物語のおわり (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022648730

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学小説】妊娠3カ月でがんが発覚した智子、娘のアメリカ行きを反対する水木……人生の岐路、彼らは北海道へひとり旅をする。そんな旅の途中で手渡されたのは結末の書かれていない小説だった。果たして本当の結末とは。あなたの「今」を動かす、力強い物語。

感想・レビュー・書評

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  • 未完の物語が、北海道で出会う人々の手によって旅する物語。その物語を手にする人により、物語の終わりが変わるのが面白い。人は誰一人同じではないことを、再認識できる。
    私なら、この物語をどう終わらせるだろうと考えながら、本を閉じた。

  • 結末が書いてないストーリーが最初にあり、そのストーリーを北海道旅行中のそれぞれ色々な状況下にある人物が読み、旅先で出会った人に手渡していく物語。一番最後には、実際の結末がどうだったかが分かる仕組みになっている。
    斬新な感じで面白かった。

    旅に出る動機も様々だし、本人が置かれている状況や元々の性格により、終わりのない物語からどんなものを得るのか、どんな最後を想像するのかが違って興味深い。
    北海道の自然の描写も雄大。

  • 2024/02/03 1

  • 小説の中では珍しい方なのか、新たな良さを感じた。
    萌が人間に失望するには、人間と世界の関係などについてまだまだ経験不足で、何も知らないんじゃないかと個人的には感じた。

  • 自分の人生をどんな物語にしていくのかは、自分次第。どんな物語にも正解も間違いもない。

    病気を宣告された女性の章はぐっとくるものがあった。各章の主人公たちが物語に自分重ねたように、母である自分と女性を重ねて読んでいた。

    物語のおわりはドラマチックではないかもしれないけど、ああよかったと思う。

  • 面白かった。 オムニバスの繋がり方も着地も申し分ない面白さでした。
    同じ小説を読んだ時のあらすじが、読み手に合わせて変えているという手の込よう。本当に素晴らしい作品でした。

  • 読後感が圧巻。短編小説を思わせるような形式で進むも、わずかに細い糸で繋がっていて最後に全てが見えてくる感じ。
    おそらく読んだ時の歳が変わればぐっと来る章が変わるだろう。
    忘れた頃にまた何度でも読みたい作品。

  • 面白くなってきたと思ったらひとつの話が終わってまた次の話が始まるからその度に少し読む気が失せたのと、最終章がそこまで面白くなかったこと以外は良かった。
    封筒がいろんな人のところへ旅してる設定は結構好きだった。

  • 少し強引なところもありましたが色々な人を小説が救っていくストーリーには感動しました。ラストで明かされる真実もとても良かったです。

  • 大好きなお話。
    それぞれの人が北海道で、同じお話を読んで、前を向いて進んでいく形式が素敵。
    伏線回収も上手で、ラストもとても良かった!

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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