物語のおわり (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 1170
レビュー : 104
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022648730

感想・レビュー・書評

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  • イヤミスの異名をとる著者のイメージを覆し、読後感は『山女日記』に類する作品。
    「空の彼方」という短編小説が、北海道を旅する旅行者の手から手へと渡される連作。
    大きな事件が起こるではなく、北海道の各地の風景描写がリアルで、主人公たちと一緒に旅をする気分になれる。
    一人旅の友としてこの小説を携えて、読者も主人公たちとともに、自らの来し方行く末に思いを致すのも一興か。

  • イヤミスの女王と言われる湊かなえさん
    でも、この本は読後感はとってもいい
    北海道は小樽に向かう船の中で物語が始まり
    富良野、美瑛、旭川、摩周湖、知床、網走、洞爺湖、札幌
    それぞれの場所に、色々なものを抱えて来た旅行者たち
    人間らしくていいなぁと思った
    こんなにうまくはいかない、やっぱり小説という気持ちもあるけど
    小説の中でくらい、うまく行ってほしいこともあるさ
    さっと読めて、楽しい時間だった

  • 病の宣告、就職内定後の不安、子供の反発…様々な悩みを抱え、彼らは北海道へひとり旅をする。その旅の途中で手渡された紙の束、それは「空の彼方」という結末の書かれていない小説だった。そして本当の結末とは。あなたの「今」を動かす、力強い物語。

  • 夢を追い求める人。
    夢をあきらめる人。
    夢を手助けする人。
    夢を妨害する人。
    アプローチはそれぞれで
    結果も違うことはわかってるけど
    それでも
    夢に向かっていく物語は
    どれひとつ“おわり”になんてならない。

  • 夢を追い求める人。
    夢をあきらめる人。
    夢の手助けをする人。
    夢への歩みをを見守る人。
    夢を見つけようともがく人。
    夢が見つかるまで
    静かに、ただひたすら静かに
    一歩一歩を踏み出す人。

  • 物語のタイトルが「物語のおわり」とあり、また第一話目の終わり方を見て、何となく結末を明確にかかない作品なのかと思ったが、最後まで読んだらすべてが繋がっていた。面白い作品だった。

  • 未完の私小説。その小説が、北海道を旅し、出会う人たちに渡り読み継がれるといった短編小説めいた本作。一体どんな趣向の何の話?しかし、そこは湊かなえ作品ならでは。やはり最後にその意味が隠されていました。祖母と孫娘のお話。そして、巻末の解説は、北海道が舞台の作品ゆえに、「水曜どうでしょう」のディレクター藤村氏が担当。

  • 読み手の環境によって感じ方って変わるんだなって改めて実感しました。
    前向きな人物が多くて気持ちよく読めました。
    まあ全く「イヤミス」がなかったかというと
    チクリと毒のある人物もちょっとは出てくるけど、
    全然気にならない。
    こういう読み物、私は好きだな~

  • 湊かなえ全国サイン会「よんでミル、いってミル」札幌コーチャンフォー新川通り店で本書にサインいただきました。道産子の私の知らない北海道がいろいろ出てきます。

  • 再読。最初に読んだときよりよかった。ひとつの未完の物語がいろんな人の手から手に渡り、それぞれの人生を後押しする。小説家がそんな物語を書けたら幸福だろうなあ。

著者プロフィール

湊かなえ(みなと かなえ)
1973年、広島県生まれ。武庫川女子大学家政学部卒。
2005年に第2回BS-i新人脚本賞で佳作入選。2007年には第35回創作ラジオドラマ大賞受賞、「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。読んだ後に嫌な気分になるミステリー「イヤミス」の優れた書き手として著名。
「聖職者」から続く連作集『告白』は、2008年、「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、「このミステリーがすごい!」では第4位に選ばれ、2009年、第6回本屋大賞を受賞。デビュー作でのノミネート・受賞は、共に史上初。2012年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞(短編部門)、2016年『ユートピア』で第29回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。ほか、直木賞で度々候補になっており、2018年『未来』で第159回直木賞に3度目のノミネート。同年『贖罪』でエドガー賞候補となった。
映画化・ドラマ化された作品多数。特に映画では、2010年『告白』、2014年『白ゆき姫殺人事件』、2016年『少女』、2017年『望郷』と話題作が多い。

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