激論!「裁判員」問題 (朝日新書)

制作 : 木村 晋介  木村 晋介 
  • 朝日新聞出版 (2008年10月10日発売)
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  • 8レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022732422

作品紹介

休んだ仕事を気にしながら延々と証言を聞かされるのか。官の暴走にストップをかけ、正義を実現するのか。体験を話してはいけないのか。そもそも辞退できるのか。裁判官の誘導に乗らないコツはあるのか…。賛成派も反対派も納得、徹底討論でズバリ解説。あなたが知りたかった、裁判員のホントのところ。

激論!「裁判員」問題 (朝日新書)の感想・レビュー・書評

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  • 今年からいよいよスタートする裁判員。導入賛成派、反対派それぞれの立場の弁護士が極めて真摯な議論を展開しています。制度の理解にきわめて有効でした。しかしそれぞれの立場の主張が非常に極端すぎるように感じました。一体、何の目的でこの制度が導入されたのか、今更ながらその理由になぞが深まりました。誤審による冤罪を防ぐという賛成派の高野氏の主張に心底では理解、共鳴しつつ、あまりにも理想論過ぎ、あの「12人の優しい日本人」が現実ではないかと反対派の西野氏に負けてしまう自分を感じます。そして現実にあたった場合の負担を考えるとぞーッとします。

  • 裁判員制度の賛成派と反対派の激論がそのまま記録されています。
    とてもわかりやすいうえに、読み物としても面白いです。
    討論のなかで、いくつもの問題点が浮き彫りになってます。
    どちらの言い分も納得できます。
    僕は制度そのものは賛成ですが、実施するにはあまりに時期尚早ではないかと思います。
    なんでこんなに実施を急ぐのか?
    議論すべきことが多過ぎます。
    国民のための制度のわりには、国民に対する配慮が足りなさすぎます。
    あれこれエライ人達が細かいことを議論してるようですが、今これだけ雇用が不安定な時に、裁判員制度をなぜ今始めなければいけないんやろ。
    今の日本国民は、他人の裁判に真剣に関われるほど、心に余裕はないと思いますが・・・。
    実施時期をずらして、運用についてもっと議論を重ねるべきだと思います。
    やっぱ否認事件は、刑の軽重関係なく、全てに裁判員制度を適用すべきでしょう。

  • 2008/10
    裁判員制度について、賛成反対の両方の立場にたつ弁護士が紙上ディベートを行なっている。双方の立場からの主張なのでいろいろと分かりやすいが、ただ両意見とも苦しいと思える部分が多く、司法全体に対しての信頼感が揺らぐ副作用も感じうる。

  •  裁判員制度賛成派の意見を聞いておきたくて手に取った。どっちのおっしゃることも一理あって面白い。実際に裁判員裁判が開始されて以降、課題点が山積している状態だと思うので、今後の動きが気になる。

  • [ 内容 ]
    休んだ仕事を気にしながら延々と証言を聞かされるのか。
    官の暴走にストップをかけ、正義を実現するのか。
    体験を話してはいけないのか。
    そもそも辞退できるのか。
    裁判官の誘導に乗らないコツはあるのか…。
    賛成派も反対派も納得、徹底討論でズバリ解説。
    あなたが知りたかった、裁判員のホントのところ。

    [ 目次 ]
    第1部 なにが問題か(裁判員制度とは;賛成派の主張;反対派の主張)
    第2部 激論、裁判員!(市民生活と裁判員;あなたが裁判員に選ばれたら;日本の裁判はどう変わる)
    キムラ弁護士の補足意見

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    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • まもなく始める裁判員制度

    その制度については賛否両論非常に様々な意見があります。

    本書は賛成派、反対派の意見がパネルディスカッション形式で書かれておりフラットな視点で裁判員制度の仕組み、問題点を知ることができます。

    監修者 木村晋介 氏
    賛成者 高野隆  氏
    反対者 西野喜一 氏
    です。

    そもそも裁判員制度とは

    重大犯罪に対する刑事裁判に一般市民を参加させ、罪状の事実認定及び処罰の決定を行わせようとするものです。(『重大な』が非常にあいまいに見えるが…)

    論点としては
    刑事事件の裁判の判決が99%となる現状に対して裁判員制度が影響を与えるのか

    冤罪を防ぐことはできるのか。

    死刑反対論の人は裁判員を拒否できるのか

    判決に対する責任問題(誤判の責任を国民に転嫁しているのではないか)

    裁判員のリスク(安全は担保されるのか、)

    守秘義務の問題

    裁判員の能力は十分といえるのか

    などなど

    初めて知ったのはこの裁判員制度は司法制度改革の中(ロースクールなど)でできた妥協の産物であるということでした。
    しかも、賛成派も反対派もともに現状の制度は問題が多いということに関しては意見が一致しているということです。

    賛成派は今のだめな刑事裁判を変えるきっかけになることを期待しているようでした。

    初めて裁判員制度の問題について知りたい人にとってはよいと思います。本書からスタートして賛成、反対意見について掘り下げていくといのではないでしょうか。

  • 090419

  • 5月には実施される「裁判員制度」。
    書店などでは、反対意見の題名を冠した著作をよく見かけます。
    そもそもなぜこういう制度がはじまるのか、国民にはほとんど知らされていません。公式サイトには「より国民の理解しやすい裁判を実現する」ためと記されていますが、いまいちよくわかりません。わたしも以前はこの制度に反対でしたが、この本を読んでみてすこし考えが変わりました。

    「プロである裁判官のように多くの人を見てきた経験が圧倒的に少ない一般市民が、人を裁くというのは相当に危険だと思う。」
    これは、以前わたしが裁判員制度に対して危惧していた点です。これは今でも変わりません。なにか事件が起こった時、メディアによる論調の一元化とそれに伴う実態のない世論というものに気味の悪さを感じています。ニュースは被害者感情を煽るワイドショー的な報道ばかりになり、加害者には報復をという厳罰化、一億総検察化、間違ったことの言えない空気。無意識のうちに刷り込まれている“世論”的感情に、一般の人は簡単に影響されると思うからです。

    ところが、本書を読んで驚きました。
    そういった“世論”に左右されるのは、むしろ裁判官のほうだというのです。すなわち一生に一度きりの裁判員よりも、この先も仕事としての裁判をしていかなければならない裁判官のほうが、世論に逆らった下手な判決は出せないのだと。これには納得してしまいました。さらに、現行の刑事裁判がいかにずさんで問題の多くあるものであるかが述べられています。ちなみに本書は裁判員制度に賛成の立場と反対の立場からのお二人による対談になっていますが、現行の刑事裁判への批判はお二人とも共通しているようでした。確かに、刑事裁判がどのように行われているか、その実情なんて全く知りませんでしたし、知りもせずに制度に反対していました(世論なんてその程度の浅はかな感情論によって形成されるものだと改めて思います)。

    賛成派(といっても全面賛成というわけではなく様々な問題点は改善しなければならないという上での意見でしたが)の高野隆弁護士は、国民が裁判に参加することにより、今までの裁判で多発していた冤罪が減らせるのではないかと期待しています。確かに、現在の裁判が本書で指摘されているようにお役所的な病巣を抱えているものであるならば、一般裁判員のほうが事件を真剣に考えるものかもしれません。であるならば、司法改革の柱のひとつとしてのこの制度も、意義のあるものになり得ると思います。

    個人的なことを言うと、ぼくは死刑制度には反対です。そもそもが人が人を裁くという事自体にも疑問を感じています。でも、もし自分に裁判所候補者の通知が来た場合にどうしたらいいのか、すこし見えてきたような気がします。

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