物語のおわり (朝日文庫)

著者 : 湊かなえ
  • 朝日新聞出版 (2018年1月4日発売)
3.87
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  • レビュー :45
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022648730

物語のおわり (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ホワイト湊のほうです。それぞれに悩みを抱え、北海道を旅する人たち。手から手へと渡される作家志望の女性が書いた一編の物語があった。人の心を揺さぶる物語、未来と希望をつないで物語も旅をする。

  • 北海道の観光地を想像しながら、それぞれに悩みを抱える人たちの物語を楽しめました。
    個人的に、ハムさんが最後居酒屋で小説を受け取る下りが理解できず、あれは誰なのか、誰か親切な方、教えて欲しいです。

    私は夢という夢を持ったことがあったかなぁ。強い憧れを持つことはあっても、実際に追い続けるほどの情熱はなく、ただ目の前にあることをこなし、進学して、就職し、結婚した。小説の中に出てくる、公務員の大水に似てるのかな。なりたい職業に就くことだけが夢ではないと思うけど、将来、息子が大きな夢を抱いた時に、応援してあげたいと思う。叶わなくても、挑戦することに意味があると思う。

  • ★4.0
    イヤミスではない湊かなえで、その構成の巧さに唸らされるばかり。北海道を訪れた様々な人の手に渡り、それぞれの苦悩に寄り添っていく、作者不明の未完の短編小説。置かれた状況によって結末が異なり、自然と「自分だったらどんな結末を用意するか?」を考えてしまう。が、結末を委ねるばかりではなく、湊かなえとして出した結末もしっかり用意。ただ、メール後の絵美とハムさんが気になってしょうがないので、そういう意味では完結はしていないのかもしれない(笑)。それにしても、“すずらんの君”との呼び名が古風で初々しくて素敵。

  • 帯にあるように新しい湊かなえの作品という感じ。
    暗闇の中に光がある。
    こんな連作短編小説好きです。

  • 何とも、湊かなえらしい本。一つの未完の物語をベースに、北海道にて描写されるそれぞれのストーリー。
    そして皆それぞれの悩みを抱えて、それぞれの答えを出していく。また自分の境遇と少し重なってしまった。人生それぞれ。幸せの形もそれぞれ。隣の芝は青い。散々悩むべし。
    最後に印象に残った言葉→「自分がラクをする方法ではなく、相手が何を求めているかを考える。」

  • 結末の書かれていない「空の彼方へ」という小説が
    北海道を旅する人達にバトンタッチされていく形になっています。
    この作品の結末を読者に任せるという手法が面白いです。
    そして旅先での登場人物がさりげなく現われて、
    さりげなく小説が渡されていくのが見事でした。

    最後までどんな結末になるのかワクワク感が止めらず、
    旅先での登場人物と同じようにラストの結末を
    色々な方向から想像をさせられました。
    人生の岐路や置かれた環境など様々な所で、
    この作品への思いや考え方が全然異なってくるのが、
    また面白く考えさせられることばかりでした。

    結末の書かれていない小説の行方とそれを書いた女性の行方は
    どうなってしまったのかと思えば、後半になりデジャブーのように
    同じストーリーが出てきて、これも過去から未来へと
    見事にバトンタッチされていて読んだ後にもすっきりとしました。

    どんな時代でも夢を追い求める人、
    夢を諦める人、夢を助ける人、夢を妨害する人がいて
    これがあるからこそ人生は苦しくも歩きにくいものであっても
    最後には笑ってまた歩き出せるという希望があることを
    また思い知らせてくれたような気がしました。
    そして歳を重ねても何か一つ小さなものでも良いから、
    夢を持ち続けていたいなと思いました。

    ストーリーの舞台が札幌、小樽、洞爺湖、旭川、美瑛、富良野、
    網走、摩周湖、知床と北海道になっていて風光明媚な場所
    ばかりだったので一度は北海道へ旅してみたいと思っているので、
    益々北海道の良さが伝わって行ってみたくなりました。

    湊さんの作品というとミステーでどちらかというと
    グロテスクでドロドロとした印象がありますが、
    この作品ではそれは一切なく、読了後は清々しい気持ちになりました。
    湊さんの新境地の作品だと思うのでお勧めな一冊だと思います。

  • 久々の湊さん。話題になっていたのを自分で購入。
    しみじみと面白かった。
    どのお話もしみる。
    とりあえず不器用なじいちゃんびいきな私としては孫とのやりとりとか切なくなる。
    もう少しこのあとも読みたかったと思えるお話。
    仕方がないので自分で続きを妄想しようかと思います。

  • まさかこんな形で繋がっていくとは。
    そしてああいう結末だとは。
    物語の紡ぎ方はいつもの著者の感じだったけど、
    意外性もあり面白かった。

    みんなの書評が「北海道に行ってみたくなった」
    っていうのが、読んだら納得。
    数年前に行ったことがあるけど、
    また行ってみるのも良いかなあ。

  • 2018018

    この世界の向こうにある何かを知りたい。成長した女性は作家としてそれを試したいと願い黙って旅立とうとするが、そこに婚約者のハムさんが現れて。

    結末のない物語が、ひとの間を駆け巡っていく。
    自分達が置かれた境遇を物語の主人公たちに重ねる。

    物語はテンプレートの様なものだと思う。事実や結果は同じだけど、ひとによって捉え方は変わる。読み手に不安があれば、その中の人物にそれな反映されるだろうし、幸せであるなら、ハッピーエンドを想像するかもしれない。

    どう生きるかよりも、どう生きたか。生きていることが結局幸せそのものかもしれません。

  • 舞台は北海道。

    冒頭の結末が描かれていない「ある物語」から、その結末を引き継いでいくというような物語。

    個人的には、面白く読めたけれど、最後のある人物設定に「う〜ん…」となった。

    少女の人物設定が、湊かなえさん作品によくある(と思う)「自己中心的な世界で物事を見る」という感じの人物、それが結末の、重要な位置を占める人物だっただけに勿体ない感じがした。

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