わたしとトムおじさん (朝日文庫)

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  • 朝日新聞出版 (2012年9月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784022646750

みんなの感想まとめ

帰国子女で英日ハーフの帆奈と、元引きこもりの叔父トムとの心温まる交流を描いた物語です。二人の関係性は深く、トムの優しさや才能を理解しながらも、彼の頼りなさを受け入れる帆奈の姿が印象的です。物語にはノス...

感想・レビュー・書評

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  • 語り手は帰国子女(元々はニューヨークで生活)で英日ハーフの帆奈(はんな)で、叔父で元・引きこもりのトム(漢字は斗六)との日々の交流の物語です。才能があって優しいが、頼りないところがあるトムにとって、姪である帆奈は良き理解者です。帆奈はまだ小~中学生ですが、すごくいい子で、トムの良いところをきちんとわかったうえで接しています。とにかく、二人の関係性が素敵で、トムのような生きづらさを抱えている人が周囲から少しでも理解され、生きやすい世の中が訪れればよいと思いました。

  • 帆奈の手紙のラスト4行がよかった。
    帆奈が自主休校中のとき、祖父母が学校に言った言葉もすごくよかった。
    帆奈の周りの人達がとてもやさしくてあたたかい。
    明治たてもの村に住んでみたいなー。

  • 再読本。平成から令和になろうとしているいま読むと、どうにもノスタルジックな気分になる。ややもすると重くなりがちな要素を含んいるが、少しばかり人間関係のすれ違いはあれど、嫌われ役がひとりも登場しないので、イライラせずに読めるのはありがたい。

  • 明治たてもの村に住むハーフの小学生、帆奈とトムおじさんをはじめとする、優しい周りの大人たち。
    小路ワールド全開で、設定もキャラも出来過ぎくらいだけど、それでもよい話だなーって素直に思える展開だった。
    思ったより長い時が流れて、大人になった帆奈に会えてよかった。

  • 「待つ」ということを考えさせられる一冊。

  • 明治たてもの村で、家具などの補修をしながら暮らす、ひきこもりの過去を持つトムおじさん。両親と離れトムおじさんの元で暮らすハンナ。
    二人の関係も、周りの人たちも、心地よい空気感でした。

    トムおじさんは、人の目を見て話せないという点では弱いかもしれないけれど、言わなきゃと思ったことは言える強さと優しさを持っていて、弱さと強さは相反するものではないのだと考えさせられました。

    文庫版だけに収録されているという後日談。あんなに自分をしっかり持って強く見えたハンナだけれど、小学生だから真っ直ぐ言えたことも、大人になったらどうしていいか分からなくてパンクしちゃうこともあるのかな、と思いました。

  • 子どもは明るくなるのが仕事なら、私はまったく勤めを果たせてなかったんだな。
    だから大人の仕事である優しくなるということは全うしたいなと思えました。
    小路さんの願いが悩める人々に届くといいな。

  • 「ぼく、が、あの二人のためにできることが、今はあるんだよ。昔は二人に頼りきりで何もできなかったのに、そういう自分になれたんだよ。大人なって」

  • ハーフの帰国子女で小学校になじめなかった帆奈と、高校の時に引きこもりになったトムおじさん。他人との距離の取り方が苦手で悩んでいる人たちの物語。
    舞台が昔の建物を移築した「明治たてもの村」ということもあり、ちょっと現実離れした空気が広がります。そんな中で現代的な生きづらさの悩みを抱える人の物語を展開することによって、重く深刻になり過ぎない効果があります。かと言って決して軽い訳ではないのですけどね。場が救いの力を持っているのでしょう。そしてそれは、その場に集まった人たちの力でもあるのですが。
    無理に背中を押すのでなく、寄り添って本人が進むのを待ってくれる。そんな雰囲気が良かったです。

  • 面白かった。
    場面が前後するので読みにくい部分もあるけど。
    子供の作文風の書き方で、それがマッチしており、みずみずしい感じがした。

  • 弱者や子供を満遍なく認め、あるがままを優しく応援する小路氏らしい作品です。
    特に子供の描き方がとっても上手です。
    悪意とは無縁の世界なので、気持ちが疲れているときにオススメです。

  • うまく人とやっていけない人たちのお話。やさしいけど、それだけかな?

  • ゆっくりとした時間漂うお話。各章ごとに時間は全く違うけども、作中を漂う雰囲気はやわらかいままです。
    素直で真っ直ぐで強さと弱さ、こどもらしさと大人らしさの両方を持ち合わせていたかわいらしいかんなちゃん。
    まさか東京に出てしまったなんて最終章びっくりしました。それを上回る驚きはなんと言っても、恭介くんのプロポーズ(笑)
    仲良い兄妹から、仲睦まじいカップルになるだなんて、淡くて甘いものを感じました。

  • ハーフの女子中学生とその叔父さんのお話。

    口下手で非社交的だけど
    手先が器用で頭も良くて優しい、っていうのは
    良キャラの王道だとは思うけど、
    起こる出来事もなんとなく予想できる
    範囲内で特に大きな感動もせず。

    帆奈のおじいさん(トムおじさんの父親)が
    江戸っ子のようだ。
    東京バンドワゴンの勘一じいさんを思い出す。

  • 久しく(という程では無いけど)小路さんを読んで無いなと、本屋さんの検索システムで探して見つけた作品です。
    小路さんらしい温かみのある作品。でも出来はもう一つかな。
    全体に話が出来過ぎなのです。良い人ばかりが出てきて、ハートウォーミングな話が続く。それ自身が悪い訳では無いし、私はそういう話が好きなのですが、やはり「ばかり」だと辛い。というか、「浅さ」を感じてしまう。
    まあ、風邪を引いてダウン中に読むのには適した本でしたが。

  • 2012 12/15

  • 自分の世界を見つけるって難しい。時には勇気を出して、自分の世界を飛び出すことも必要だ。集う人々が寄りそって生きていく姿があったかい。東京バンドワゴンシリーズと似ているのは当たり前か。

  • 社会からちょっとずれてしまった人たちの、あたたかい物語。
    現代の問題が浮き彫りになっています。
    私たちはトムおじさんやハンナのような素敵な人たちを、一時の感情でほっておいていいのでしょうか。

  • おとぎばなしの様な表紙が可愛くて
    迷わず手にとりました。

    森林のなかにある明治建物村を舞台に
    弱い・・・トムおじさんと関わりながら、
    姪っこ帆奈が成長していくお話しです。

    穏やかな日記のような小説でした。

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著者プロフィール

一九六一年旭川市生まれ。札幌の広告制作会社に14年勤務。退社後執筆活動へ。
二〇〇三年『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』(講談社)でデビュー。著書に『HEARTBEAT』(東京創元社)、『東京公園』(新潮社)、『東京バンドワゴン』シリーズ(集英社)など。ほかに『うたうひと』(祥伝社)、『空へ向かう花』(講談社)、『brother sun 早坂家のこと』(徳間書店)などがある。

「2010年 『北の作家 書下ろしアンソロジーvol.2 utage・宴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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