死化粧 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 58
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022645425

作品紹介・あらすじ

私だけが母の死を信じていた。脳腫瘍を患う母を前に、医師として生き続けられる確信を持つことは無理だった。だが冷徹な眼差しは、まもなく死ぬ母への愛を不確かなものにする。母の危篤にうろたえる親族から孤立していく青年医師の心理を描いた表題作、他4編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 死といつも向き合うということは、こういう事なのかな。と思わせる小説。
    自分以外の家族は母の生存を信じ、願っている。しかし、青年医師は母の死を確信している。そして、孤立する医師。

  • 表題作含め医師の視点から描かれた五つの短篇集なのだけれど、どれも暗澹とした筆致で、身近な者の死や障害を持つ子どもたちについて描かれている。決して気持ちの良い作品たちではないけれど、普段目をそらしがちなことに、改めて直面させられる印象を受ける。人の死を決めるのは誰か。自分の身における決定を、身体的あるいは精神的理由で決められない時、それを下すのは誰か。

  • オンライン無料閲覧期間に読了。
    短編なので会社の昼休みにすぐ読めた。

    母が死にゆく過程を
    儀式的にこなしていく親族と
    医者として、客観的事実としかとらえられない主人公。

    この亡くなったお母さん、かわいそうすぎる。
    誰も、心の底からその死を
    悲しんでくれていない。

  • 死といつも向き合うということは、こういう事なのかな。と思わせる小説。
    自分以外の家族は母の生存を信じ、願っている。しかし、青年医師は母の死を確信している。そして、孤立する医師。

  • 敵役がキャラたってる!
    鳥羽先生の新しいシリーズを
    ドンドン読んでいるこのごろです

  • 死という非日常に日常的に触れている医者だからこそかける小説です。

    生や死を感情を排除して淡々と語る主人公達から逆に優しさや辛さを感じました。

  • 最後の二ページ。自分の顔が険しくなっていくのを感じた。
    自分の脳は、ともかく、今、頭の中に浮かんでくるおばちゃまや七穂を寂しいホルマリンの中にいさせてはいけない責任を自分に課す。

  • 2010.04.18 朝日新聞に紹介されました。

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著者プロフィール

渡辺 淳一(わたなべ じゅんいち)
1933年10月24日 - 2014年4月30日
北海道空知郡上砂川町朝陽台出身。1958年札幌医科大学医学部卒業。医学博士。しばらくは医者と同人誌活動を兼業。この時期1965年、『死化粧』で第12回新潮同人雑誌賞を受賞している。整形外科医師として医科大に勤務していたが、そこで行われた日本初の心臓移植手術に対し疑義を呈し、移植手術を元にした作品を記して辞職。以降、作家専任となる。その作品『白い宴』は1970年直木賞を受賞した。
1979年『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で第14回吉川英治文学賞、1983年『静寂の声 ― 乃木希典夫人の生涯』で第48回文藝春秋読者賞、2003年菊池寛賞、2011年『天上紅蓮』で第72回文藝春秋読者賞をそれぞれ受賞。ほか、2001年アイスランド隼勲章騎士章、2003年紫綬褒章を受章している。
その他代表作に、映画化されたベストセラー『失楽園』、『愛の流刑地』、そしてエッセイ集『鈍感力』などがある。

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