おれちん: 現代的唯我独尊のかたち (朝日新書 17)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.09
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022731173

作品紹介・あらすじ

小泉前首相、安倍首相ら、おれちんリーダー、ニートやひきこもりになる若者…肥大化した自己愛を抱えつつ孤絶し、漂流する人たち。彼らの深層心理に鋭く迫る。気鋭の韓国哲学者による待望の次世代日本人論。

感想・レビュー・書評

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  • ★改めて読まねば★随分前によんだ読んだが、極めて面白かった社会分析。「おれさま」と「ぼくちん」を、自己評価の高低と社会への開き(他者からの評価)に応じて4区分する。「ぼくさま」などほかのカテゴリーがどんな内容だったか忘れたが、自己中心的でいばり、かつ自閉的な「おれちん」には笑った。日本三大おれちんは小泉純一郎、ホリエモン、中田英寿らしい。

    おれちんはすべてをココロの問題にしてしまい、共同体から切れている。だが、個性ではめしは食えない。必要なのは実力で、それがうまくはまった人が目立つ。
    ただ、この国の序列者は上位者が下位者に対してどうふるまうかの教育を受けていないと指摘。だから社会・組織として機能しないのだろうか。

    おれちんの特徴は自分の飯の種を軽蔑することだそう。きっとそれはファンをないがしろにするスポーツ選手などで、イチローなんかもあてはまるのだろう。軽蔑すればするほど、評価される仕組みは何だろう。

    記憶がもうあいまいだが、日記帳の不思議な文体だった。その狙いまでは分からなかった。

  • 全くついていけなかった

  • [ 内容 ]
    小泉前首相、安部首相ら、おれちんリーダー、ニートやひきこもりになる若者…肥大化した自己愛を抱えつつ孤絶し、漂流する人たち。
    彼らの深層心理に鋭く迫る。
    気鋭の韓国哲学者による待望の次世代日本人論。

    [ 目次 ]
    おれちんの日記
    「おれちん」万歳!
    「おれちん」とは何か
    「おれちん」の増殖
    「おれちん」とメディア
    「おれちん」誕生の背景
    「おれちん」のしるし
    「おれちん」と政治・経済・社会
    「おれちん」と若者
    「おれちん」と新しい人間観
    「おれちん」の敵
    「おれちん」の味方
    「おれちん」の文化
    「おれちん」と世界
    「おれちん」とナショナリズム
    「おれちん」の思想
    「おれちん」の黄昏

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    [ 参考となる書評 ]

  • ふざけたタイトルだが、結構しっかりと現代社会を捉えている。日記みたいな形でストーリーは進んでいくが、自己中心的かつ内向的な日本人が増えてきて主流になっていると書かれている。ただ、それが良いのか悪いのか、またその後の社会はどうなるかということについて、意外なまとめ方でおさめている。

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著者プロフィール

小倉 紀蔵(おぐら・きぞう):1959年生まれ。京都大学教授。専門は東アジア哲学。東京大学文学部ドイツ文学科卒業、韓国ソウル大学校哲学科大学院東洋哲学専攻博士課程単位取得退学。著書に『心で知る、韓国』(岩波現代文庫)、『韓国は一個の哲学である』(講談社学術文庫)、『朝鮮思想全史』『新しい論語』『京都思想逍遥』(以上、ちくま新書)、『弱いニーチェ』(筑摩選書)などがある。

「2023年 『韓くに文化ノオト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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