終わりと始まり 2.0 (朝日文庫)

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  • 朝日新聞出版 (2022年1月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784022650269

作品紹介・あらすじ

●文学と科学とジャーナリストの眼をもち移動する文化人は、被災地、沖縄、熊本、水俣、ベルリン、ギリシャへと足を運ぶ。苦境の人びとの話に耳を傾け続け、日本の危機、戦争のできる国への変貌を憂える。「日本文学全集」の個人編集で評判の著者による、コロナ禍の今も読みごたえのある、朝日新聞好評連載の名コラム文庫化第2弾。解説・中島岳志。かたや小説家として『古事記』の現代語訳にとりくみ、心は古代日本へとぶ。正倉院の御物、高千穂の夜神楽、伊勢神宮へ。映画では有名ラッパーの「アート・オブ・ラップ」の意外な面白さ、トルコの「雪の轍」とウクライナの「ザ・トライブ」から言葉と身振りに注目し、妥協のない検証の姿勢をみる。鶴見俊輔の融通無碍な思考法、ピカソの「フランコの夢と嘘」から政治の国をまとめる詐術、与那国島からの本ではウマとヒトとの仲……縦横無尽な知性がとらえる繰り返し読んでも発見のある59の名コラム。●「目次」より憲法をどう論じようか  第一次世界大戦の教訓  災害体験という資産  弱者の傍らに身を置く  隣人と認め合う努力  死にかけの三権分立  東電の責任と倫理観  難民問題を考える  トランプ大統領と「事実」  ビッグデータとAI  それでも、愚直に選ぶ●「あとがき」より 一か月を単位として現代史を追ってきた。 明るい話題は少なかった。なんと言ってもこの間の安倍政権というのがひどかった。日本という立憲民主国の品位をとことんまで落とした。更にアメリカには安倍を派手に、大袈裟に、「まさか嘘(うそ)でしょう」級のパロディーにまで拡大したトランプ大統領が登場した。冗談の域を超えた冗談で、しかしこれが現実。そういう五年間だった。それを嘆いても、レトリックを駆使して彼らを揶揄(やゆ)しても、選挙の結果が変わるわけではない。どこまで行ってもぼくたちには言葉しかない。(略)日本についてこうして行きつ戻りつの思考を重ねる。それがこの時代と歩調を合わせて生きるということなのだろう。大義名分を立てて、それに沿って思いを立てるだけなら楽なのだが。

みんなの感想まとめ

多様な視点から日本の現状を鋭く分析するコラム集であり、著者の冷静な眼差しが日本社会の脆さや問題点を浮き彫りにしています。福島第一原発事故や東京オリンピックの招致、沖縄の基地問題など、現代の日本が抱える...

感想・レビュー・書評

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  • 巻頭エッセイ 辺野古に坐る(池澤夏樹)
    小冊子『熱風』2024年6月号の特集は「世界が見た「君たちはどう生きるか」欧州・アジア編」です。 - スタジオジブリ出版部
    https://www.ghibli.jp/shuppan/np/013842/

    池澤夏樹「終わりと始まり2.0」書評 暗い予感に抗するには|好書好日(2018.06.16)
    https://book.asahi.com/article/11615425

    終わりと始まり 2.0 - cafe impala|作家・池澤夏樹の公式サイト
    https://impala.jp/work/終わりと始まり-2-0/

    朝日新聞出版 最新刊行物:文庫:終わりと始まり 2.0
    https://publications.asahi.com/product/23341.html

  • 池澤夏樹『終わりと始まり 2.0』朝日文庫。

    朝日新聞連載コラムの書籍化第2弾。

    国際感覚にも優れる池澤夏樹の眼力は日本という国の脆さや本質を見事に表現し、その主張は清々しいまでにぶれることが無い。極めて冷静な文章からは池澤夏樹の怒りと憂いが読み取れる。

    福島第一原発事故の後始末、嘘と誤魔化しを続ける東電、大嘘で固められた東京オリンピック招致、格差を拡大させ続ける歪んだ日本経済、日本を戦争可能な国家に変貌させようとする政治家、世界各地の紛争や社会問題、沖縄の基地問題などなど読み応えのあるコラムが並ぶ。

    本作にも書かれているが、地震や津波は再び日本を襲うだろう。地震や津波ではなく、北朝鮮のミサイルが原発を攻撃して来るのかも知れない。今まさに世界が苦しむ新型コロナウイルス並みの感染症が再び起きるかも知れない。不安定な地球に暮らし、不安定な世界と関わる限り、一瞬先は闇なのだ。闇の中だからこそ、進むべき道を見失ってはならないと思う。

    本体価格950円
    ★★★★★

  • p.2022/1/31

  • 折々に池澤さんが考えたたくさんの事を読みました。
    何かを感じても言葉にする前に過ぎてしまう時間を前に呆然としている自分が見えました。少しでも言葉にしてみたいと思いました。

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著者プロフィール

(いけざわ・なつき)
作家。1945年、北海道帯広市に生まれる。小学校から後は東京育ち。30代の3年をギリシャで、40~50代の10年を沖縄で、60代の5年をフランスで過ごす。ギリシャ時代より、詩と翻訳を起点に執筆活動に入る。1984年、『夏の朝の成層圏』で長篇小説デビュー。1987年発表の『スティル・ライフ』で第98回芥川賞を受賞。その後の作品に『母なる自然のおっぱい』(読売文学賞)、『マシアス・ギリの失脚』(谷崎潤一郎賞)、『楽しい終末』(伊藤整文学賞)、『静かな大地』(親鸞賞)、『花を運ぶ妹』(毎日出版文化賞)など。その他、自伝『一九四五年に生まれて――池澤夏樹 語る自伝』(聞き手・文 尾崎真理子)、編著に『池澤夏樹=個人編集 世界文学全集』(全30巻)、『池澤夏樹=個人編集日本文学全集』(全30巻)などがある。

「2026年 『遙かな都』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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