夜の声を聴く (朝日文庫)

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  • 朝日新聞出版 (2020年9月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (408ページ) / ISBN・EAN: 9784022649652

作品紹介・あらすじ

優秀でありすぎるが故に引きこもりとなった18歳の堤隆太の前で、突然手首を切った女性。その魅力に惹かれるがままに、隆太は彼女の通う定時制高校・通称ハル高に通い始める。彼は高校で知り合った大吾が働く「月世界」というリサイクルショップの手伝いを始めるが、そこは「よろず相談」を受け付けていた。他愛もない疑問を解決していくうち、隆太は数年前に起きた未解決の一家殺人事件の謎に巻き込まれていく。青春小説から一転して、驚愕のストーリーに姿を変える、書き下ろしミステリー。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

テーマは、引きこもりの少年が一人の女性との出会いをきっかけに成長し、ミステリーに巻き込まれていく青春の物語です。主人公の隆太は、手首を切った女性と出会ったことで彼女の通う定時制高校に進学し、そこで仲間...

感想・レビュー・書評

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  • 公園で、自分の目の前で女性が、リストカットし、その切ったカッターナイフを渡される。
    彼女とのそんな出会いから引きこもり生活をしていた少年は、彼女の通う定時制高校に進学する。その学校で知り合った同級生の男の子と、幾つかのミステリーを解決しながら、最後は、その男の子が巻き込まれた一家殺人事件の解決という大きな流れになる。
    参考文献からもわかる様に、ちょっと変わったミステリ解決もあり、工夫されているなと思う。そして、引きこもりだった少年や殺人事件の生き残りの少年、リストカットがやめられない少女が、それでも、毎日通学する定時制高校とそれを支える先生との青春の一年のお話でもあるかな。

    • 1Q84O1さん
      宇佐美さんを読んでると、「おびのりさんとは一緒にしないで!」って言いながらもひまわり師匠がそっと追いかけて来ますよw
      後ろを振り返ってみてく...
      宇佐美さんを読んでると、「おびのりさんとは一緒にしないで!」って言いながらもひまわり師匠がそっと追いかけて来ますよw
      後ろを振り返ってみてください!
      もう、いるかもw
      2023/05/03
    • おびのりさん
      おやすみですか?どこも混んでますね。私は、引きこもってます。
      そうそう、時々、重なるひまわり師匠との本棚。でも基本的には、好みが違うんですよ...
      おやすみですか?どこも混んでますね。私は、引きこもってます。
      そうそう、時々、重なるひまわり師匠との本棚。でも基本的には、好みが違うんですよね。お互い多読派だからね。読み方が似ているところがあるのが、困るところ。^_^
      2023/05/04
    • 1Q84O1さん
      残念ながら仕事です…
      しかも、普段より忙しいです…
      引きこもりたいです٩(๑´0`๑)۶
      読み方が似ているところが困る…、笑っちゃいましたw...
      残念ながら仕事です…
      しかも、普段より忙しいです…
      引きこもりたいです٩(๑´0`๑)۶
      読み方が似ているところが困る…、笑っちゃいましたwww
      2023/05/04
  • 中学二年の時からIQが高すぎ、母親も亡くしている隆太は家の窓から飛び降りたことがあります。
    そして引きこもりになります。
    18歳の時公園でいきなり手首を切った23歳の女性百合子にとてつもなく魅かれ百合子と逢うために百合子の通っている県立春延高校定時制課程に入学します。

    そこで、その後の隆太の人生をすべて変えることになる重松大吾と出逢います。
    そこで起こった1年間のできごとは多くの人物の人生を変えるものでした。
    家族のいない16歳の大吾は勤め先のリサイクルショップ『月世界』の二階に住んで、そこを営む70代の社長の野口タカエと二人で暮らしています。

    『月世界』は便利屋もやっていて、そこにいろいろなことを頼みにくる客の問題を僕は持ち前の頭の良さで解決していきます。
    そして、客の問題から大吾の抱えているとても大きな問題が発覚します。

    以下ネタバレしているのでお気をつけください。


    大吾は11年前に起きた有名な一家惨殺事件でたった一人生き残った男の子で、野口タカエは自殺した事件の容疑者の母親だったのです。
    ハル高で出逢ったちゃらけた同級生、重松大吾。彼が真の姿を隠していたことに僕はおののきます。
    僕は客の家族で大学教授の廣紀さんとともにその事件をも解決しようとします。そして、今までの事件の線とすべてがきれいに繋がって、事件は解決するのです。

    ミステリーの部分もありますが、この物語は主人公の僕の成長を書いた青春小説です。
    ハル高の卒業生たちが18年後に再会する賑やかな場面は大吾だけは姿をみせませんが、とてもよかったです。

  • 初めての宇佐美まことさん。
    行きつけの図書館に1冊だけあった。

    目の前で女性が手首を切る。
    奇妙な店を手伝う。
    11年前の一家殺人事件。
    ときて、この表紙にこのタイトル。

    ホラーっぽい話だと思うやんかー!

    ミステリーだった。
    しかも青春ミステリー。
    いや、ミステリー風味の青春もの。

    悪くはないんだけどな〜。
    ギリ★3

    青春ものがお好きな人にはお勧め。
    「バールの正しい使い方」や「夏休みの空欄探し」が好きな人にも刺さるかも。
    映画化でもするが良い。

    • ultraman719さん
      タイトルには、そそられますね!
      タイトルには、そそられますね!
      2024/12/11
    • ゆーき本さん
      青い春.·*.⟡ ⟡.·*.好き
      バールも夏休みもそんな感じの本なの?
      青い春.·*.⟡ ⟡.·*.好き
      バールも夏休みもそんな感じの本なの?
      2024/12/11
    • おびのりさん
      ごめーん
      自分のレビュー読んでも思い出せない
      宇佐美さんで ⭐︎3だから普通ってことで
      ごめーん
      自分のレビュー読んでも思い出せない
      宇佐美さんで ⭐︎3だから普通ってことで
      2024/12/11
  • 便利屋「月世界」に依頼された数々の難題。
    一見何の関係性もない出来事が徐々に繋がっていく。
    バラバラに散らばったパズルのピースが次々に揃い、スッキリした爽快感を味わった。

    世の中に絶望し引きこもりとなった青年が、入学した定時制高校で出逢った貴重な経験はその後の彼の道標となる。
    人と人との縁…楽しいことも辛く悲しいことも、全てひっくるめて糧にして前進することの素晴らしさ。
    膝を抱えもがき苦しんだ夜の底から見事に這い上がった姿が眩しく清々しい。

    宇佐美さん初読み。
    噂と違いそんなに怖くなくてほっとした。

  • 北上次郎のこれが面白極上本だ!「夜の声を聴く」宇佐美まこと著|日刊ゲンダイDIGITAL
    https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/280353

    朝日新聞出版 最新刊行物:文庫:夜の声を聴く
    https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=22199


  • ひきもこり学校に通えなくなった隆太。

    公園のベンチで本を読んでいた時に、
    目の前でリストカットをした百合子と出会う。
    彼女との出会いがきっかけになり、
    隆太は定時制高校に通い出す。

    それぞれ過去を抱えた人が集まる定時制高校。
    隆太はそこで大吾と出会い少しずつ生活が
    変わっていく。

    自分を否定していた隆太が、周りの人に
    巻き込まれるながら、考える事で
    生きていく道を見出す物語。

  • 「愚者の毒」と同じ作者だったので。

    もともと、できる限り事前の情報が無い状態で本を読みはじめる。
    読み始めるように、している。
    電車の中の煽るような広告や、
    口の上手い落語家の書評に痛い目にあったせいもあるし、
    シリーズものを愛する反動なのかもしれない。

    とくにこの作者は、
    ミステリーなのか、ホラーなのか、ファンタジーなのか、
    どこに進むのかわからないピンボールを見守るどきどきがある。
    今回は、突き落とされたり、穴に落ちたり感はなかった。

    リストカッターの女性に出逢ったことで、
    ひきこもりから定時制高校生になった主人公。
    同級生が住み込んでいるリサイクルショップにも通うようになる。
    飛び降り事故の謎、狸の謎、リサイクルショップの謎。
    謎が解けた時、親友となっていた同級生は旅立った。

    人が成長していく過程は美しい。
    つぼみが開いて、花開くごとく。
    読み終わって、映画の「Stand by Me」を思い浮かべたのは
    私だけではないはず。
    いつもより、優しくて甘い「お話」だった。

  • ひきこもりの少年の目の前で、手首を切った女の人。
    気になり興味を感じ、彼女が通う定時制高校に入学する。
    そこは、彼の知らない空間。。
    だけど同級生が働く奇妙な店を手伝い始めるうちにいろいろな人と関わり、やがて11年前の一家殺人事件の真相がわかっていく…

    ドロドロ感もなく重たさも少なめのミステリーかな。

  • 総合的にはミステリー小説でしたが、部分部分に着目すると、恋愛に発展?や定時制学校のヒューマンドラマ?、何でも屋の日常的なミステリーなどあらゆるジャンルが含まれていました。読み進めれば進むほど、着地点がわからない状況になっていくので、展開に良い意味で裏切られました。
    そして、要となる11年前の殺人事件が、後半に登場するのですが、それまでの様々なエピソードがキーワードとなります。それらを総合して、殺人事件へと結びついていくので、壮大な作品に仕上がっているなと思いました。

    この作品では、様々な生と死に関する感情・気持ちが、はびこっています。十人十色、みんな違う願望を持っており、なかなか全てを解決することはできません。しかし、他人がいることで、自分はもしかしたら考えを変えられる事ができるかもしれません。前に進もうとしている登場人物たちの姿に温かな感動がありました。

    もちろんミステリーとしての醍醐味もあり、徐々に明らかになっていく殺人事件の全貌が、興味をそそられました。
    表紙の雰囲気からホラー的な感じを想像したのですが、そういった場面は少なく、日常な生活にピリッとビターな要素をアクセントに加えた作品かなと思いました。

    殺人事件のバックボーンが重厚で、それを色んなエピソードに散りばめているのは、読み終わってみて改めて素晴らしいなと思いました。

  • 表紙からホラー要素を期待していたので少々残念。定時制高校の重要性について少しくどかったように思う。途中で飽きて読了まで何日もかかったのに結末はあっけなく。。。

  • 主人公は中学生の頃から引きこもりの18歳の青年。
    彼は目の前で自分の手首を切り、自殺を図った女性を好きになり、その女性の通っている定時制高校に編入する。
    そこは訳ありの年齢様々な男女が通っていて、その中の元気な青年、大吾と仲良くなる。
    大吾は天涯孤独の身の上で、便利屋で住み込みの仕事をしている。
    便利屋を経営しているのは癖のある老女。
    その便利屋に入りびたるようになった頃、好きな女性の叔父が自殺するという出来事が起きる。
    だが、ある事に気付いた主人公はそれは自殺ではなかったと解き明かす。
    その後、便利屋に金持ちの女性から依頼が入る。
    それは、夫が亡くなった息子がタヌキに化けて何か伝えに来ている。
    それを聴き取って欲しいというもの。
    その依頼もタヌキの巣穴を見つけた事から解明。
    その後、父が描いた絵を義理の母親が売り、それを買い取りに来た娘の依頼から、主人公は18歳の少女と出会う。
    彼女の抱えてる問題を解決、その後、大吾の家族を殺した犯人をつきとめていく。

    何だろう。
    よく出来た話だし、筋は面白いのに、読んでいて面白いと思えなかった。
    何度も読む手が止まり、何とか読み終えた。

    一瞬で心惹かれて彼女が通っている定時制にまで通うようになったのに、その女性の事はどうなった?と読みながら思った。
    それと作中に、ある人物が言った、幸せだから過去の事を考える、というのは違うように思う。
    今が幸せなら、過去の事も良しと出来ると思う。

  • 半分くらい読んだが止めた。自分には合わない。

  • 出だしこそ衝撃的だけど、人との関係に意味を見いだせず、家に引きこもっていた隆太が、定時制高校に通い、人は見た目ではわからない部分があり、本で見て知っていると思ったことも実際には違って見えたりと経験を重ねて成長していく話。
    多分ウリのポイントはミステリの方なのだろうけど、この作品はミステリとしての完成度よりも成長譚としての方が良いと思う。

    定時制高校で知り合った大吾は、リサイクルショップ兼何でも屋で住み込みで働いている。
    少しずつ明かされた大吾の過去。
    それは幼少期に家族全員を惨殺された、たった一人の生き残りだというものだった。
    それに比べれば母に愛されなかった自分など…。

    何でも屋に持ち込まれる小さな仕事に伴う小さな謎。
    それを解決していくことで繋がっていく一つの大きな謎。
    これが、割とわかってしまうのだ。
    ああ、音響で11年で…って。

    もちろんそれは単純な繫がりではないけれど、「ここ大事」ってフラグが立ってしまっている。
    だから私は、ミステリと言うより成長譚として読みました。
    登場人物たちそれぞれの止まっていた時間が動き出した、という意味では、大人も救われているわけだし、読後感も悪くない。
    ただ、大吾にとって世間はいったい何だったのか?
    その後の彼は、過去を思い出して懐かしむことはなかったのだろうか。

    それから、最初のリストカットの後、主人公が小学生の時に後者の3階から飛び降りたこと、リストカットした百合子の叔父の飛び降り自殺、依頼人の血のつながらない息子が屋根から落ちたことなど、やけに落下事件・事故が多いので、何かの布石かと思ったけど違ったね。

  • リサイクルショップ「月世界」には七十代の野口タカエと、全く血縁関係がない大吾が二人で暮らしている。

    その店に時折持ち込まれる奇妙な相談事。
    主人公の堤隆太は、二人と共に事件を解決して行く。

    前半は軽い推理小説の体を成しているが、読み進めるに連れ夜の闇が深く濃く変化し終盤はその表情が一変する。

    一見関係ないと思っていた事件から点と点が繋がり1本の線になった瞬間、11年前に起きた一家殺人事件の真相が明らかになる。

    理不尽さと哀しみ、歪んで伝えられる報道、やり切れなさに胸が詰まる。

    夜明けを感じるラストにようやく安堵した。

  • この作者さんは地の文が良い。
    どんどん引き込まれるミステリーではなかったけど安心して読んでいられる。

    本格的なミステリーとして読めばかなり薄味だと思う。ただ人の微妙な感情や環境で事件が複雑で厄介なものになっていく。

    人間関係の面倒さがよく描かれていると感じた。
    そこに「月世界」の面々が拗れた関係をほぐしていく。
    その過程が探偵事務所とも秘密基地とでも言えるような妙な高揚感を出してくれる。

    冒頭の主人公がどんな気持ちで古巣を訪れたのか。読み終わった後、よい意味で裏切られた気がしました。

  • 「手首切る」ってのが、個人的にすごく嫌。

  • 扱っているテーマは重い。
    引きこもりの少年が初めて友人を得たが、その友人は惨殺事件からひとり生き残った少年だった。
    加害者と目された男は自死した。
    生き残った少年は、いま加害者の母親の営むリサイクル店舗に住み込んで働いている。
    とても重たいのだが、なかなか話の中に入り込めなかったのは何故だろう。

  • 主人公がいたからこその偶然のような必然
    いくつもの出来事、出会いがうまく組み合わさった結果が事件解決につながったと思うとすごい
    貧困、ヤングケアラー、一家殺人と苦しい問題多々(主人公のトラウマも幼いこどもにしたらかなりしんどい…)
    突然の別れだったけれど大吾が元気そうでよかった

  • 優秀でありすぎるが故に引きこもりとなった18歳の堤隆太の前で、突然手首を切った女性。その魅力に惹かれるがままに、隆太は彼女の通う定時制高校・通称ハル高に通い始める。彼は高校で知り合った大吾が働く「月世界」というリサイクルショップの手伝いを始めるが、そこは「よろず相談」を受け付けていた。他愛もない疑問を解決していくうち、隆太は数年前に起きた未解決の一家殺人事件の謎に巻き込まれていく。青春小説から一転して、驚愕のストーリーに姿を変える、書き下ろしミステリー。

  • 登場する人物たちがいい意味で想像することができて、
    だんだん身近に感じるようになっていった。

    しかし主人公の「親友」とリサイクルショップのお婆さんの関係が、どうしてもそこまでショックなものに思えず…
    主人公が悩めば悩むほど冷めてしまった。

    でもいろいろな相談を解決する過程は楽しくて、
    もっといろいろな話を読みたいな、とは思った。

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著者プロフィール

(うさみ・まこと)1957年、愛媛県生まれ。2007年、『るんびにの子供』でデビュー。2017年に『愚者の毒』で第70回日本推理作家協会賞〈長編及び連作短編集部門〉を受賞。2020年、『ボニン浄土』で第23回大藪春彦賞候補に、『展望塔のラプンツェル』で第33回山本周五郎賞候補に選ばれる。2021年『黒鳥の湖』がWOWOWでテレビドラマ化。著書には他に『熟れた月』『骨を弔う』『羊は安らかに草を食み』『子供は怖い夢を見る』『月の光の届く距離』『夢伝い』『ドラゴンズ・タン』などがある。

「2023年 『逆転のバラッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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