メタボラ(下) (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.55
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本棚登録 : 406
レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022645555

作品紹介・あらすじ

家族離散、雇用難民、偽装請負。追いつめられた僕は、死を覚悟した…その記憶を取り戻したギンジは壮絶な現実と対峙する。一方、新米ホストとなったジェイクは過去の女に翻弄され、破滅の道を歩んでいた。後戻りできない現代の貧困を暴き出す、衝撃のフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • アキンツはフラーさー。宮古一の金持ちのおぼっちゃんで甘ったれ、俳優みたいな顔した女ったらし。
    まずがーまず、せっかく「ばびろん」でトップテン入りしたのに昔恋い焦がれた女に骨抜きにされて、愛がなんぼのもんかー、くぬフラーが!とうとう親にも見放されたさいが。

    ギンジにもだいず迷惑かけて、なーにが「ズミズミ上等」かー。
    だったらよー、ジェイクとしてワイルドな宮古青年としてそれで満足してるってことかよー。

    桐野氏の作品を読むのはこれで6作目だが(「OUT」「グロテスク」「優しいおとな」「残虐記」「東京島」)ほとんどに通じるのはブルーカラーの労働者たちの閉塞した出口のない世界。搾取され、使い捨てられる彼らの暗鬱とした心の闇は覗いてしまったことを後悔させられるほど。ギンジは記憶を取り戻さないままの方がよほど幸せだったに違いない。

  • ちょっと重い。小谷実的。

  • 悲惨な過去を背負った記憶をなくした青年が自分の過去を取り戻していくストーリーであるが、背景は重い。現代社会のひずみに言及していっているからだ。今もどこかでこうした青年が生きているかもしれない。そして我々に問いかける。
    「どこに向かう? どう生きる?」

  • この私の息苦しいような毎日が旧制度に守られて大変、大変恵まれたものだと突きつけられる。
    読書は内容の解読・解釈だけじゃなくて、本と読み手の対峙でもあった。本作の社会的立ち位置より、私とこの本の関係は。ということが気になるんだけど、これは現代っ子の「内閉的」思考かしらね。

  • この読み終わった後のやり切れなさ…
    どーしたらよいのかわかりません。

  • 作者が意図してるほど社会問題が物語と絡み合ってなかった気がする。

  • 再読。『OUT』もだったけど日常の「こんなこと」の積み重ねから暗渠に繋がるストーリーが凄い。私の故郷の柏崎の描かれ様には参った。物語の舞台になったのは嬉しいけれど…

  • 桐野作品としては出来が悪い。
    扱う題材が作家自身のものになっておらず、消化不良に終始している。
    その結果、物語から必然性が欠落し、材料が陳列されているだけとの印象を受ける。
    第八・九章辺りは流石と思わされるが、ファンではあってもこの作品には厳しい評価を下さざるを得ない。

  • 沖縄で迷う男たちの話。

    結局何だったんだろうか。
    2人とももうちょっと何とかなったんじゃないかい。
    3週間もかけて(進まなかっただけだけど)読んだけど
    何だったんだろうか。

  • ギンジとアキンツの行く末が気になって
    ついつい一気に読んでしまった。
    本当に楽しめました。

    ギンジの過去がかなり壮絶で、読んでいてキツかったけど
    実際にそんなキツイ生活を強いられている人って
    かなりの数がいるんだろうな・・・。
    桐野さんの小説、やっぱり大好きです。

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。成蹊大学卒業。1993年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞、1998年『OUT』で日本推理作家協会賞、1999年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、2004年『残虐記』で柴田錬三郎賞、2005年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、2008年『東京島』で谷崎潤一郎賞、2009年『女神記』で紫式部文学賞、2010年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞、2011年同作で読売文学賞を受賞。2015年、紫綬褒章を受章した。近著に』『奴隷小説』『抱く女』『バラカ』など。

「2016年 『猿の見る夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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