クラウドクラスターを愛する方法 (朝日文庫)

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  • 朝日新聞出版 (2015年11月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784022647986

みんなの感想まとめ

人間関係や家族の絆をテーマにした二つの物語が収録されており、特に主人公のもどかしさや成長に共感を覚える読者が多い。表題作では、母親との関係に悩む娘の紗登子が描かれ、理想と現実の間で揺れる心情がリアルに...

感想・レビュー・書評

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  • 窪美澄さん4作目。
    相変わらず読みやすくて、綺麗な表現が多い。"クラウドクラスター"だけでも美しいもんね。
    んーー、でもさとこに対してあまり感情移入出来なかった。むしろやだわこんな女!くらい思った。
    家賃も払ってない居候で、家事する事に不満って…。これは生い立ちがどうこうの問題では無いだろうと思った。
    結婚する気がないなら先に向井くんに伝えるべきでしょ!3年も付き合って同棲してんのに。向井くんが気の毒。
    お金がないから家賃を払ってくれる人なら誰でもいいのか…と感じる。
    私が複雑な生い立ちでは無いから、あまり感情移入出来なかったのか、さとこの人間性の問題なのか…。29歳にもなって新年早々八つ当たりで母親泣かすような人間やだもん。無理!嫌いそういう人!ネチっこい。
    "捨てられた!許せない!"と思っているなら会わなきゃいい。自分で決めて会いに行ってるのに、お母さんに捨てられた!大声でギャーーー!!
    理解出来ない。
    ---キャッチアンドリリース---
    もっと続きが読みたいなと思った。きっと莉子は本当に可愛い女の子なんだろうな。
    光のお父さんは赤ちゃんにわざとしたよね?怖すぎだし、ニジマスと赤ちゃん一緒にしないで。笑

  • 2作収録
    表題作はまぁわからなくはないですが、もう1作はいまいち伝わりませんでした

  • 私には馴染みのない単語が興味を惹く。
    まず、題名のクラウドクラスター☁️

    何の予備知識もなく読み始め、
    作中で主人公の叔母が学ぶ
    気象予報士の用語として登場する。

    入道雲のかたまり…
    その雲の下では突風が吹いたり、豪雨になったり〜
    と主人公の母を表現していたが、
    題名に通ずるところ、
    母だけではなく主人公の周りいる全ての人を
    表現しているのではないかと感じた。

    他にもサンキャッチャー☀️
    これも小道具としては、題名に対比し
    興味を惹く。

    さとこの周りに渦巻く
    家庭事情や恋愛模様、仕事に関する浮き沈み、
    全てが入道雲のように立ち込め、
    自分とその周囲を変えていく。
    本編の終わり方は曖昧に書かれているが、
    サンキャッチャーを手にしたさとこは
    これから良い方向に変わっていくのでは??と
    私には思われた。

    先に読んだ窪美澄作品が
    今期1番に良かったため、図書館の文庫で
    作者名から引っ張った本作。
    内容はあまり、ハマることはなかったが、
    やはり表現が琴線に触れる文章が多かった。

    私も多分、あっという間に年を重ねるだろう。
    そのスピードの先にあるかもしれない世界で、
    できることなら今よりもっと深い呼吸がしたかった。

    自分がこの世に生まれてきたときのことは、
    誰かが覚えていてくれて、話してくれないと、
    絶対に知ることはないんだな、と思った。

    やはりこの人の文章にはハッとさせられる。

    もう一作はキャッチアンドリリース
    親が離婚をした男の子と女の子のお話、
    大人の汚いところ、ズルいところ、
    親として正解ばかりではないところ、
    大人になる時期に直面する揺らぎや危うさ、
    安心して読めるお話じゃなく、
    少し苦手…


  • 素直になれない主人公がもどかしくもあり、共感するところもあり。
    「理想の家族」をその中にいて実感できる人は、稀なんだと思う。

  • ・クラウドクラスターを愛する方法
    家を出ていった母。同じ様に専門学校の卒業とともに家を出た娘の紗登子。母や父、実家との微妙な距離、自分の今後に悩む。ちょっと島本理生の小説と似た感じがした。個人的には「ふがいない僕~」や「晴天の迷いクジラ」の方が好き。
    ・キャッチアンドリリース
    同じマンションに住む小学生の莉子と光。2人とも両親は離婚。こちらの話も今までに読んだことある窪さんの小説とは違った印象。でも、窪さんが捕らえている本質は変わらないかな。

  • このところハマって読んでいる窪美澄さんの作品。
    表題作は、母との関係がうまく行かず、男性との関係もちゃんと自分の言いたいことが言えず、うまく築けず、でも久しぶりに会った母と母が再婚した若い男性とのひと時を経て、少し前を向ける。
    これきっかけに本人も買われるといいなあと思ったラストだった。
    この作品はなんだかちょっと世界に入り込みづらかった。

  • 自分の周りを眺めたいときに、読み返したい本。
    中編2本だけど、どちらも内容が濃くて読み応えがある。

    家族というものに対して、自分の中でじゅくじゅくに膿んで、でも外に出せず言葉にできない傷を、ぴったりくる表現であらわしてくれた。
    傷は治せないし、そう簡単に癒せないけど、「ここが傷ついているよ」と教えてくれて知ってくれるだけでも、とても救われた気持ちになるのだなぁと思った。

    救われない気持ちの人に出会ったら、下手な言葉をかける前に、そっと差し出したい一冊。

  • 初めて窪さんの小説を読む。「ふがいない僕は空を見た」の作者、という情報しかなかったので、あまり深く考えずに購入。紗登子の周りの人に対する遠慮とか、本当は打ち明けたいこととか、きっと誰もが生きていく上で抱えるものなのだろうに、それを大したことのないこと、と向井くんに片付けられている部分を読んでいて腹立たしくなった。みんなそれぞれ自分の度合いで苦しんでいるし、誰が誰より苦労しているというレベルなんてあるはずがないのに。反して克子との話は気分が晴れた気がする。
    ただ少し終わり方が急だったから驚いた(笑)

  • ここに不在な主人公に自分を投影しながら読めた。

  • 自分の内側にある矛盾や葛藤、言いたいことが言えず口を閉ざしてしまうこと。
    人からしたら面倒だと思われるような部分に、自分が今まで考え悩んできた不安と重なり共感できる部分が多くて、じんわり沁みる。
    短編の2作目は、あっという間に終わってしまった感が強くて、あともう少し読みたかった。

  • 2022.11.12読了。

    2022年、93冊目。

    最近直木賞を受賞した窪美澄さんの中編集。

    「ふがいない僕は空を見た」「晴天の迷いクジラ」に次ぐ3作目。

    一作目は母親、二作目は父親との関係がテーマになってます。

    表題作のクラウドクラスター(=積乱雲)は母親のことのようです。

    満足度4/5。

  • 東武東上線の下り線に乗って移動するシーンは昔使っていた路線だったので懐かしさがあった。生活感の描写がリアルなので、自分も他人の家にお邪魔したような居心地の悪さを感じてしまう。

  • 窪美澄さんだから買ったけどやっぱり短編は苦手だ

    あと私の読書時の気持ちの問題次第で
    内容の捉え方大きく変わる作品だと

  • 窪美澄作品は、どれもタイトルが逸脱である。
    それに惹かれて読んでみるのだが、期待以上のストーリーには出会えない。

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    この作品は、なんと7年前に読んでいた。
    そのときも記録によると低評価だったが、今回も全くストーリーを思い出せないまま最後まで読み、
    やはりなんだかいまいちだったなという感想を抱いてしまった。
    新たに分かったことと言えば、主人公はHSP気質があるのではないのかということ。

  • 購入済み
    2022.01.07.読了
    なんとなくとかなんでもないとか
    曖昧で温い物語だが、どうしようもなく引き込まれてしまう不思議な感覚
    窪美澄ワールド。
    日々すれ違う人々にスポットを当ててみれば、こんな家族のストーリーが転がってた
    というような短編2作。

  • 帰る場所、ってなんだろう。
    傷ついた子ども時代。いま、そばにいてくれる人。あのときの母に、かける言葉。
    どこまでも受身な主人公にちょっと反発心を抱きつつ。
    叔母さんたちがいい感じ。

    キャッチアンドリリースの方がすんなりと読めた。

  • 「クラウドクラスター」とは積乱雲、入道雲のかたまりを意味するそうですが、それを主人公の母に例えています。

    母親と娘、同性であり親子であるが故の複雑な思いが綴られていますが、気持ちの良い読後感でした。

    「キャッチアンドリリース」は釣った(キャッチ)魚を傷付けることなく再放流(リリース)する意味合いです。

    こちらも家族の物語ですが、親に対して持って行き場のない感情を抱えた子供の心情がリアルに描かれていて惹きつけられます。

    いつもより暗さも陰鬱な感じも少ないけれど、窪 美澄さんの描く世界感は癖になります。

  • 子供の頃、自分たちを捨てて母が家を出て行ったことにどこかホッとした自分に後ろめたさを覚えると同時に、母に捨てられたという思いから今も母を愛することができない自分を持て余す紗登子。

    同棲をしていた男からの結婚の意思表示に戸惑い、逃げ腰になる彼女のどうしようもない狡さが嫌だ。
    結婚しているわけじゃないから、家事はお互いにしよう、と言いながら、男に住む場所を依存する女のご都合主義。身勝手さ。本人が自覚しているとはいえ、どうしたって共感できない。

    主人公に共感できないってことは、私が家族に恵まれていたってことなのか、あるいは酷く鈍感だってことなのかな。。
    こんな作品が多すぎて、それに共感する人が多いなら、今の世の中先行きは暗いな‥‥

  • 解説が最高

  • 読み終えてから少し経ってからこの感想を書いているのだけど、わりと印象の薄い作品だったのかも、というのがひとつの感想。
    中編が2つという構成の作品だったのだけど、表題作はものすごい事件が起こるわけではない日常の物語で、だけど小さな毒があちこちに潜んでいる。
    仕事も恋愛もなんとなくうまくいかないアラサーの主人公・紗登子が、自分を捨てた(と思っていた)母と14年ぶりに再会したところから物語は始まる。
    自分の恋愛がうまくいかないことを母との関係性のせいにしてしまいたくなったり、仕事と恋愛を公私混同してしまったり、彼女にはどこか境界線を曖昧にしがちなところがある。
    そんな様々を含め、自分が産まれた家族や、自分が大人になって築いていく家族とうまくやることの困難さを描いている。

    2つめの「キャッチアンドリリース」は小学校高学年の男の子と女の子が主人公。2人は棟違いの同じマンションに住んでいて、同じ塾に通っていて、そして片親の家庭であるという共通点がある。
    多感な時期に差し掛かった彼らが、母と暮らしながらたまに父に会いに行ったり、父と暮らしながら祖母と仲良く過ごしたり、その中で性徴を感じる出来事に戸惑ったりしながら過ごしていく。
    性的な変化に戸惑う描写が、何だか胸が痛んだ。変化していくことの恐ろしさは、子どもにも大人にもあるけれど、不安定なところに立っている子どもだとその恐ろしさもさらに大きい気がする。
    こういう小さい毒が窪美澄節なのだけど、大事件が起きない分マイルドな印象で、だから読後の印象も薄かったのかもしれない。
    厚みもそんなにない小説だったのでとても読みやすかった。さらっと読むにはぴったりでした。

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著者プロフィール

窪 美澄(くぼ・みすみ):1965(昭和40)年、東京生まれ。2009(平成21)年「ミクマリ」で女による女のためのR-18文学賞大賞を受賞。受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』が、本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10第1位、2011年本屋大賞第2位に選ばれる。また同年、同書で山本周五郎賞を受賞。2012年、第二作『晴天の迷いクジラ』で山田風太郎賞を受賞。2019(令和元)年、『トリニティ』で織田作之助賞を受賞。2022年、『夜に星を放つ』で直木賞を受賞。その他の著作に『アニバーサリー』『よるのふくらみ』『水やりはいつも深夜だけど』『やめるときも、すこやかなるときも』『じっと手を見る』『私は女になりたい』『ははのれんあい』『朔が満ちる』など。

「2022年 『タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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