- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022646187
作品紹介・あらすじ
京都で紛れ込んだ正式なお茶会。そこには、当然のように作法をこなす小学生の男の子がいた。一方、自分の手には、ティッシュまみれになったお茶菓子が…。このままじゃいけない。一念発起して茶道の門を叩いた著者が、素人ゆえの無邪気さで描く、茶道ほのぼのエッセイ。
感想・レビュー・書評
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茶の湯好きにはオススメします。
茶の湯好きには超面白いエッセイでしょう。
「茶の湯、なにそれ、興味ない」という方にはオススメ出来ません。
いうまでもなく私は茶の湯に興味があるので、とても面白く読みました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
粗茶一服シリーズの完結に伴ひ、読んでみることに。
どれほど彼女がお茶に魅了されたかはシリーズを見ればわかるが、さうした体験の底に、ここで書かれた茶人の奮闘記があつたことは間違ひない。お茶が底のない面白いものであるといふことが具に感じられる。
茶人ではあるが、彼女は「ひよっこ」。変なものは変だし、おかしいものはおかしい。さういふことに敏感でゐられる。子どもや流派に首つたけではないから、吸収することが樂しめる。かういふ樂しみ方もできるといふのが、「ひよっこ」ならではだと思ふ。
道といふものは、ある意味で同じ道にたつてゐるといふことでもあるから、ひとりでは決してなりたたぬものである。茶をふるまふ、おもてなす相手がゐなければ、茶の道などなかつただらう。おもてなしたいひとが少しずつ集まつて、連綿と続き、やがてひとつの道になる。そこには出会ひもあれば別れもある。さうして響きあひ、道はまた續いてゆく。さうしためぐり合ひの場として茶道が生きてゐることに驚きを覚え、頭が垂れる。
茶道をはじめて時期二十年にならうとしてゐる。ひよっこの成長は、きつと茶会に現れてゐると思ふが、作品となつてまた新たな樂しみを見せてくれる。 -
お茶っていいよねー。
でも社会人になってからも続けるのはなかなか難しい。
お金とか人づきあいとか。 -
ここにでてくるML茶会では正客になることも前向きに書いてあってよかった。
同じお稽古仲間の男性(30代)はどうしても断れなくて正客に行ったら、先生にめちゃめちゃ怒られてた。流派にもよるのかな。 -
「ひよっこ茶人 茶会にまいる」by 松村栄子
お茶のお稽古仲間から貸して頂いた本。軽妙な語り口もあって面白かった。思わず声に出して笑う場面も。
手探りでお茶の世界に入っていく様子もよ〜く分かるし、何より全国のお茶仲間とMLで繋がってからの活動の幅には驚かされる。
お茶って、先生の茶室でお稽古し、高尚な雰囲気のお茶会に参加するというようなイメージだけど、このML仲間の人達は違う。
いろいろな流派の人達だけど、それぞれが本当にお茶が好きで、手狭なマンションに茶室を作ってみたり、茶杓を削り、好きな道具を見立ててお茶会を開く。
特に横浜、名古屋、飛騨高山、京都でのオフ会と称するお茶会の準備の様子を読みながら、「もてなす」ってこういうことなんだなとうっとり。いい人達の集まりだ。
私はまだ、ここまではのめりこめず、いわゆる通い稽古で手一杯だが... -
「玉手箱」の文庫バージョンだった(^_^;)
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こんな出会いもあるんだなあ。いいなあ。
お茶はもっと楽しまないとなあ。 -
お茶のMLをやっている人の個人的茶道体験記。どちらかといえば和より洋の方が好きだった著者のまさに0からの出発。 現代のお茶の楽しみ方はこんなのか、と参考になる。 巻末にいろいろな流派の紹介が載ってるのは必見。こんなに流派があるとは知らなかった。
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約3年ごしにようやく読み終わる。一度買って挫折してたのだけど、同じ著者の、雨にも負けず粗茶一服、風にも負けず粗茶一服を読んだあとだと、するする読めてしまった。この本が書かれたバックグラウンドがあったから、粗茶一服シリーズが書けたのだ、と。それにしても茶の湯MLの面々は、揃いも揃って個性的で凝り性。興味深い人々ばかり。和の道を極めようとするのも面白そう、と読んでる方にも伝わってくるぐらい。/利休百首、手にとってみたいと思った。/茶の湯。故事来歴を詰め込むだけでなく。「長所も短所もある人間同士が向き合って、なお一緒に心地よく生きていくためにはどうすればよいのか、知識よりは実践、理屈よりは行動によって道を探っていくものに思える」/「お茶の魅力のひとつは日常を忘れることだ。けれど、そういう時間を作るためには日常がきちんとしていなければならない。(略)とりちらかした家からどんなに綺麗な着物を着て出かけても、きっと茶の湯の心は会得できない」/京都で有名なお菓子屋さん。「彼らにとっては、今、ここでしか味わえない京の味が重要なのだ」。主張したがらない、日持ちしない、限られた人しか作れないということを大事に。
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面白そう。
読了。ものすごく楽しそうに思えて来たけど、やっぱり僕には無理。
何も知らずに京都高台寺茶会夜話に参加した時のことを思い出し、赤面、脂汗が出る。でもお茶のことって読んでいると面白いのは何故だろうか。