f植物園の巣穴 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 1206
レビュー : 146
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022646675

感想・レビュー・書評

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  • 『家守綺譚』が良かったので、似ていそうな本書を購入。文体は古風だけれど、内容は児童文学のファンタジーを大人が体験するような趣。好みの問題だと思うが、次第に全てのピースが合わさっていく感じが予定調和に感じるし、全体に単調に感じて、あまり気持ちを動かされなかった。著者は『西の魔女が死んだ』から一貫して、生死という重いものをテーマにしながら温かい目線を持っているなとは思う。

  • 梨木果歩の和風「不思議の国のアリス」みたいな。

  • 何処からが現実で何処からが夢なのか、曖昧な世界観から話が始まり、不思議な生き物と主人公とのやり取りに最初は頭にクエスチョンマークがたくさん浮かびました。文体も時代性を表すためか擬古文で、最初は取っつきにくい。私は梨木さんの文章が好きだし、期待を裏切られたことがないので信頼して最初の取っつきにくさを堪えて読みました。中盤くらいから現実と夢の欠片がパズルのピースのように合わさり始め、最後はやっぱり梨木さんらしい終わり方で読まされました。最後は感動して終われるので、読んで後悔のない作品でした。

  • 蛙小僧が出てくるまでが長かった。それからは全体が見えてきて一気に読んでしまった。感涙。雰囲気は家守綺譚に近い。

  • 『椿宿の辺りに』を読んでから手に取った。不思議なことが次々と起こる冒頭が引き込まれた。

  • あぶなっかしい本でした。
    だいぶ消耗しました。
    異世界なのか現実なのか、よく分からない曖昧性。
    でも稲荷とかナマズとか、いわゆる日本が昔から抱えている曖昧な感じがうまく表現されていて、読みながら自分もごぼごぼとその世界に入っていく感じがしました。
    読み終わった後もスッキリしないし、自分の世界が揺らぐけど、まぁたまにはこういうのも良いんじゃないかと感じる本です。

  • 椋木のうろに落ちた、歯が痛む植物園の園丁が見た不思議な世界。
    豊かな植生となじみが深い動物たちが生きる世界が、心の奥底に閉じ込め凍らせたものを溶解する。

    出てくる植物の名前の半分はわからなかった。改めて調べてみようと思う。そして、深い緑に川と沼、優しい自然に囲まれて、縮こまった心を広げよう。

  • 不思議な雰囲気の漂うお話。ちょっとした日常のずれ、認識のずれから、これは現実ではないと分かりながら、過去を辿って歩いているような気持ちになる。
    2016/5/19

  • 梨木さんヒット!と思っていたけど、これはどうにもこうにも読み進めにくく苦心。
    家守奇譚とそう変わらないように思うのだけど、異世界に入り込みすぎ、かな。
    ★2と迷って、★3。

  • 冒頭から現実と異界の境界線が少しずつぼやけ始め、植物と水に導かれながら語り手の過去が次第に明らかになり、どんどん密度が濃くなっていく展開に流され翻弄されながら、いつの間にか読破。他人の長い夢に迷いこんだ気分になる不思議な一冊でした。

著者プロフィール

梨木 香歩(なしき かほ)
1959年、鹿児島県生まれの小説家、児童文学作家、絵本作家。
『西の魔女が死んだ』で日本児童文学者協会新人賞を受賞。映画化もされたこの受賞作が最も著名な代表作となる。
ほかに新美南吉児童文学賞、小学館文学賞を、『裏庭』で児童文学ファンタジー大賞、『渡りの足跡』で読売文学賞随筆・紀行部門をそれぞれ受賞。
受賞作以外の代表作として、『家守綺譚』、『沼地のある森を抜けて』、『ぐるりのこと』などがある。

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