f植物園の巣穴 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.62
  • (55)
  • (125)
  • (113)
  • (24)
  • (5)
本棚登録 : 1226
レビュー : 147
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022646675

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 梨木さんの小説は男性が主人公だとひんやりとした雰囲気寄りになりますね

  • 梨木さんの本は、あちらの世界とこちらの世界を行ったり来たりすることが多いが、この作品は特にそれが際立っていて、正直 途中で挫折しそうになった。が、友人から「最後まで読むと腑に落ちるよ」と言われて読んでみたら、本当にすっきりした。いつかまた読み直してみたい。

  • けっこう悲しい上に難しい話

  • (2015.3.8)
    (240P)

  • 半年ぐらい放置してたのを初読。読み始めは異界の境界をいつ越えたのか分からなかったけど、そもそも最初から越えた後のスタートだった。あと異界渡りと言うよりも自分の内的世界との往還という感じ。過去と現在。彼岸と此岸。千代と千代。全てが入り交じってよく分からない。カエルの蘇生やオフィーリア、洋食屋の家族なんかが改めて読むと、おぉとなる。個人的には妻の千代の位置付けが何となくもやもや。時間を置いて読んだらまた変わるだろうか。

  • 唐突に は?? と思うような場面に出くわすことの楽しさ。
    でも中断してしまった。雰囲気は好きなんだが、やっぱりすらすら読めるって話ではないというか、そこにいくまでに止まってしまった。いずれまた読み返したい。

  • 梨木香歩ワールドを堪能。面白く、いい話だった。

  • 『家守綺譚』が良かったので、似ていそうな本書を購入。文体は古風だけれど、内容は児童文学のファンタジーを大人が体験するような趣。好みの問題だと思うが、次第に全てのピースが合わさっていく感じが予定調和に感じるし、全体に単調に感じて、あまり気持ちを動かされなかった。著者は『西の魔女が死んだ』から一貫して、生死という重いものをテーマにしながら温かい目線を持っているなとは思う。

  • 暗喩と隠喩、植物と水で作られたモザイク。
    それぞれ形は異なるもののなめらかに繋がり一つの美しい均衡を成す。

    あー、なんだかよくわからないけれど救われた気がする。おだやかにゆるやかに繋がって連なって辿り着く全体像のなんと美しいこと、まやかしもあやかしも渾然一体となって一本の糸に布になる快感。
     読み返せばきっと意味が違ってくる情景を溶けてしまった飴玉みたいに味わっている。
    あー面白かった。

  • 長いこと歯痛に悩む園丁は歯医者に行くことにした。
    そこでは前世が犬だったという歯科医の家内が手伝いをしていた。どうにもあぶなっかしい治療。
    麻酔を打つたび、薬を飲むたびに園丁は不思議な夢に墜ちてゆく。
    懐かしき3人の「千代」。ナマズ神主、烏帽子を被った鯉、アイルランドの治水神。そして道行を共にする「坊」――。

    昏い“穴”を覗けばそこに、忘れてきた過去が佇む。匂やかに動植物、水辺の風景を描く異界譚。

    「家守奇譚」のような雰囲気と思いがちだったが、開けてみれば「裏庭」の世界観に近かった。
    己が忘れ、またはとるに足らないこととして流し去り、または気づくことすらなかった過去と、そのために残る傷や心残りと向き合い、そうしてまた己の生きる世界に戻ってゆく。読後に漂う不思議な余韻が心地よい。

全147件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

梨木 香歩(なしき かほ)
1959年、鹿児島県生まれの小説家、児童文学作家、絵本作家。
『西の魔女が死んだ』で日本児童文学者協会新人賞を受賞。映画化もされたこの受賞作が最も著名な代表作となる。
ほかに新美南吉児童文学賞、小学館文学賞を、『裏庭』で児童文学ファンタジー大賞、『渡りの足跡』で読売文学賞随筆・紀行部門をそれぞれ受賞。
受賞作以外の代表作として、『家守綺譚』、『沼地のある森を抜けて』、『ぐるりのこと』などがある。

梨木香歩の作品

ツイートする