ふくわらい (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.62
  • (101)
  • (169)
  • (166)
  • (45)
  • (11)
本棚登録 : 1904
レビュー : 211
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022647900

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 定の肉体という容れ物に魂を吹き込んでいく作品。人の心が持つ感性はうつくしく、したたかで、もろいものだと感じた。
    定はコンビニ人間の主人公と同じ匂いがする。

  • 出てくるすべての人物が、いとおしい。

    自分はこれを読んだあと、大切なひとに告白した。

  • 最近ハマり始めた、西加奈子さんの長編小説。
    …ごめんなさい。私はあまり好きじゃ無いかも。
    シモ系な単語がやたら使われてたのと、主人公の変わった性格にちっとも感情移入できなかった。

  • 私の中では、今までにない文学との出逢いであった。
    定という素直な人間を通して視る世界は、何とも奇妙で気持ち悪い位の現実と対峙する一方で温かな安心した環境を感じた。
    とても不思議な体験だった。

  • 鳴木戸定
    編集者
    顔で遊ぶ

  • 初めて西加奈子さんの作品を読みました。
    今まで読んだことがない、独特の感性の持ち主だと思いました。
    最初、気味が悪いと感じる部分もありましたが、読み終わった後は、なぜか爽快でした。

  • 個人的に西加奈子熱が上がっています。講演であったり、雑誌やテレビで小説について語る西さんの話が大変面白く、気になる小説家だったのですが何年も前に読んだ「あおい」にピンと来なくて今まで読まずにいたのですが、プロレス好きというのを聞いて、かつプロレスラーが出てくる作品があるというのを知り、重い腰を上げた次第です。
    何作か貪りましたが、本作「ふくわらい」が大変面白かった!小説についての小説という大好きな構造!かつ魅力的なキャラクター(プロレスラー含む!)達が楽しませてくれる!ふくわらいという題材もなるほどーと膝を打ちましたよ。とにもかくにも遅まきながら、西加奈子さんという小説家を強くオススメしたいと思います!

  • 他人の顔のパーツで遊ぶ定の趣味は想像できなかったが、顔をいじってくる1歳の息子の行為と何だか似てるなと思ったら、純粋な面白い感覚なんだと可愛らしく思えた。
    特殊な体験云々はあまり抵抗なく読めたけれど、最後の定の行動は面食らう。上手く説明できない強烈な違和感…最初から読んできた彼女像とどうも合わない。守口のマイクを通してバーンと胸に炸裂した熱い熱い直球がシュッと萎んでしまった。
    西さんの著作は数を重ねるごとに深く掴み所がなくなっていく印象。それでも読みたい魔力が上回るから離れられない。

  • 今まで西加奈子作品を「うつくしい人」「白いしるし」「漁港の肉子ちゃん」と読んできて、どれも全力全身で!恋愛まっしぐら!タイプだったので、こういう恋愛にとんと疎い人の話を読んで予想外の感じだった。
    でも個々のパーツが寄り集まって一つの顔、文章、人生になる感覚は意識したことがなかったので新しい。

    関係ないけれど紀行文を読みたくなった

  • 西加奈子2作品目、そのありえない人物描写は全く入り込む余地もなくじわじわとグロさをも増していく展開に途中で投げ出してしまいたくなる衝動に駆られる。
    しかしあの「サラバ」も前半はグダグダだったではないか…と我慢の読書の結果と言えばやはりラストシーンでは涙が溢れ出る(と言う人もいるw)感動が待っていた。
    この作家は新興宗教の教祖様並みに人を扇動して夢中にさせ自分の思うところへと導いて行く不思議な力を持っているようだ。
    好きな人はきっとハマるだろうな、でと私はもういいや…だって気持ち悪いもん

  • お正月らしいタイトルだなーなんて、軽い気持ちで読み始めたら、驚愕です!
    これはスゴい本です。何つったら良いのか、もうとにかく生きるための力に溢れてます。
    年のはじめがこの本でよかった。
    いい年になりそうです。

  • 2017年1冊目。
    とてもとても風変わりな主人公が風変わりな人や普通の人との関係を通して感情というものを知る、という話。
    色々と衝撃的な登場人物の本音が胸に刺さる。

  • シュールで、グロテスクで、哲学的…。どうにも馴染みにくいお話だけど、アクの強い人たちが繰り広げる禅問答みたいな会話の中に、目に見えないものを見るとか、その人だけが持つ他の人との違いとか、胸にストンと落ちるフレーズが出てきて、なんとなく『星の王子さま』に相通じるものがありました。
    ラスト間際、リング上の守口さんに感動したところまではよかったのになぁ。ホコ天で 定 がとった驚愕の行動に、頭の中が大パニック!

  • 『きいろいゾウ』より格段に良い、これを作家の成長というんでしょうか。
    どこか生温い自己満足優先という観点を超えて、他人との関わりの中での自己発見に歩を進めた感ありです。守口廃尊というキャラが絶品、あと作家のプロレス純愛(?)もよろしいかと。まぁそれでも描く世界が狭い気がする、これは今の時代共通の特徴かもしれないけれども。
    それにしても女性作家というのは、こういう幼き頃からの一風変わった人物の一代記みたいな構成が好きなんでしょうか?当方の勝手な思い込みの可能性大だが、多い気がするんだけどなぁ。

  • 一気読み。楽しかったー

  • 初めて読む西加奈子さん作品。
    突拍子もない話に思えるけれど、読むうちにそんなこともあるよ、と自分の懐が深くなっていく気がした。
    主人公の定が、ロボットからヒトへと変わっていったところがよかった。
    プロレスの試合の描写は、プロレスファンの西さんならでは。

  •  鳴木戸定は「他人の気持ちが理解できない」と自分で語っていた。多少ならそのような方は社会にいると思われるが、定はその分量が大きいらしい。秀逸なのはこの小説の終わり方、西加奈子は天才じゃないかと感心した。とにかく凄い作家さんである。常識の範ちゅうを軽く飛び越えるという意味では村上春樹に勝っているかもしれない。

     『昭和歌謡大全集』村上龍著に左右非対称の顔を持つ娘が登場する。こちらは恐怖を覚えたがレスラー守口は哀愁を感じさせた。それと、武智の宣う「先っぽだけ」っていうの凄いよねーよくも文字にしてくれたと思う(感無量)

  • 343

    2016年では123冊

  • 言葉以前から考えることを誠実だと言ってくれたり、何にでも言葉をつけて納得して完結させようとするの良くないと思うって言ってくれたり、言葉というものがすごく好きなんだろうなと思ったし、私も言葉が好きだよって思ったりした。
    この小説のどこが、何が魅力的かは言い当てれないんだけど、ぼんやりとなんとなくなんだけど、すごく愛おしくてすごく魅力的で美しくてきらきらしていて好き。大好き。わけわかんないけど温かい。
    なんでか分かんないけど涙が出るし、世界が好きだと思った。

    自己認識論、身体論、言語学や言葉に関する知識や思索、民族学、コミュニケーション論、いろんな方面への深い知識と理解があるんだろうなぁとよく分かる内容と筆致。読者を引き込む緩急のあるテンポの良さ。淡々と感じるけど実は衝撃的な事件の起きている山と谷。グロテスクな部分を温かく愛しく切なく感じさせる表現力。
    なんて言葉に当てはめるのは本当につまらないけど無理に当てはめるならそんな感じです。遠藤周作「深い河」に次いで、人生で二番目に好きな小説となりました。

  • 生き方は人それぞれ十人十色。

    でもやっぱり人と違うと生き辛い。

    だけどそれで良い。

    それが良い。


    安藤サクラさん主演とかで映画化してくれませんかね。

    無理か。

全211件中 61 - 80件を表示

著者プロフィール

西加奈子(にし かなこ)
1977年、イランのテヘラン生まれ。エジプトのカイロ、大阪府堺市で育つ。関西大学法学部卒業。雑誌「ぴあ」のライターを経て、2004年『あおい』でデビュー。
2007年『通天閣』で織田作之助賞大賞、2011年咲くやこの花賞、2013年『ふくわらい』で第1回河合隼雄物語賞、2015年『サラバ!』で第152回直木三十五賞を受賞。
その他代表作として、宮崎あおい・向井理出演で映画化された絵本『きいろいゾウ』、同じく映画化された『円卓』、20万部を超えるベストセラー『さくら』、本屋大賞ノミネート作『i』など。2020年初夏、『さくら』が映画化決定。プロレス好きとして知られる。お気に入りの本は『アントニオ猪木詩集』。

ふくわらい (朝日文庫)のその他の作品

ふくわらい 単行本 ふくわらい 西加奈子

西加奈子の作品

ツイートする