ねたあとに (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
4.04
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本棚登録 : 280
レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022646514

作品紹介・あらすじ

真夏の山荘で、小説家コモローとその仲間たちが夢中になる独創的なゲームの数々。麻雀牌がデッドヒートを繰り広げる「ケイバ」、サイコロの目が恋人のキャラクターを決める「顔」…無意味とも思えるいくつもの遊びが、いつもの夏を忘れ得ぬ時間に変える「大人の青春」小説。

感想・レビュー・書評

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  • 前に読んだけど、手元に置いておきたかったので、文庫で買いました。

    いいなあ、こういう場所。
    いや、この山荘は、果てしなく限りなく「虫」が出てくるので、虫嫌いな
    私には絶対に無理なんですけど、それを抜かせば(あ、あと布団が
    湿っぽいのも…)とてもうらやましい場所。
    特に、ただ若者(といっていいかどうかわからないくらいの年齢だけど)が
    ワイワイ集まってるんじゃなく、そのうちの一人の父親とかも一緒に
    いたり、だけど変にかしこまってるわけじゃなかったり。

    そういう付き合いができる人が周りにいないので、
    とてもうらやましかったです。

    そして何より、夜な夜な繰り広げられるゲーム。
    ケイバもいいし(コモローの実況込みで)、顔もやりたいし、
    それはなんでしょうも楽しそう(これは実際、ツイッターで
    参加しましたけど)。

    でも今回再読してみて、一番やりたいと思ったのは「軍人将棋」。
    長期戦になりそうなゲームなので、一緒にやってくれる人がかなり
    限られるものですが、私が考える限り、このゲームにつきあって
    くれそうな人は、私の父だけ。

    改めて、私の性格は父似なのだなあと、再認識した次第です。

  • 今まで読んだ長嶋作品で一番好き。もう、大好き。
    ホコリだらけなのに、虫だらけなのに、布団にカビとか生えてるのに、不思議に居心地良い夏の山荘のけだるい夜・・・情景が目の前に迫ってくるよう。
    そしてどのゲームもほんとにくだらないんだけど綿密に作りこまれていて、思わず自分も参加しているような錯覚に陥る。「顔」とか「なんでしょう」とか、もう・・・ニヤニヤしちゃう。長嶋さん天才。そしてふと現実に引き戻してくれるようなあの淡々とした描写も、やっぱりすごい。

  • こんなに、読み終わるのが惜しい本は久しぶりだった。
    お金のかからず、道具もほとんど必要ない、そして家の中で出来る(←ここかなり重要)、いろんな遊びが出てきて(麻雀の牌を使って遊ぶ「競馬」とか!)、それに大の大人達が夢中になっている様子を読んでいると、自分も友達を誘ってやってみたくなる。
    ただし、どれもマイナー(というか、オリジナル)の遊びなので、それを説明し、皆に楽しんでもらうのにはそこそこの努力が必要。楽しさを共有することは難しいけれど、一瞬でも共感を得られたときのはっとするようなうれしさは、たまらない。(本もそんな感じだ。自分が面白いって押し付けたやつを、「面白かった!ありがとう」って言われたら本当に嬉しい)

  • 最初はギョッとしたけど、読んでるうちに慣れてきたのか、虫が出ても鼠が出ても「まあ、いるよね」と動じなくなった。
    いいなー。ここで電源のついてないコタツに入って遊んで過ごしたい。
    涼しい、というアドバンテージは強大だ!
    いちばん好きだった描写は、オーエ賞の祝福に彩りを添える金歯。

  • 夏の空気、今まで気づかなかった答えを発見してしまった瞬間、どうしようもない現実を見つめる視線、誰かの思考をたどる想像力、遊び足りた空気感。

    そういう『雰囲気』を言語化している。
    ただの日常でしかないのだけど普通こんなに面白く書けない。この人天才なのでは。読んでいて森博嗣の一文を思い出した。

    「役に立たないものの方が楽しいじゃないか。音楽だって、芸術だって、何の役にも立たない。最も役に立たないということが、数学が一番人間的で純粋な学問である証拠です。人間だけが役に立たないことを考えるんですからね。」

    ここに書き出してみると、コモローが言いそうなセリフだ(それはなんでしょう)。この本、すごく好き。何がいいってうまく言えない感じ、すごく好き。これ、新聞で毎日読んでいたけど高野さんの挿絵が毎日かわいらしかった。あの挿絵も一緒に本に入れてほしいなぁ。

  • かなりの部分がノンフィクションのように感じる、作家の家族が保有する山小屋の物語。
    一般的な現代文化に対するゆる〜い適当さと、一方で遊びに対して見せる発想力の豊かさや本気で遊ぶ無邪気さなど、独特の雰囲気を持つ父子を中心に、毎夏山小屋を訪れるメンバー個々との距離感が絶妙に描かれている。
    全く盛り上がりポイントがないのに、このボリュームを読んでいて飽きない不思議な魅力の作品です。

  • こんなにリズムあったかしら。

  • 夏に山荘に何人かが集まっていろんな遊びをしながらダラダラ過ごす、という話。
    紹介される遊びはおもしろいし、描写が細かいので自分がその場にいるような臨場感が感じられる点は良かった。
    しかし、大きな出来事があるわけではないので、雰囲気を楽しむだけの小説という印象は否めない。
    全体を通して内輪ノリの雰囲気が強く、あまりおもしろいと思えなかった。

  • 理解できてない??
    面白さが良くわからない。

  • 作家のコモローと、その父、ヤツオの住む山の家。そこに集う様々な人たちとのまったりな日々。
    コモローの友人のwebデザイナー、久呂子の目線で淡々と描がかれる。
    特に大きな事件などがあるわけでなく、家に友人やコモローの親戚たちが集まって、彼らが昔編み出したゲームで遊んでいる情景をひたすら描写してたり。
    嫌いなテンションじゃないけど、やっぱどこかしらドキッとするような箇所がないと、途中で飽きちゃうかなー、と。
    「顔」って遊びは嫌いじゃないけどね。むしろ妄想好きな自分にはハマりそうなゲームかも。

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