わたしとトムおじさん (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 225
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022646750

作品紹介・あらすじ

小学校になじめない帆奈と高校を中退した元・引きこもりのトムおじさん。生きづらさを抱える二人は、懐かしい建物が集まる「明治たてもの村」で一緒に暮らし始める。帆奈の成長と共に起こる小さな事件の数々。ゆるやかに流れる時間が二人を少しずつ変えてゆく。

感想・レビュー・書評

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  • 「待つ」ということを考えさせられる一冊。

  • 明治たてもの村で、家具などの補修をしながら暮らす、ひきこもりの過去を持つトムおじさん。両親と離れトムおじさんの元で暮らすハンナ。
    二人の関係も、周りの人たちも、心地よい空気感でした。

    トムおじさんは、人の目を見て話せないという点では弱いかもしれないけれど、言わなきゃと思ったことは言える強さと優しさを持っていて、弱さと強さは相反するものではないのだと考えさせられました。

    文庫版だけに収録されているという後日談。あんなに自分をしっかり持って強く見えたハンナだけれど、小学生だから真っ直ぐ言えたことも、大人になったらどうしていいか分からなくてパンクしちゃうこともあるのかな、と思いました。

  • 子どもは明るくなるのが仕事なら、私はまったく勤めを果たせてなかったんだな。
    だから大人の仕事である優しくなるということは全うしたいなと思えました。
    小路さんの願いが悩める人々に届くといいな。

  • 「ぼく、が、あの二人のためにできることが、今はあるんだよ。昔は二人に頼りきりで何もできなかったのに、そういう自分になれたんだよ。大人なって」

  • ハーフの帰国子女で小学校になじめなかった帆奈と、高校の時に引きこもりになったトムおじさん。他人との距離の取り方が苦手で悩んでいる人たちの物語。
    舞台が昔の建物を移築した「明治たてもの村」ということもあり、ちょっと現実離れした空気が広がります。そんな中で現代的な生きづらさの悩みを抱える人の物語を展開することによって、重く深刻になり過ぎない効果があります。かと言って決して軽い訳ではないのですけどね。場が救いの力を持っているのでしょう。そしてそれは、その場に集まった人たちの力でもあるのですが。
    無理に背中を押すのでなく、寄り添って本人が進むのを待ってくれる。そんな雰囲気が良かったです。

  • 面白かった。
    場面が前後するので読みにくい部分もあるけど。
    子供の作文風の書き方で、それがマッチしており、みずみずしい感じがした。

  • 弱者や子供を満遍なく認め、あるがままを優しく応援する小路氏らしい作品です。
    特に子供の描き方がとっても上手です。
    悪意とは無縁の世界なので、気持ちが疲れているときにオススメです。

  • うまく人とやっていけない人たちのお話。やさしいけど、それだけかな?

  • ゆっくりとした時間漂うお話。各章ごとに時間は全く違うけども、作中を漂う雰囲気はやわらかいままです。
    素直で真っ直ぐで強さと弱さ、こどもらしさと大人らしさの両方を持ち合わせていたかわいらしいかんなちゃん。
    まさか東京に出てしまったなんて最終章びっくりしました。それを上回る驚きはなんと言っても、恭介くんのプロポーズ(笑)
    仲良い兄妹から、仲睦まじいカップルになるだなんて、淡くて甘いものを感じました。

  • ハーフの女子中学生とその叔父さんのお話。

    口下手で非社交的だけど
    手先が器用で頭も良くて優しい、っていうのは
    良キャラの王道だとは思うけど、
    起こる出来事もなんとなく予想できる
    範囲内で特に大きな感動もせず。

    帆奈のおじいさん(トムおじさんの父親)が
    江戸っ子のようだ。
    東京バンドワゴンの勘一じいさんを思い出す。

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著者プロフィール

作家

「2018年 『ロング・ロング・ホリディ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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