極北ラプソディ (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 1113
レビュー : 90
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022647191

感想・レビュー・書評

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  • 地方都市の病院の医療を取り巻く環境は厳しく、切なくなってしまいます。世良に速水、それぞれ信念のままに行動しますが、なかなか周囲には伝わらずもどかしくもありますが、どこかで歯止めも必要なんですね。医療格差がある事を前提に、望ましい医療とはと考えると一律に答えは出せないのだと感じました。

  • 「北極クライマー」の続編。
    地域医療のあり方を問い、地方財政の破綻が医療にまで影響を及ぼしていくようすが描かれている。
    地域による医療格差の問題はすぐ近くに医療施設が整っている環境にいるとなかなか実感できない。
    財政破綻した極北市の市民病院で非難されながらも最善の策と信じる道をいく世良。
    救急医療の現場で命を救い続けようとする速水。
    医師としての姿勢・考え方の相違がわかりやすく描かれていた。
    市民はより多くのものを望む。
    けれど、その代価は出来るだけ少ないほうがいい。
    病院という命を扱う現場で医師たちが疲弊していく中、当たり前のようにさまざまな要求を通そうとする患者たち。
    現実はきっとこの物語に書かれているものよりも厳しいのでは?とも感じた。

    福島県のある産婦人科医が逮捕され裁判にかけられたため、産婦人科医を希望する医師が激減したといわれている。
    解剖医の数が少ないために事件が事故と判断されてしまったり、ドクターヘリがあっても使いこなせずにいたりと医療の現場は予想以上に問題を抱えている。
    海堂さんの作品にはそのあたりを織り交ぜながら物語が進んでいく。
    いろいろと考えさせられる点を含んでいる物語だった。

  • 財政破綻というイレギュラーな病院経営体制や連動して蠢く政治体制を実に巧妙にリアルに描いた一作。極北市と雪見市の医療格差、田舎ならではのつながりなど、前作『極北クレイマー』同様、綿密な取材をもとに作られたと思われる。
    また、『ジェネラル・ルージュの凱旋』『スリジエセンター1991』からつながる世良、花房、速水の関係も描き切った作品でもある。一連のシリーズを読み解いてきた読者はこの本を"読まなければならない"であろう1冊。






    以下、ネタバレを含みます。








    終盤にある世良のセリフ、「生き抜くこと、僕の存在を知らしめること。それがさくらの樹を枯らした連中への最大の復讐になる。そう思い続けてきた。」は、彼の苦悩と怒りを見事に表していてとても好き。

  • イケメンが多すぎる。そして人は1人で生きているつもりなのに1人では生きられない。

  • しばらく読まずに眠っていた作品。元々バチスタシリーズが好きで、手に取った作品。
    バチスタシリーズの中でもジェネラルが1番好きだったので、速水先生が出てる作品と分かって読みたい!と思ってた。相変わらずの速水節で安心した(笑)
    あの作品に出てたあの人!って人が結構いてこんな風に成長したのかーと思ったり登場人物のその後を知ることができるのも海堂作品の面白いところ。

  • なんだかホノボノしてしまった。
    かっこいい人ばかりのお話。

    そして、花房師長が羨ましい 。

    世良先生、速水先生、今中先生、ファイト。


  • 一番印象に残ったのは神威島の医師・久世だ。はじめこの最終章は不要ではないかと思いながら読んでいたが、読み進めるうちにこの章こそ、この久世医師こそ、この物語を締めくくるのにふさわしい人物だとわかった。
    この久世医師の登場で世良のキャラクターはまったく変わってしまう。その変化に違和感を感じる。またそれ以上に違和感を抱いてのは花房師長が18年間世良を思い続けたという設定。そういうことがなくはないだろうが男性視点に偏っているように感じた。

  • 前編である極北クレイマーと比べても、飛躍的にストーリー展開が面白く、グイグイ引き込まれた。特に最後の部分は感動的で一気に読了した。

  • 先に読み終わった夫が「とっちらかってる」と言うので、なんのこっちゃと思ったら本当にとっちらかってた。

    何がテーマなのか、主人公が誰なのか。。。伏線もなく終盤になっていきなり出てきたラブストーリーに混乱。

    シリーズの前作を読まないとわからないところもあるのかもだけど、そのせいで楽しめないというのはマイナスポイントでしょう。

    それぞれのエピソードや、ドクターヘリの描写は面白かったけどね。

  • 財政破綻した極北市の市民病院。再建を図る新院長・世良は、人員削減や救急診療の委託を断行、非常勤医の今中に“将軍”速水が仕切る雪見市の救命救急センターへの出向を指示する。崩壊寸前の地域医療はドクターヘリで救えるか?

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著者プロフィール

海堂 尊(かいどう たける)
1961年、千葉県生まれの作家、医師。医師としての所属は、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所・放射線医学総合研究所病院勤務(2018年3月時)。
2005年に『チーム・バチスタの崩壊』で、第4回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、作家デビュー。
同作はのちに『チーム・バチスタの栄光』と改題して出版される。映画・テレビドラマ化もされた代表作となった。

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