たすけ鍼 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.43
  • (6)
  • (17)
  • (26)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 222
感想 : 20
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022645760

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 山本一力氏得意の人情噺。染谷(せんこく)という名鍼灸師が中心だが、隣に住む幼馴染の同年齢の医師である昭年も名医師であり、二人で協力しあい患者を救ってゆく。自分の後継も考え、子供たちを無償で教育してゆく。金儲けしか考えなかった豪商が、家族や自分を救ってくれた染谷に心酔し援助を申し出る。それに応える染谷。感動的な話しが続くが、別な豪商が店の番頭に良いようにされた状況の改善結果が描かれなかったのが残念。どういう結末か気になる。

  • 小説トリッパー連載のものを2008年1月朝日新聞社から刊行。2010年10月朝日文庫化。面白そうな設定で、一力節も随所に見られますが、まとまりの悪いお話で、読みづらかったです。

  • 染谷というスーパー鍼治療師の活躍話。身体だけでなく心にも鍼が入ります
    時代小説の王道、直球ストレート。大好きです
    宙ぶらりんになった話あり。一力先生思い出して~

  • 2年8月20日読了。
    鍼灸師の染谷と、江戸深川に住まう商人、大名家家臣、町人達の、江戸っ子としての誇りと心意気の物語。

  • 淡々と。大きな事件は起こらないけど、自分が生きるべき毎日をきちんと生きる人々の姿が印象的。

  • 鍼灸師染谷が気持イイやり方で人助けをしていく。
    続編早く読みたいなと思わせてくれる内容だった。

    不作で江戸の米の値段が上がったが、深川の米問屋が価格を抑えてくれた時、深川の人々が他の人を思いやり買い溜めをしなかったという話があった。
    今の江戸の人も見習ってほしいものだ。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    深川蛤町で鍼灸師を営む染谷は、“ツボ師”の異名をとる名手。高利貸しの難病を癒す代わりに取り立てをゆるめるよう諭したり、死にゆく婦人の痛みを和らげたりと、市井の人々を癒し、人助けや世直しに奔走する染谷の日々を描く。胸のすくような長篇時代小説。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    深川蛤町で鍼灸師を営む染谷は、“ツボ師”の異名をとる名手。高利貸しの難病を癒す代わりに取り立てをゆるめるよう諭したり、死にゆく婦人の痛みを和らげたりと、市井の人々を癒し、人助けや世直しに奔走する染谷の日々を描く。胸のすくような長篇時代小説。

    令和2年1月9日~10日

  • 本作は、凄腕鍼灸師である染谷を主人公に、そこは山本一力作品らしく深川の義理人情を中心とした染谷の腕と身分に惑わされず誰でも同等に扱う姿勢に人柄に惚れた人たちとの交流をふまえ、まわりの人たちにも良い影響を与えていくというほっこりとした物語に仕上がっており、面白かったです!
    「金儲けと人助けは仲のよくない間柄」というのは、なかなか深い真理でした。

  • 深川で、医は仁術を実践する鍼灸医染谷。
    柔術で鍛え上げた体で、年に似合わぬ壮健さで
    次々と患者たちが巻き込まれた事件を解いていく。

    続編があるらしいので、続きも期待します。

    奥さんである太郎や娘が元深川芸者であるところや、
    染谷の幼馴染で、医師の昭念とのやりとりが
    とっても良かったです。

  • 気を抜くと、ひとの身体の芯に忍び込むいやな雨だ 大横川の川面を、降り続いている雨が叩いている。闇に包まれた川が、強い雨音を立てていた 手にした匕首を何度も上下に振った。刃が揺れて土間を朝日が走り回っていた 

  • 鍼灸の先生と下町深川の民たちとのお話。

    江戸時代の下町話ってやっぱり好き。

    でもちょっと残念なのは、突然場面が変わる箇所が他の作品より多かったような気がする。
    そのせいか、せっかく話に入り込んできたな~。と思ったところで途切れてしまう。

    話は素敵なんだけど。。。

    あと野田屋と野島屋(だったっけか?)紛らわしいです~!
    全く違う名前にしてほしかった。(^^;)

  • 山本一力先生のお仕事シリーズ(笑)

    今回は・・・医師と鍼灸師です

    この鍼が様々な揉め事にも効く
    あれ?
    あの話が中途半端だな~

  • 鍼灸師の染谷先生
    鍼灸だけでなく、人間として深い。

    自分の仕事がちゃんとできて、
    かかわる事柄にもきちんと対応できる

    ある意味、理想の生き方です

  • 珍しく年配の鍼灸師のお話。
    内容の主体性がない。
    メインのストーリーがどれなのかがわからなかった。
    説明の必要な部分もあるが、話が逸れすぎていて入り込めなかった。
    主人公の人物像はなかなかよさげだったので、少し残念である。

  • 鍼灸師を営む染谷が人助けや世直しをする話なのだが、結局「野田屋」はどうなったのか?
    すっきりしない1巻だった。

  • この作品も、素晴らしい!山本一力さんの作品に登場する人は、男も女も、筋が通っていて、気分がスッとする。みんな、市井の人間で、偉い人じゃないところが、また良い。

  •  「やまいを診るまえに、ひとを診ろ」「人はだれしもが己の身体を己が治す、生まれながらの力を秘めている・鍼灸や薬は、眠っているその力を呼び覚ますための助けに過ぎぬ。」深川で鍼灸師を営む染谷(せんこく)のたすけ鍼(ばり)、胸のすく作品です。山本一力「たすけ鍼」、2010.10発行。

  • 粋や人情をよしとした生き方が胸をスッとさせます
    立夏の水菓子からするとまだ、助走段階
    2冊とも読むのがお勧めです

  • 10/10-10/12

全20件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

1948年高知市生まれ。都立世田谷工業高校卒。旅行代理店、広告制作会社、コピーライター、航空関連の商社勤務等を経て、97年「蒼龍」でオール讀物新人賞を受賞。2002年『あかね空』で直木賞を受賞。江戸の下町人情を得意とし、時代小説界を牽引する人気作家の一人。著書多数。

「2023年 『草笛の音次郎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山本一力の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×