することになる。
    指揮本部に詰める刑事たち。
    白石涼子はトカゲの任務について間もない上野を連れ出動する。
    不慣れな上野はトカゲとしてしてはならないことをしてしまい、涼子に叱責される。
    だが、必死に思い出した「変だ」と感じたものは捜査を進めるために重要な情報だった。
    実際にトカゲとして働く女性がいるかどうかはわからない。
    けれど物語の登場する涼子は、刑事としてもトカゲとしても極めて優秀だった。
    鋭い洞察力は、そのまま刑事としてのセンスに繋がるのかもしれない。
    銀行内部に詳しすぎる犯人。
    すでに死亡している預金者の口座。
    素人では知りえない「他店券小切手」という方法。
    過去の融資打ち切りを隠そうとする銀行幹部。
    警察と銀行の鍔迫り合いも見所のひとつかもしれない。
    遊軍記者として登場する湯浅も存在感があった。
    この先のシリーズにも登場するのだろうか?

  • 今野敏ということで期待感を持って読み進めたのだから、正直、途中から、この作品が今野敏のものであることを忘れていた。個人的な感想ではあるが、展開や視点が今野敏っぽくないのだ。
    警察小説にありがちな、最初の読み始めがのめり込みにくいというのはどうしてもあって、読み進めに少々時間がかかってしまったというのはお決まりなパターン。
    このTOKAGEは、警視庁のバイク部隊であるTOKAGEの隊長である涼子の後輩である『上野』、前線現場に詰めている特殊班の『和美』、遊軍新聞記者である『湯浅』の視点から語られる。
    キャラクターとしての主人公は涼子なのだろうが、彼女の視点からは書かれない。それでいて、やはりヒロインは涼子なのだという書かれ方が秀逸。
    トカゲ隊員である『上野』は、特殊班かつトカゲとしての訓練は受けているものの、実際の誘拐事件ははじめてという若者。
    前線本部の『和美』も、交渉の中心人物でもなければベテランでもない。むしろ前線本部の特殊班の中では一番の若手で、特にこれといった目立つ役割がないところ。
    もう一つの視点『湯浅』はベテランの社会部遊軍新聞記者。独自の視点でフリーに動いていく。この小説の中での唯一フリーに組織の意思とは違う方向に動く人物かもしれない。
    警察小説の魅力として、警察官の捜査以外のプライベートや様々な角度からの葛藤が映し出される点にあると思うのだが、このTOKAGEにはそれがない。その中で、『湯浅』という人物のフリーさというのが、この物語に動きを出しているように思える重要な要素。
    この物語は、ひので銀行の行員3名が誘拐されて身代金が要求されているという事件をベースに進んでいく。私自身銀行で仕事をしていることもあり、ついつい照らし合わせながら読んでしまった。
    この手の警察小説で重要な役割を果たす"捜査を引っ掻き回す空気を読めない存在"として、今回の場合は、ひので銀行常務である飛島と捜査一課管理官の相馬が登場する。こういう、いわばわからず屋達が、物語を面白くする要素でもあることを忘れてはいけない。

    前線本部においては、飛島の無責任な態度や責任のなすりつけ。その理不尽さを目の前にしても、動じずに自分の仕事をこなすベテラン捜査員の東海林。捜査本部においては、誘拐事件の素人であり、かつ肝の座らない無能な管理官である相馬に対し、特殊班係長である高部が応じる。

    その静かな対立構造を見ているのもまた、上野であり和美なのだ。

    銀行側の責任者として、頭取ではなく常務を配置したものまたリアルである。頭取では、ヒールにならないからだ。そのあたりも、よく練られているなと、読み終わってから感じた点。

    実際のストーリーはというと、最後の展開が途中から見えてしまって、ワクワク感は低め。展開が分かった上でのどんでん返しをきたいしたがえ、今野敏的などんでん返しはこなかった。展開が見えてしまった読者にとっては、最後の方は、ページをめくる手が、ある種、早くなってしまったのではないだろうか。

    作中描かれていた対立構造の収め方も、小気味よさは残らず、ちょっと燃焼不足は否めない。

    そんなところからも、今野敏的ではない印象を受けたのかもしれない。

  • 「BOOK」データベースより
    大手都市銀行の行員3人がさらわれる誘拐事件が発生した。身代金要求額は10億円。警視庁捜査一課特殊犯係の上野数馬は、覆面捜査専門のバイク部隊「トカゲ」のメンバーとして、東京・大阪間を駆け巡り、初めての誘拐犯逮捕に挑むが…。

    普通の人が書いたらそれなりに及第点あげてもいいのですが今野敏となるとどうしても期待値が高くなります。話し的には結構社会派でいいとこ行っているんですが、特殊班の存在感が薄いのでいっそ所轄主人公でもいいんじゃないかぐらいに思いました。テンポの良さはさすがだなと思います。

  • TOKAGEというタイトルだが、バイクシーンはほとんどない。SITのチームとしての活躍を描いた作品。
    誘拐事件の緊迫感は良く伝わってきました。また、何となくある違和感も違和感なく描かれていてたと思います。
    次回作もあるそうなので、次はバイクでの犯人追跡の緊迫感が描かれれば面白いと思います。

  • 警察小説の先駆けである今野敏先生が
    また新しい舞台をつくった
    特殊遊撃捜査隊バイク集団による捜査班
    誘拐事例に分裂する管理官を後目に
    事件解決にチームであたる・・・カッコいい!

  • 20141104

  • 銀行相手の企業誘拐だが、お金の受け渡し方法など雑すぎ。電話でのやり取りで物語が進んでいくのだから、もう少し心理戦と相手の裏をかく行動や事象があると面白いのに。残念

  • タイトルはTOKAGEだけどトカゲ部隊というより特殊犯係というところにスポットを当てている、さすがに延々とバイク走らせるシーンはなかなか描けないか。
    冷静沈着な特殊犯のメンバーカッコいい、しかし実際の誘拐事件の捜査の現場って緊張感凄いんだろうと思う。
    2も楽しみ!

  • んー、もっとトカゲががんがん活躍していくかと思ったけど、そんな感じではなく、淡々と進んでいく感じでした。

    スリルがあるわけではないかな!

  • あまり好きではない

    個人よりもチームを中心に描いたもの

    ただ、登場人物の凄さを行動で見せるのではなく
    第三者からの評価でしか示してなくて、それが煩わしい
    味方は恰好良く書き、敵は醜く書く、という単純な構図

    バイクほとんど出てこないし、盛り上がりもなし
    組織内部の軋轢や、銀行の汚れ具合とかの描写が多くて
    何をテーマにしたいの、て感じ

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