使える読書 (朝日新書 3)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.22
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本棚登録 : 423
感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022731036

作品紹介・あらすじ

ただ物語を追って、「面白かった」「つまらなかった」というだけの読み方からは卒業しましょう。「筆者渾身の一行」を摘出する齋藤流読書術のノウハウを利用すれば、「使える読書」は「使える会話術」になり、さらに「使える交際術」に。あなたの「知的脱皮」の一助に、この一冊。

感想・レビュー・書評

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  • せっかく本を読むのなら、ただ読むだけではもったいない。
    転んでもただでは起きぬ…ではないけれど、1冊の本を読んだら何か1つ実りのある読書をしましょう、という提案と、齋藤先生流の実例を紹介した本です。

    書かれていたことは、普段の自分の読書を言葉にしてもらったような感じでした。
    本の内容や感想を書いてみる、話してみる、というのは、意識していた訳ではありませんが、日常的にやっているなぁ…と思います。
    なにかピンときたり、好きだなぁと思った部分は抜き書きをしたり。

    …ということで、新しいことが書かれているような印象ではなかったので☆2つ。
    ですが、自分の読書のしかたを肯定してもらえたようでちょっとうれしかったです。

  • 文字色ちがいは3色ボールペン。
    取扱説明書は圧巻です。
    語り口は現代語調で内容の説得力があった。数ある古典的な読書論と言っていることは(たぶん)同じなのだろう。著者のお勧めの、「語るために読む」
    ピントきた、実践できそうである。

    本人表現の通り、飛んでいますね。
    キーワードの概念化、○○力は、とても面白い。
    型にはめる、負荷をかけることにより、伝えたい事を伝えやすく。
    面白い、つまらない、だけの感想では、いつか壁にぶつかる。
    著者の本当に言いたいところは好意的に書く。

  • 著者が薦める「おすすめブックリスト」作成。読んだ本を誰かにお勧めしようという試みで、?書名、?著者名、?一言コメント、?引用文一文、の4つを必ず記すというのがルール。
    このブックリストを作成するために、「引用文をどれにしよう」と考えながら本を読むクセがつき、センスが磨かれていく、というのだ。

  • 本を読んで、「面白かった」「つまらなかった」だけで終わるのはだめ。「おすすめブックリスト」には、①書名、②著者名に加えて、③一言コメント、④引用文一文を記入しましょう。コメントは好意的に書きましょう。
    https://www.honzuki.jp/book/25571/review/278124/

  • 論理的思考対レトリック(詭弁)で話をすすめる。
    詭弁を元に論理を展開する著者。

  • 本の中心を捉えるというアプローチで書評をした本

    目次
    <blockquote>遠心力で読む
    引用するために読む
    「声に出して読みたい一文」の理由
    外科医的に読む
    負荷を掛けて「型」で読む
    ブログと読書
    好意的に書く理由
    出合い頭で読む
    『11分間』セックスと言葉
    『最後のシュート』スポーツを喰う〔ほか〕</blockquote>
    最初に著者の読書論、後半は書評になっています。

    「使える読書」。言ってしまえば読書に費用対効果を求めるアプローチです。
    費用対効果というと、少しビジネスライクなイメージが湧き出ますが、お金に換えなくても効果として有用であれば釣り合いは取れます。そういう意味での費用対効果。

    <blockquote>本をひとつ読んで、考えをひとつ得る、アイデアをひとつ得る、それをなにかに応用できる形で自分に刻んでおく、こういうことを目論むわけです。</blockquote>
    読んだならば、それだけの効果がほしい。まぁ趣味で読むのならば、それは必要ではないのですが、学ぼうとして読むのならば、そこは必死にがっつかなきゃいけないポイントだと思います。

    さて、一方読書論です。
    <blockquote>そこで雑誌のページを見るように頭の中で像が浮かべれば最強の状態なんです。</blockquote>
    いきなりスッパリ切ってきた。イメージアプローチですか……。
    <blockquote>なにかを決めないと、なにもわからない、できない、手に負えない、ということになりますよね。
    ですから、フォーマットがすごく大事なんです。そして、どんなフォーマットを使うかということを指して、「その人のスタイルだ」というのですね。
    </blockquote>
    敢えてそこにフォーマットという「不自由」を持ち込むのは、それによって負荷を掛けすぎないため。
    つまり、楽に読むために「不自由」にするのです。
    読むのに楽とか苦とか何故言うのかと更に突っ込むと、「不自由」で得られるものがでかいから。
    著者はそれを「精度の高い『要約力』と『コメント力』が磨かれる」と述べています。

    これこそが、読書の効果。
    読んだだけではなく、そこから精度の高い『要約力』と『コメント力』という最終結果を導く。
    それが効果だと思います。

    ちなみに、内容がやや異なるが、気持ちがひっかかったポイント。
    <blockquote>本を読むという行為は、まず一度自分の考え方や価値観を捨てて、相手(著者)に憑依することです。</blockquote>
    この言い分は凄いなと思った。俺にはそこまで強烈なアプローチを常に行ってはいない。
    というか、最初に捨てるのではなく、著者に自分の考え方を崩してもらう行為なんじゃないかと思うんだけどなぁ……

  • 齋藤孝による書評。

    世界の名作から現代のものまで幅広く取り上げており、非常に参考になった。

  • この書籍では、齋藤孝氏による「読書推薦」と「推薦文」です。

  • 読書は楽しいものだと再確認。
     
    まず、自分の考えは一旦置いて、著者の言いたいことを理解するように徹する。
     
    そしたら、著者の考えに引っ張られ、遠心力で勢いついて、大気圏を突破して、武器(キーワード)を手に入れることができる。
     
    一冊の本から一言なりともキーワードを自分のものにできたら、しめたもの。
     
    漫然と読書&レビューでなく、レビューに型を設ける。
    印象に残った部分を引用して、武器(キーワード)を自分のものにできるような、読書&レビューをしていきたい。

  • 11分間
    きざむ

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著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

齋藤孝の作品

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