村上春樹はくせになる (朝日新書)

著者 : 清水良典
  • 朝日新聞社 (2006年10月発売)
3.08
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  • 本棚登録 :176
  • レビュー :19
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022731043

作品紹介

なぜ、日本のみならず世界中の読者が、村上春樹に魅了されるのか?著者は1995年に起こったオウム事件と阪神大震災を描いた作品に注目しながら、初期作品から最新長篇『アフターダーク』まで主要作品の小説論を展開。わかりやすく読みやすい村上春樹論の決定版。

村上春樹はくせになる (朝日新書)の感想・レビュー・書評

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  •  ところどころ作者の独り善がり的な箇所があって白けるが、この手の本にありがちな、強引なこじつけが少ない分、好感が持てる。
     ただ、強引なこじつけが少ない分、面白味にも欠けているように思う。
     そもそもこの手の本は読む必要が無いんだろうと思う。
     でも読んでしまうのは、野次馬的な視線で強引なこじつけを面白がる、という点にあるのだと思う。
     例えばポール・マッカートニー死亡説に付随したさまざまな証拠探し(ジャケットや歌詞、逆回転等)を検証する時のような面白さに近いんじゃないかなと思う。
     要するに「ポールは生きている。それを知っていてそれでも『ポールは死んだ』と証明しようとする」その様が面白いと思うのだが。
     なんて、この「ポール死亡説」とのこじつけこそが、強引だったりもするのだろうか。

  • 積読消化。ちょっと昔に書かれた村上春樹解説本。個人的には過去の作品を復習することができて良かった。内容的には各作品の解説や作品が鏡であることが書かれている。ノルウェイの森や力と時間がいるけど、世界の終わりを再読したくなった。

  • 『風の歌を聴け』から『アフターダーク』まで、著者自身の考える村上春樹の小説の魅力を語った本です。

    最初に取り上げられるのは、オウム真理教が引き起こした事件のルポである『アンダーグラウンド』と『約束された場所で』です。著者はこの作品を、村上春樹の「ターニング・ポイント」と位置づけています。『アンダーグラウンド』では、識者による公的な言語で埋めつくされる中で、かえって孤独になっていく被害者一人ひとりの声に耳を傾けようとする努力として理解されます。一方、『約束された場所で』で村上がインタビューをおこなった信者たちの孤独は、語られる前にすでにレディ・メイドの小説のように物語化されてしまっていたのだと著者は言います。そして、この二つの作品が「合わせ鏡」としての役割を果たすことで、村上はもう一度、日本に暮らす人びとのリアルな日常に触れたいという願望を取り戻したのではないかと論じられています。

    本書は、この村上の「ターニング・ポイント」以後の作品解説を第1部、それ以前の作品解説を第2部に置くことで、その違いを際立たせています。そして、この「ターニング・ポイント」をまたいで書き継がれた『ねじまき鳥クロニクル』は、心の迷宮世界への通路である「井戸」を降りていくヴェクトルと、その反対に井戸から抜け出して名も知らぬ人びとの生活する現実へと向かうヴェクトルの交錯を読み取っています。

    作品ごとの解説なので、全体を通じての主題が見えにくいのが少し残念でしたが、なるほど村上作品はそのように読むのかと感心させられたところも少なくありませんでした。

  • 面白かった。進化(変化?)する村上春樹。
    1.一貫性がある
    2.不思議な浸透力がある
    3.変化と多様性がある
    のが、村上春樹の三大特長、だそうである。

  • 筆者が指摘するように村上春樹の作品は「闇の力」がどんどん入り組んで難解になってきている。ユングに触れていたが、一度調べて見たい。13.4.6

  • この本を読んでもびっくりするくらい「くせに」ならない。半分読んで投げてしまった。

  • 2012/02/02読了

    『海辺のカフカ』『アフターダーク』の頃までの村上春樹の描く作品の特徴、世界観を考察した一冊。
    二つの世界、善悪、陰陽、二面性の描く意義とは
    また、恐らく春樹の作品に強い影響を与えたオウムによる事件から、どのような変化が見られるか、などいった、著者による主体的な考察が非常に分かりやすくまとまっている。

    日本文学特殊講義対策
    とはいえ、この本の内容のことはあらかた知っていた。
    著者の主観による意見意外はそうであったのだが、なるほど『国境の南、太陽の西』の読了後の感想の変化は私にも共感できるところがあり、納得。読み方の研究にもなったかも。
    村上春樹の世界観を整理する本。

  • [ 内容 ]
    なぜ、日本のみならず世界中の読者が、村上春樹に魅了されるのか?
    著者は1995年に起こったオウム事件と阪神大震災を描いた作品に注目しながら、初期作品から最新長篇『アフターダーク』まで主要作品の小説論を展開。
    わかりやすく読みやすい村上春樹論の決定版。

    [ 目次 ]
    ようこそ現実へ―『アンダーグラウンド』『約束された場所で』
    ここに来て―『スプートニクの恋人』
    もうひとつの社会復帰―『神の子どもたちはみな踊る』
    メタファーの森―『海辺のカフカ』
    失語からの出発―『風の歌を聴け』
    作家「鼠」の死―『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』
    「終り」の終わり―『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
    埋葬された時間―『ノルウェイの森』
    世界の端で踊る―『ダンス・ダンス・ダンス』
    空中庭園の失墜―『国境の南、太陽の西』
    井戸を埋める―『ねじまき鳥クロニクル』
    鏡よ、鏡よ!―『アフターダーク』

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • まあ、そんなものかなという印象。

  • 正直、すごい発見のようなものはなかったかな。
    あらすじの解説が多いのも無駄に感じる。

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