春に散る 下 (文庫)

  • 朝日新聞出版 (2020年2月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784022649485

みんなの感想まとめ

人生の生き様とボクシングをテーマにした物語は、静かでありながら心に残る感動的な展開を見せます。才能ある青年ボクサーの翔吾が、人生の転機を迎えながら仲間たちと共に成長していく姿が描かれ、彼らの友情や指導...

感想・レビュー・書評

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  • ボクシング+人生の生き様の物語。
    ベタベタのストーリかと思いきや、静かなそして心に残るストーリ展開でした。
    でもやっぱり最後は目頭熱くなりました。

    下巻です。

    いよいよ才能あふれる青年ボクサーの翔吾と出会います。
    翔吾もボクシングをやめようとしていた矢先、広岡と知り合い、再びボクシングに目覚めます。
    そして、4人に教えを乞うように!
    4人は翔吾にボクシングを教えるようになります。
    翔吾に教えることで、自分たちも救われている感じがします。
    ボクシングシーン、目白押し(笑)

    そして、翔吾は世界チャンピオンを目指します。
    明らかになる佳菜子の過去。
    広岡のアメリカでの生活。
    広岡の心臓発作は?

    翔吾はチャンピオンを倒すことができるのか?
    熱く試合の内容が語られます。
    ハラハラドキドキの展開です。

    どう生きて、どう死んでいくのか?
    生き様の物語でした。

    これ、映画になっているんですね。
    ググったら広岡は佐藤浩市、翔吾は横浜流星
    うーん、これは見なければ!!

    お勧めです!

  •  上巻の最後、老齢の4人は才能を秘めた若者・黒木と出逢いました。下巻は、この黒木が4人からボクシング指導を仰ぐ場面から始まり、物語の展開スピードが増していきます。

     「孤独」「陰」のイメージの上巻、下巻は「陽」の印象が強まり、ゆっくり流れていた4人の共同生活は、次第に活力がみなぎり、変化していきます。
     自分たちの経験と技を黒木に伝えようと指導に注力していく様は、新たな目標をもった人間の潜在的なパワー、伝える熱意の凄みさえ感じます。
     まるで、自分たちが果たせなかった夢を追い求めるように‥。

     不動産屋の佳菜子は、陰ながら重要な役割を果たしていますが、彼女の過去等少々盛り過ぎ感が‥。
     ボクシングが題材なので、ストイックな毎日や過酷さと共に、男たちの友情を前面に打ち出した物語と思ったら、いい意味でちょっと違ってました。

     結末は伏せますが、広岡が起点・中心となった夢破れた者たちの生き様、そのもがきながらも清廉な生き方に、清々しさを覚えました。人生経験を多く積んだ人ほど、響く物語と感じます。
     自分の今この日々を、どう大切に過ごすべきか、自問しなければと思わされました。
     生きている限りは、自身の人生に真剣に向き合わないといけないということ、その心構えが大切であること等、まさに人生哲学・晩年を生きる美学が詰まった一冊でした。

    • NO Book & Coffee  NO LIFEさん
      しずくさん、おはようございます♪
      コメントありがとうございます! 略称「本とコ」です。
      めんどくさい名前でごめんなさい。
      沢木耕太郎さん、い...
      しずくさん、おはようございます♪
      コメントありがとうございます! 略称「本とコ」です。
      めんどくさい名前でごめんなさい。
      沢木耕太郎さん、いいですよね。どの作品も浪漫を感じるものが多く、私も好きです。
      今後ともよろしくお願いします(^^)
      2023/10/12
    • しずくさん
      早速の返信コメントをありがとうございました。
      いつもはパソコンで作業するのに、スマホで送ったために、変換ミスが多いこと! びっくりしています...
      早速の返信コメントをありがとうございました。
      いつもはパソコンで作業するのに、スマホで送ったために、変換ミスが多いこと! びっくりしています。 読みにくくてごめんなさいね(^-^; 
      2023/10/12
    • NO Book & Coffee  NO LIFEさん
      全然オッケー、大丈夫ですよー♪
      全然オッケー、大丈夫ですよー♪
      2023/10/12
  • 「生き方でも死に方でもなく、今ある瞬間を慈しむ…。」登場人物達が、周りへの敬意を大切にしているのが感じられる心地よい話でした。

  • 4人の元ボクサーが翔吾に自分の必殺技を伝授し世界チャンピオン目指して育てていく姿に感動した。ボクシングの試合の描写がリアルで目に浮かんで来る。

    心に残った言葉
    ・真拳ジムのなくなった会長は、なぜボクサーがトレーニングをするのか、それはリングの上で相手より自由になるためだ、と常に言っていた。
    ・そう、料理もアイロンかけも、ボクシングのトレーニングと同じだ。家事が難なくできれば、日常というリングで自由に振る舞えるようになる。
    ・自分はまともにやらなかったが、勉強というやつも同じなんだろう。家で勉強しておけば、教室で自由に振る舞えるようになる。何でもそうだ。トレーニングというやつは、そこで輝きたいと思っているリングで自由になるためにするんだ。

  • ボクシングを通したオヤジたちの青春小説だった。自分の夢を若者に託す、若者はその想いと自分の夢を重ね合わせて努力していく物語。
    登場人物の背景描写もあり入っていける、予想外なことはあまりなくこうなるだろうなといった感じ読みやすい。

  • あとがきにこうあった。描きたかったのは、見事な「生き方」や鮮やかな「死に方」ではない。一瞬一瞬のいまが全ての「在り方」、現在をないがしろにしたり犠牲にしたりせず、いま在るこの瞬間を慈しむ「在り方」を描きたかったのだと。

  • かつて世界チャンピオンを目指した仲間たちと、『チャンプの家』で暮らし始めた、広岡仁一。

    才能あふれたプロボクサー・黒木翔吾が4人に教えを求めてくる。

    翔吾とともに、世界を目指すことを決めた、広岡、藤原、佐瀬、星の4人。

    佳菜子の過去も明らかに…

    翔吾も世界タイトルマッチへと進むが…

    広岡も自らの病気を隠し、翔吾のタイトルマッチへと向かう…

    広岡、いい人すぎる…
    まさに名前の通り、人につくしている。
    何が彼をそこまでさせるのか…
    もう少し、この先が見たかった…

    春に散る…

  • 一瞬の夏以来。映画を観ていたので、どうしても比較してしまう。小説の展開は意外と淡白。また、いろいろと盛り込み過ぎの感も否めない。女の子の特殊能力は必要?
    その分、主人公の老トレーナーの心象はしっかり描いていた。個人的にかつての仲間とのルームシェアは、面白く読めた。気の置けない仲間と同じ釜のメシを人生最後に食べるというのは幸福であろう。

  • シンプルにまとめられてて読みやすかった。
    無駄がなく、誰かの過去を想起する際も、だいぶ凝縮されて書かれており、しんどさを感じなかった。

    終盤、ちょっと押し込んだようにいろんな内容が詰め込まれてたのが残念。
    駆け足に読ませられる印象を持ってしまった。

    やっぱりボクシングの取材がしっかりされてて、根拠があるなと唸らされる。
    広岡がカッコ良すぎて、キャストに佐藤浩一って合ってるなーと関心しながら読めた。
    嫌悪感抱く人物もおらず、終盤、嫌と思っても仕方ないエピソードもあるが、それまでも美しく描かれてるので嫌な気持ちもしない。

    爽やかな青春スポーツ小説だった。

  • 上巻で出会ったボクサーの翔吾がシェアハウスで一緒に暮らすことにする。他のシェアハウスの仲間もみんなでボクシングのパンチを教えた。そしてついにチャンピオンの座を勝ち取った!ラストは広岡が路上に倒れ意識を失った。

  • NHKFMドラマと若干違った、ラジオの方は余りにもドラマチック過ぎた。あのドキュメンタリーの旗手である著者が最近創作物を書くことが増えている様に感じるが、あのキレキレのドキュメンタリーの方がやはり好きだ、本作も決して悪くはないんだけれども、若干予定調和感を感じるしラノベ感もあり文学ではなく読み物って感じてしまう、だが映像化するにはちょうどいいのかも知れない。ついこの間読んだ「天路の旅人」も素晴らしかったので是非ドキュメンタリー作家を貫いて欲しい。

  • 上巻での広岡仁一と黒木翔吾とのボクシングの師弟関係と熱い仲間達とのチャンピオンを目指す共同生活と支え合い。
    みずみずしい文体、情景を思い浮かばせる表現、登場人物のキャラクターが素晴らしい!
    後書きの作者の広岡の生き方、在り方についての描写にも愛を感じた。

  • 沢木耕太郎さんは「深夜特急」以来(好きな国だけ読んでいた)でしたが、正統派というか、奇をてらわない文章は読みやすく重みを感じました。
    やはりアメリカや日本の街の描き方は上手いなぁと。
    映像のようでした。
    淡々と物語は進み、結末も予想できるけれど、私の中には深く入り込んできました。

    上巻は汗と砂埃の中、少し陰鬱な雰囲気が続く内容でしたが、下巻に入り翔吾が登場すると生きたボクシングが動き出し、仲間達と共に太陽の陽射しと月明かりに照らされたような雰囲気に変わって、あっという間に読了。

    ボクシングは全く詳しくないが、その描写はわかりやすく、またそこで生きていくという事は、なかなかに厳しい世界だという事も理解できた。どのスポーツもそうだろうが最近言われている「セカンドキャリア」を最初から意識してプロを目指すというのは気の毒にも思ってしまう。

    主人公の広岡があまりにも冷静で穏やかで、仲間想い。経済的にも余裕があるのに質素で、読書を好んだりして。イメージするボクサーとは直結しなくて(私の勝手なイメージですみません)、本心みたいなものはどこにあるんだろう…と思いながら読んでいた。
    人が変わったように翔吾を熱く指導したりするんだろうか?と転換する場面も想像したがそんな事はなかった。

    けれど、終盤に「感情の…」という部分が出てきた時は妙に納得した。男親と兄だけと暮らしてきたからだとは思いたくないが、感情の起伏が乏しかったり相手から寄せられる気持ちに鈍感だったりするのに、自分以外の人には家族でも仲間でも、気持ちも金銭的にも優しい。自分がわからず会長を模倣していたのか。多少なりとも生い立ちも影響しているのかもしれないな…と思い少し淋しさを感じました。最期も誰かにそばに居てもらいたかった。

    登場人物の中で不思議な存在が、佳菜子と猫のチャンプ。
    沢木耕太郎さんがこういう霊感みたいな描き方をするのかと少し意外でした。里見八犬伝のエピソードもあったから不思議ではないのかな。

    落ち着いた静かな良い物語でした。
    こういう感じは久しぶりで懐かしく、本を読むという時間が自分には大切だと思わせてくれました。

  • 沢木耕太郎さんのフィクション小説、沢木さんのボクシング大好きが現れた作品、映画になってるみたいで見てみたくなった。加菜子さんの宗教と予知ができるところはイマイチだと思った

  • 感想は上巻の方に書いてますので、宜しければ読んでみてくださいね!
    よろしくお願いいたします。

  • 2025年2月21日、YouTubeで「本を読むこととお金を貯めること」と検索して勝間和代さんの動画に行き着き。3年前の動画「読書は金なり。お金持ちになりたかったら、もっと本を読もう」という動画を見た。→最高傑作で検索してAIが出してきたのがこれ。

    コメ欄より: 私の趣味は読書。立花隆と。沢木耕タロウ。そして黒木売。オウサワ在昌。などなど

    https://youtu.be/vh2fnHw_pZs?si=M0ktqSqcJzcWR2cc

  • 物語を通して、人との繋がりや、相手への思いやりが丁寧に描かれていました。老人たちが集団で生活する、いわゆるネガティブな生活感のようなものはなく、素敵な年の取り方をしている大人の集まりに憧れを感じます。
    料理のシーンが個人的には特に好きで、定番のメニューを丁寧に作る描写からは、生活に丁寧に向き合っている大人の余裕が感じられます。
    著者はきっと執筆が楽しかったのだろうな、と勝手に感じています。きっと主人公のように丁寧な生活を楽しみ、その時その時を一所懸命に生きてこられた方なのだろうなと想像を膨らませています。

  • 風の噂でこの作家のフィクションはノンフィクションに比べていけてないと聞いておりましたが、残念ながら正直その通りかと。
    ノンフィクションでの佇まいと申しますか、この作家が纏う孤高のような空気感がまったく感じられない。サクサクと読める作品ですが、この作家の手になるものと言われてもまったく気付かない、ある意味普通の作品。
    ちょっと信じられない、、、結構ショック、、、

  • まず、ボクシングの描写が素晴らしいです。展開は王道でしたが、死ぬ間際に満足することができた仁はきっと幸せな人生を送ることができたのだと思います。人との出会いというのは、人生を豊かにする1番の要素ですね。

  • 映画は未見も、キャストがチラつきながら読んだ。キャストの違和感は半端なかったが、ボクシング描写もほどほどで重くなく良かった。長編だがスラスラと読みやすかったが、内容が薄いのか?あまり記憶に残らず、ラストもちょっと安直か。でも面白かったよ。

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著者プロフィール

1947年東京生まれ。横浜国立大学卒業。73年『若き実力者たち』で、ルポライターとしてデビュー。79年『テロルの決算』で「大宅壮一ノンフィクション賞」、82年『一瞬の夏』で「新田次郎文学賞」、85年『バーボン・ストリート』で「講談社エッセイ賞」を受賞する。86年から刊行する『深夜特急』3部作では、93年に「JTB紀行文学賞」を受賞する。2000年、初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し、06年『凍』で「講談社ノンフィクション賞」、14年『キャパの十字架』で「司馬遼太郎賞」、23年『天路の旅人』で「読売文学賞」を受賞する。

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