- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022645340
感想・レビュー・書評
-
天才少女ヴァイオリニストといわれていた柳原園子はアメリカ留学したが、自殺未遂しそれが原因で何年もベッドの上で生活しなければならなくなった。
今ではヴァイオリンをビオラに持ち替え、小さなコンサート活動を再開していた。
偶然その音楽を聴いた主人公小野は、彼女の半生をドキュメンタリーとしてテレビ番組を制作。
園子は「過剰にヴィブラートをかけ、音程とリズムを故意に甘く取った(P.349)」ビオラはうまくはないが、日本人にはうけがよかった。
当初は番組・園子とも話題になるが、本当に音楽がわかっているといわれる人からバッシングを受ける。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
近所にいい感じの古本屋さんがあって見つけた本。本当はこの人の仮想儀礼という本が読みたかったが、古本屋なのでそんな都合良くあるはずもなく同じ作者のこの本を買った。
この話が書かれたのは2006年とのこなとだが、今話題の佐村河内騒動+破線のマリス(野沢尚)っていうのが第一印象。
本筋とは少し離れますが、作中内の音楽評論家のオーロラ輝子評の部分は非常に納得しました。 -
ヴィオリストが心を癒してくれたと、ドキュメンタリー番組を作るが、細部の検証が足りずクレームがつく。演奏家に必要なのは優れた技術&表現力なのか、観客を感動させる稚拙な演奏法なのか。
-
自分の耳を信じることにする。