極北クレイマー (朝日文庫)

  • 朝日新聞出版 (2013年10月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784022647207

みんなの感想まとめ

医療現場の複雑さと人間ドラマが描かれた作品は、読者に独特の印象を与えます。特に、極北市民病院の非常勤外科医としての主人公の奮闘を通じて、リアルな医療の現場が描かれていますが、物語の本筋が理解しづらいと...

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり海藤尊は理解しがたい
    この本を読み終わった時、あれ?何が話の本筋なの?
    という印象だった

    しかし、この人の本が売れているという事は、
    こういう本を求めている人が多いという事なんだろうなあ

    ただ、さらっと感想を見てみると
    話の内容というよりも、
    病院というのか医療の現場というのかが
    こんな感じになっている
    というのを求めて読んでる人が多いのかなと思った

  • 巻末の解説にもあるように、意図的ではないというが実話を連想させる設定がされており、引き込まれ一気に読み切った。最後にあの世良先生が意外な役回りで登場し、呆気に取られた。続編も楽しみ。

  • 久々に海堂さんの本を読みました。
    財政難にあえぐ極北市民病院に非常勤外科医として赴任した今中。
    いくらなんでもこんな病院はないでしょう~と、思いましたが・・・
    作中には懐かしい名前がチラホラでてきます。
    面白かったのですが、1冊の本の中にぎゅっと詰め込まれ過ぎているような気がします。
    問題に対して「解決!」というスッキリ感が得られず、「あれ?これで終わり?」と何となく消化不良な気分が・・・

  • 校正
    カスタム Gem
    はい、承知いたしました。『極北クレイマー』の書評&紹介ブログ記事の校正を行います。

    静かなる叫び、制度の壁を穿つ。『極北クレイマー』海堂尊著 - 地方医療のリアルと希望 -
    海堂尊の描く桜宮サーガの中でも、ひときわ静謐な輝きを放つ『極北クレイマー』。舞台は、最果ての地、日本最北端の架空都市・極北市。過疎と高齢化、そして深刻な財政難にあえぐこの地に、一人の若き医師・今中良平が非常勤として足を踏み入れます。

    タイトルにある「クレイマー」という言葉は、単なる苦情を訴える人を指すのではありません。本作が焦点を当てるのは、社会の片隅で声を上げることすらできない、あるいはその声が届かない人々の存在。彼らの沈黙の奥底にある真実を、今中はどのように見つめ、硬直した制度という壁にどう向き合っていくのでしょうか。

    地方医療の危機は、遠い国の物語ではない
    医師不足、老朽化した医療設備、そして機能不全に陥った行政組織――極北市が抱えるこれらの問題は、決して物語の中だけの出来事ではありません。地方医療が崩壊の危機に瀕している現代の日本において、本作は痛烈な警鐘を鳴らすと同時に、その厳しい現実を静かに、しかし確実に読者の心に突き刺します。

    特筆すべきは、本作が安易な事件や劇的な展開に頼ることなく、制度そのものに深く根差した構造的な問題を描き出している点です。「誰かのせい」ではなく、「誰も責任を取らない仕組み」そのものが病巣であるという視点は、読み進めるうちに重い問いとして読者の中に深く浸透していきます。

    桜宮サーガにおける異端の光 - 今中の静かなる闘い
    桜宮サーガを彩る個性豊かなキャラクターたちの中でも、主人公・今中の存在は異彩を放っています。『チーム・バチスタの栄光』シリーズの田口公平や白鳥圭輔のような、軽妙な会話と鋭い洞察力で事件の真相を解き明かすスタイルとは対照的に、今中は徹底して寡黙であり、冷静沈着に物事の本質を見抜こうとします。彼の闘いは、激情に駆られるのではなく、既存の制度の中で、一歩ずつ着実に変革の種を蒔いていく、まさに「静かな反逆」と呼ぶにふさわしいものです。

    また、本作は『極北ラプソディ』と対をなす作品として位置づけられており、二作を併せて読むことで、極北市という舞台設定の全体像、そして医療を取り巻く複雑な政治的力学がより鮮明に浮かび上がります。桜宮サーガの中でも、制度と倫理という根源的なテーマに最も深く切り込んだ作品の一つと言えるでしょう。

    「正しさ」の所在を問いかける静かなる物語
    読後、私たちの心に残るのは、「正義とは一体誰のためのものなのか」「社会の声なき声に、誰が耳を傾け、手を差し伸べるのか」という、深く静かな問いかけです。今中の、飾り気のない誠実さと揺るぎない冷静さは、派手さはないものの、着実に前へと進もうとする強い意志の表れです。

    『極北クレイマー』は、単なる医療ミステリーという枠組みを超え、現代社会が抱える制度的な歪みと、その中で生きる人々の良心という普遍的なテーマを私たちに改めて考えさせてくれる一冊です。医療ドラマや社会派小説を好む読者にとって、読み終えた後も長く心に残る、深い感動と考察を与えてくれることでしょう。

  • 極北ラプソディと読む順番が逆になってしまったけれど 面白かったし。感動した。最後は涙が出る場面も多々あり。魅力的な方たち多し。

  • 市民病院といえども、運営にお金がかかるのは当たり前。地方財政の厳しさと、自治体、役所の、無策な政治と放漫経営がもたらす、悲惨な末路を描いた作品、といえるでしょうか。
    冒頭から変人ばかりのオンパレードで、物語についていくのが大変でした。
    もう少し、普通な人も入れながら描いて欲しかった展開と思っていましたが、解説を読むと、取材先のあの人、この人が当てはまるのではと思えたそうで…
    事実は小説より奇なり、ってことでしょうか?

  • 財政再建都市に転落する地方都市の市民病院が舞台。厳しい財政状況の中で病院再建に取り組む物語という感じで前半は面白かったが、結末は、続編へという感じでやや消化不良。

  • 登場人物のエピソードが途中で回収されないまま物語が終了し、消化しきれていない感じ。「バティスタ」シリーズで読んで読みやすいと思った、善悪の対立軸が、本書ではあまりにあからさまで一歩引いてしまう。

  • 20181005読了

    バチスタシリーズにちょくちょくでてきてた“北”のお話。
    今中先生が極北市民病院に赴任してきたところから始まる。
    最初は病院の人たち、極北市役所の人たちの違う向きからの非協力的な感じにイライラさせられる事が多かった。
    難しい事はわからないけれど三枝先生の件は読んでいても全然納得できなかった。
    今回も海堂尊作品の色々な糸が張り巡らされていて、この人はあの時の!もしかしてこの人は。。。と気付けたところはニヤリとさせられた。
    さぁこれから面白くなるぞ!ヒーロー登場!というところで終わってしまったのがちょっと残念。
    極北ラプソディも続けて読もうと思う。

  • 登場人物が著者の他の作品とリンクしているようで、
    知らない私はすっきりしない。
    話の内容は興味深いが暗い気持ちになる。

  • 世良先生、ご登場。
    でも、なんだかエラくキャラ変してきたな。
    あれから一体何があったのかなぁ。

    フィクションであるからこその病院だから物語として読んでいたけれど、ここ選んでは行かないなぁ…と思っていたらモデルとなる病院が存在している。

    もちろん小説だし、現実の医療現場は海堂さんの描く世界の出来事ばかりが起こってるわけではないのだろうが、つくづくお医者さん、看護師さんって大変だなぁと海堂作品を読むたびに思う。

    これから病院行くと、いろんな想像をしそうだ。

  • 再読。

    ええ、こんな感じだった???というのが第一印象。
    なんだか医療に希望を見いだせない感じだなぁ。

    どうして、医療はタダで手に入ると思っているのでしょう。
    医者は神ではない、ゴッドハンドも対価を支払ってこそ。

    読んだときより、現実感が漂いすぎてるからでしょうか。

    今か今かと出番を待った世良先生って。。。
    あ、こんな最後に そうだったかぁ。

    そうそう、姫宮女史、結構好きですわ。

  • 我が故郷の北海道が舞台。
    あの世良先生の約20年後が話と聞き、一気に読んだ。
    過疎地の医療の現状を改めて感じた。

  • 日常生活を健康に過ごしている限り、病院はほとんど縁のない場所だ。
    けれど、どうしても必要があって病院に行かなければならないとき、選択肢はあまりにも狭く、基準となる知識もない。
    あたり前のように「病院の世話になる」といった言葉がまかり通る現状。
    患者と医師は対等ではない…という潜在的な思い込みがそこにはある。
    医療をビジネスだと捉える人たち。
    病院はあくまで単なる職場であり、出世競争に汲々としている人たち。
    そして、自分たちにとって大切なことなのに医療に対して無知すぎる人たち。
    誰が正しくて誰が間違っているのか。
    出産にトラブルはつきものだ…と母親は言う。
    いつの間に何事もなく出産することがあたり前になったのだろう…とも言う。
    でも、病院で出産するのだからそれほどの危険性はない!!と私は思っている。
    それは病院を特に信頼しているとかではなく、そういうものだと思っているからだ。
    医学の発展が安全神話を作りあげていく。
    でも、どんなに医学が発展しても実際に診療し治療をするのは人間なのだ。
    間違った先入観を持つことなく、少しでもおかしいと感じたら声をあげてセカンドオピニオンを有効に使いたい。
    海堂さんの作品を読むと怖くなるときがある。
    でも、きっと医療現場には今中のような医師がたくさんいるはずだ。
    そのことを信じたい。

  • これがいわゆる“司法から医療への真珠湾攻撃”であるわけですか。 
    もうここまで振り切っちゃったらいっそのこと閉鎖してしまえとも思ってしまいますね。病院が無くなって存分に困り果てればいい。でも結局最後の方は開店休業状態でみんな別のとこ行ってるんだったら閉鎖したって市民は全然困らないんじゃないかとも思えてくる。 
    それにしてもあの清川がまさかあそこまでするとはちょっと見直してしまったじゃないか。 
    そしてあの世良さんがまぁ随分と痛快な人になってしまわれてなぁ。 
    姫宮だけが唯一の癒しです。 
    真実を知ることはできたのかな。 
    結論、いい女ほどダメな男に惹かれる。

  • キャラ設定は海堂作品らしい振り切った感じそのまま。地方医療、産婦訴訟の問題提起ありの、ただ最後は読者になげる印象の終わり方。

  • 2016/06/25購入。後半、熱くなった……。

  • 2015.12.9 ~ 16 読了
     地域医療の疲弊した現状が描かれる。妊産婦死亡事故で産科医が逮捕起訴されるストーリーは実際に起こった福島県の医師逮捕事件がモデルと思われる。医療側と遺族側の意識ギャップが大きく、インフォームド・コンセントの難しさが現れている。姫宮(氷姫)が雪だるま状態で出現する場面がマンガ的、凍傷は大丈夫か?

  • 極北大学から派遣された非常勤医・今中先生と、破綻しかけの地方病院・極北市民病院のお話。
    医療は平等ってのはウソで、田舎と都会ではちがうし、自治体にお金があるかないかでもちがう。あとは、お金をどこにかけるかとか。
    公共サービスを受けるのは、市民の当然の権利。だけど、何の責任もなく、何も関わることなく、ただサービスを受けて批判だけしてるのはおかしいよ。ってなことを書いてある一冊。
    反論してこないところに、人はいくらでも文句やわがままを言ってしまう。それは、市民として責任ある態度じゃない。ふむふむ

    あとは、時事問題としては「お産で人は死ぬ」。
    産婦人科医が傷害致死罪で逮捕された現実の事件への問題提起。

  • 読みましたー

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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