ガソリン生活 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
4.02
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本棚登録 : 2359
レビュー : 208
  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022648068

作品紹介・あらすじ

のんきな兄・良夫と聡明な弟・亨がドライブ中に乗せた女優が翌日急死!パパラッチ、いじめ、恐喝など一家は更なる謎に巻き込まれ…!?車同士がおしゃべりする唯一無二の世界で繰り広げられる、仲良し家族の冒険譚!愛すべきオフビート長編ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 緑デミや個性的な車たちの会話が、とてもピュアで可愛らしかった。そして、途中から弟の亨が江戸川コナン君にしか思えなくなった。とても良いキャラ。ミステリーを楽しむというよりは、車たちの会話や優しい絆を楽しむ方がしっくりくる。終盤の緑デミの独白に思わず涙。切なくてあたたかくて、読了したとき読んでよかったなと思える本でした。

  • 伊坂作品ではお馴染みの仙台を舞台に事件が起きる物語なのですが、登場する自家用車がクルマ目線の一人称で語る構成が斬新です。
    クルマの語りにより読者が登場人物より少し先に情報を仕入れられるところ、クルマあるある、妙にユーモラスなクルマ同士の会話など、クルマに人格を与えた効果を存分に楽しめました。
    ストーリーそのものも面白かったな。

  • かわいらしくて心温まる素敵な作品でした。

    車の擬人化というと子供向けのアニメや本でありがち設定に思うかもしれませんが
    そこは伊坂先生。ひと味違います。
    ミステリー要素がからみますし、車の設定も面白い。
    車たちの世界の中でのことわざやよくある言い回しが設定されていたり、ガソリンがなくなることを人間にたとえるならお腹が空く、ではなくお金がなくなる、と設定されていたりするのも良いなと思ったポイント。
    ワイパー動く、などもそうですし、人間なら「神かけて」がマツダ創業者の名にかけるところも素敵です。
    Mr.タンクローリーなど、映画の話が車たちの世界に伝説として浸透しているところもにやりとします。

    ストーリー自体はシンプルで読みやすいです。
    車は車同士で会話はできるけれど
    人に伝えることはできず、自転車やバイクとも言語が違う。
    ただ人間に乗られ、持ち主である人間に愛着を覚え、彼らの話を聞き、
    それを車同士で情報交換することしかできず、
    トラブルに巻き込まれてもやきもきするだけで車がなにかをするわけではない。
    それなのにとてもおもしろいし、だからこそおもしろいとも言えます。

    ネタバレになりますが
    下手に奇跡がおきて動けるようになる、運転手に声が聞こえるというのが
    ないところが良いです。
    あれだけ車は能動的に動けないことを描写した後での、知らない人がみどデミに乗ってくることの恐怖感、
    『まいった。盗まれた。僕が。』
    という本人の言も良かったです。

    登場する人間たちも、特別なにかが突出しているのではなく
    次男はともかく長男はいわゆる良い人、普通の人で、そのあたりも面白いですね。
    彼らが好きなガンダムネタを我知らずみどデミが「殴ったね」と言い出すところは笑ってしまいました。

    それでいて最後はちょっとハートウォーミングな小さな奇跡、
    そして童話のような終わり方。(私はエンデのモモを思い出しました)

    誰もが読み終わった後は、少し自分の家の車に優しくなるのではないでしょうか。

  • ああああああああ…緑デミ可愛い!!
    全然期待してなかったけど、めちゃくちゃ面白かった!これはオススメ!
    車視点の表現がいちいち可愛く面白い!
    うちの車も出掛けた時、色んな車達と話したりしてるんかなぁ…と、ほっこりしました!
    ラストも素晴らしい!いい意味で泣けました!
    カバー裏の番外編も素敵です!!

  • 車同士の会話を中心に物語が進んでいくのは、斬新で面白かった。

    自分の車ももし、こんな風に会話ができるのだとしたら、周囲の車に私のことをどう話すのだろうと想像するのもまたおもしろく、ミステリーとは言いつつもほっこりとする物語だった。
    (自分の車をもっと大事にしようとも思えた^ ^)

  • ポップでユニークで、とても愛しい。
    ペーパーな事とガンダム無知な事を悔やむ一冊です。

    とりあえず、
    「昨日こんな事があってさあ」
    「そりゃあワイパー動くね!」
    て言いたい。

    もしくは、
    「怒りのあまりボンネット開くわ!」
    でもいい。

  • すごい面白かったし楽しかったです!
    最近少しややこしすぎる気がしていたのですが、サラサラ~っと読めました。その発送はなかった!車に愛着が湧いてきます。

  • 車同士が会話できるという設定、最初は?と思ったけど、
    細かい作り込みで本当に引き込まれた〜

    プリウスに対しては「燃費の良さから来る余裕なのだろうか」とか、
    「持つべきものは、良き対向車だ」とか、楽しい表現が多すぎて書ききれない!

    人間のほうの登場人物も、
    人のいい主人公・頭のいい子ども・やけに勇敢なお母さん
    と、いつもの伊坂さんらしいキャラばかりだし、
    お楽しみの作品間のリンクもあり、サービス感満載の作品

    緑デミもザッパも黒ニコもかわいくてしょうがない
    華麗な走りを見せるブルーバードにも感動
    ストーリーもわかりやすいハッピーエンドだし、
    もうこれは、ワイパー動いてしまう!

  • 車目線の人間観察がおもしろい。
    そして、持ち主贔屓というところも、クスっとしてしまう。

    でも、人とは話せないから、見たこと、聞いたこと、思ったことが伝えられないというところがなんとも切ない。無理な運転をされると気を失ってしまうというところも。

    人間って勝手な生き物だな~。だけど、愛すべき存在だな~と、結局、人間視点からでの感想。

    *ちゃんと感想を書き残したいのに、それを言葉にする時間、書く時間が見つけられない。どんどん言葉が出なくなってしまっている自分のゆとりのなさに絶句中。とりあえず、せめて読んだ本は記録しておこうと思う。

  • 朝日新聞の夕刊に連載されていた小説
    読みたくて、夕刊もとろうかと少し悩んだっけな
    苦手だった伊坂幸太郎さん、今はすっかり好きな作家さん
    この小説も、期待通りの楽しさだった
    緑のデミオが語るミステリーにドキドキ
    暖かく、人情味あふれるオチにホッとする感じ

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プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業後、SEとして働くきながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。
2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。
上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されてきている。

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