本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784022651952
作品紹介・あらすじ
同心の勘八郎は、客引きの中年男のもとを訪ねる少女を見かけ事情を探る(「その角を曲がって」)、夜中に引っ越してきた変わり者の夫婦を長屋の住民は煙たがるが(「概ね、よい女房」)など傑作短編を厳選。好評の短編ベストセレクション第3弾。
みんなの感想まとめ
江戸時代の人情や風情が巧みに描かれた短編集で、著者の独特な視点が光ります。各短編は、登場人物たちの心情や背景に深く迫り、読者を江戸の世界に引き込む力があります。特に、地味な花「吾亦紅」に込められた思い...
感想・レビュー・書評
-
宇江佐真理さんが亡くなられて10年が経った。彼女はたくさんの時代小説を手掛けてきたが、江戸の人情の機微を描くのがとても上手な作家さんだ。
この傑作選を読んで、改めてそれぞれの文庫を読み返したい気持ちになった。
「吾亦紅さみし」は吾亦紅と言う地味な花にもその名の由来を知ることによって相手に気持ちを伝えたり、感じ取るこの時代の機微を察する力に脱帽する。
「富子すきすき」は忠臣蔵の吉良上野介の妻である富子の目線で描かれた作品で、妻が見て感じた理不尽な気持ちは十分理解できる。
そんな江戸時代の風情や人情をお涙頂戴作品ではなくサラッと描いて読者の心を掴んではなさいのが宇江佐真理の作品だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
宇江佐真理の新刊は出るはずがないのに、いろいろな形で知らなかった作品に接することができ、本当に嬉しい。この短編集もその一つ。どれ一つとして江戸の世界に浸れない話は無い。嘘くさくなく江戸へ入っていける。
1、町医者の気の強い娘、患者は気の弱い絵描きでお奉行様から依頼を受けて気に病んでしまう‥、その裏には…。2、同心の娘小夜、仲良しの娘には離れて暮らす父親がいる…その娘は父親が好きなのだが、母親は良い顔をせず‥。3、あやめ横丁に匿われる武家の若様。「あやめ横丁」は私が宇江佐真理ファンになるきっかけの話。4、火消の家に来る気の弱い武家の子供。5、「概ね、よい女房」は明るく面白い。裏店に入ったお武家夫婦(?)だが、その女房が人に気を遣うということをしない…しかし、二人には秘密があり…泣けて笑える。6、和宮さまが降嫁され、町の噂好きは‥噂好きを「金棒引き」と呼ぶのは知らなかった。しかし‥本当に攘夷だなんだと振り回されて、好き合った上様は早くに亡くなるし‥和宮さまは遠い人だが気の毒になる気持ちはわかる。7、ラストは「忠臣蔵」。忠義の代表作。ふふふ「老いぼれたお爺さんをテロで襲った話」って誰かが言ってたけど、そのくらい反対側から見ると違う話。「すきすき」が「忠臣蔵」とかけ離れている言葉なのが奥深い。
著者プロフィール
宇江佐真理の作品
本棚登録 :
感想 :
