ブランケット・キャッツ (朝日文庫)

著者 : 重松清
  • 朝日新聞出版 (2011年2月4日発売)
3.55
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022645951

作品紹介

馴染んだ毛布とともに、2泊3日だけ我が家に「ブランケット・キャット」がやって来る。リストラされた父親が家族のために借りたロシアンブルー、子どものできない夫婦が迎えた三毛、いじめに直面した息子が選んだマンクス、老人ホームに入るおばあちゃんのために探したアメリカンショートヘア--。「明日」が揺らいだ人たちに、猫が贈った温もりと小さな光を描く7編。

ブランケット・キャッツ (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 馴染んだ毛布とともに、2泊3日だけ我が家に「ブランケット・キャット」がやって来る。父親がリストラされた家族、子どものできない夫婦、いじめに直面した息子と両親、25歳のフリーターと派遣社員の彼女…。「明日」が揺らいだ人たちに、猫が贈る温もりと小さな7つの光。

  • 安心毛布とともに2泊3日でレンタル猫がやってくる。リストラされた父親、子どものいない夫婦、いじめっ子、さまざまな問題を抱えた家庭に猫がもたらしたものとは。つかず離れず、心の隙間にするっと入り込む猫たち。他人には触れられたくなくとも、猫をとおして自分自身を見つめ直す。

  • 辛口風味。
    ただただにゃんこをニャンニャンしたかっただけの私にも責任の一端はございます………。


    総じて重い。
    にゃんこの愛らしさをかるーく愛でるつもりで手に取ったのに、収めれている8編すべて、テーマが重い!

    岩合さんの写真や映像だけじゃなく、文章でもにゃんこを愛でたーいฅ•ω•ฅにゃー

    と思って手に取ったのに、中身はどっこい8組の家族が抱える暗部にフォーカスした物語がほとんどです。

    そんな家族を癒し愛でられる存在として猫が描かれる…という感じでもありません。

    8編が8編とも、テンションが似たりよったりなアンハッピーテイストな上に、猫の存在意義がどれも薄い。っていうか、猫じゃなくて良くない?もはや犬ポジションじゃない??ってなっちゃったのよね〜(;'ω'∩)汗

    うーん、にゃんこの可愛さばっかり期待して読んだ私も悪いんだろうけど、それにしても猫の特性が生かされてない気がしてなりません。

  •  家に居つくと言われる猫が、様々な家を渡り歩くなんてことが可能なのか、そのストレスは如何許りか、傾げた首が戻らない。少なくとも、うちの猫たちにその適性がないことは確かである。

     が、この本の中の猫たち(ブランケット・キャッツ)は賢い。「生きていればいろいろある」酒に酔った人がよく吐くセリフだけど、その「いろいろ」に含まれている全部をまるっと分かっているかのように、借主に寄り添う。

     当然ながら、3日間猫と暮らしてみたところで、悩みの解決にも哀しみの癒しにもならない。嫌な人が嫌じゃなくなるわけでも、子どもができるわけでも、仕事が見つかるわけでも、はたまた幸せになれるわけでもない。

     でも、小さな「異物」が家に入り込むことで、心に小さな化学反応が起こる。下手な慰めや励ましの言葉は、人を余計落ち込ませることがある。「にゃあ」と鳴くだけの猫のほうが、人に一筋の光をあたえてくれるのかもしれない。

  • #読了。連作短編集。
    2泊3日のレンタル猫を通し、いじめや介護、リストラなど、様々な家族の問題を描く。
    読後感は気持ちよく、重松さんならではの暖かさが伝わる7編だが、重松さんだからこそもう少し・・・と感じてしまった。

  • ブランケット・キャット : 2泊3日レンタルされる猫。

    その猫には貸し猫の適性もあり、体調維持の為にいつも食べているキャットフードと安心して眠れるように生まれた時から使っているブランケット等がセットされます。そして2泊3日の飼い主にショップのおじさんは猫の為にいつも同じお願いを繰り返すのです。

    7話の短編構成となっていて、借りて行く人間は大凡、人生下降気味になっています。そんな人間個人や家族にとって借りた猫が「キッカケ」の様な存在となり、一波乱が起こします。

    家に付くという猫にとっては大きなストレスとなるし虐待商売かと思って
    読んでいたけれど、猫目線で書かれた話しもありました。そこには猫なりの気持ちや考えがあって、レンタル猫も満更ではないと読み手に納得させる部分もありました。

    「とんび」の重松清著の変わり種かと思いきや、根底にある人情や心理描写も流石でした。

    ・花粉症のブランケット・キャット
    ・助手席に座るブランケット・キャット
    ・尻尾のないブランケット・キャット
    ・身代わりのブランケット・キャット
    ・嫌われ者のブランケット・キャット
    ・旅に出たブランケット・キャット
    ・我が家の夢のブランケット・キャット

    キャッツの見方がちょっと変わりそうです。

  • 3日だけレンタルされるブランケットキャッツをめぐる人と、家族の物語。
    家庭における猫の存在って独特かもしれない。
    犬みたいに明るさや忠誠心みたいなものとはちょっと違う。
    何か猫がいるだけで、そこの空気が変わるようなところがある気がする。
    その猫が変える空気感と、家族の微妙な空気というかそんなものがよく伝わってくる。

  • レンタル猫を借りる人々のオムニバス。こんなおりこうな猫はいるのかな、いたら友達になりたいな。どうでもいいけど、やっぱりわたしは犬派です!

  • 2泊3日でレンタルされる猫を狂言回しにした7つの短編。例によって、「うまいなあ」と思う。

    イジメだったり、リストラだったり、老人介助だったり、フリーターの話だったり、レンタルする人の抱えている様々な問題が切実で読んでいて苦しくなる。いいなあと思うのは、作者が安易な解決を提示しないことだ。安易に考えると、猫が飛び込んでくることでこんがらがった問題が解決して、感動的なハッピーエンドになったりしそうなものだけど、もちろん現実はそんなに簡単にはいかない。この物語においては、解決するというよりもむしろ今まで目をそらしていたものを直視せざるを得なくなるような展開もある。しかし、本当に微妙なことではあっても、何らかの救いがふんわりとラストに現れてくるあたり、読んでいてほっとして胸が熱くなる。

    しかしこれ、やっぱり猫じゃないとだめなんだろうな。犬でもイグアナでもハムスターでも無理。人間にとって、猫というのはやっぱり特別な存在なのだろう。そういう点で、たったひとつだけ他の作品とは異なる視点で書かれた「旅に出た~」は興味深く、短編集全体に異なった光を当てているような気がして、これは賛否両論あるかもしれない。

  • ******引用******

    「でも、猫って、恩知らずだって言うじゃない」
    「犬ほど愛想がよくないだけですよ」

    ―― 『ブランケット・キャッツ』 p.62

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