ふくわらい (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 1869
レビュー : 209
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022647900

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学小説】書籍編集者の鳴木戸定。彼女は幼い頃、紀行作家の父と行った旅先で特異な体験をする。不器用に生きる定はある日、自分を取り巻く世界の素晴らしさに気づき、溢れ出す熱い思いを止めることができなかった。第1回河合隼雄物語賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 解説で上原菜穂子氏が書いているように「物語としてしか命を持ちえない作品」だと思う。

  • 読むの挫折した。
    いつかまた読みたい。

  • 独特の世界観。
    小暮しずくが大泣きしているあたりから、面白さがぐっときました。

  • 人の表情は特別

  • 強烈。その一言に尽きる。

  • 身分による差別の激しかった古代インドにおいて、釈迦はこのような言葉を残したという。

    「私は人の心に見がたき『一本の矢』が刺さっているのを見た」

    「一本の矢」とは、差異へのこだわり。

    人間の中にある差別の心は、刺さった矢のように抜くことが難しい。

    それを克服しない限り、幸福も平和もないのだ、と。


    本作は、第1回河合隼雄物語賞受賞作。

    文学賞は、優れた作品に授けられるもの。

    「物語としてしか命を持ちえない作品」

    「世界をバラバラにぶっ飛ばす風のような力を持った、稀有な物語」

    との評価で、作品の方から、文学賞の性格や方向性を決定づけてしまった。



    主人公 鳴木戸定(なるきど・さだ)は、紀行作家の父と病弱な母のもとに生まれた。

    定を愛し抜いた母は若くしてなくなり、婆やの悦子が定の面倒を見た。

    父は、世界中の「秘境」の様な場所へ定を連れて歩く。

    その旅の途中、父は定の目の前でワニに食われて命を落としてしまう。

    その後の定の取った行動で社会的なバッシングを受けてしまう。

    そんな世間と隔絶するように友情や愛情を知らずに育った彼女は、編集者となった。

    担当する一癖も二癖もある作家たち。

    猪木に憧れて、闘魂三銃士と同期で、それでも地味ながらエッセイを書き続ける守口廃尊。

    「一目惚れです」と定に言い寄る盲目の青年 武智次郎。

    恋愛に失敗してばかりの後輩の美人編集者 小暮しずく。


    現実世界で出会ったのならば、「変わっている」とひとくくりにされてしまいそうな面々。

    だが、この作品では我が事のように共感しながら読み進めることが出来る。


    「変わっていない」人など、この世の中に存在しない。

    自分のことを大事にする。

    相手のことを思いやる。

    ほんの少しの強さと想像力。


    「人のこころを支えるような物語を作り出した優れた文芸作品」との評価も、心の底から共感できる。

  • おもしろいのか面白くないのか、面白いほどわからないくらい読みふけってしまいました。個の人であった定が何やら彼女の社会を持って彼女の体できっとこれからの彼女の不幸な(あるいは幸せな)人生を歩み始めます。この不思議な女性、もし気づくことができたなら、きっと惹かれていくのでしょう。
    西加奈子さん、ひとつひとつの文章に力があって、目に浮かべながらストーリーを追うことができました。エロよりもグロの方が若干きつく入っていて、美味しい良い作品でした。

  • 西加奈子節が効いてた。
    ただラストシーンは意味がわからなかった

  • すごく好きな話でした。
    主人公・定が何とも魅力的で愛らしい。
    私の中で今、西加奈子さんがアツい…
    どハマり中です。

  • 中盤ぐらいまでなんだか難しい物語だなと思っていたけど、だんだんあたたかくて色のある世界に移ろっていく雰囲気が気持ち良かった。

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著者プロフィール

西加奈子(にし かなこ)
1977年、イランのテヘラン生まれ。エジプトのカイロ、大阪府堺市で育つ。関西大学法学部卒業。雑誌「ぴあ」のライターを経て、2004年『あおい』でデビュー。
2007年『通天閣』で織田作之助賞大賞、2011年咲くやこの花賞、2013年『ふくわらい』で第1回河合隼雄物語賞、2015年『サラバ!』で第152回直木三十五賞を受賞。
その他代表作として、宮崎あおい・向井理出演で映画化された絵本『きいろいゾウ』、同じく映画化された『円卓』、20万部を超えるベストセラー『さくら』、本屋大賞ノミネート作『i』など。2020年初夏、『さくら』が映画化決定。プロレス好きとして知られる。お気に入りの本は『アントニオ猪木詩集』。

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