眠る秘訣 (朝日新書 164)

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  • 朝日新聞出版
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022732644

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  • 日本の睡眠研究を牽引してきた権威による、睡眠の本質を語った本。書名からして「これを読めば眠れる!」という本かと思いきや、睡眠全般に関する科学的事実や雑学の本だった。そのため、(役に立つかどうかは別として、)類書で散々書かれてきたことと他では聞いたことのない情報とが混在している。

    この本で知った大切な点は以下の通り。
    ・寝る直前までに、睡眠がどれだけ過不足なのか、という情報をもとにして、眠りの質と量とが、脳内で自動的に(自分の意思とは無関係に)決められる。(だから、"眠る脳"に任せればよい)
    ・日常生活で自分の眠りが気にならなければ、つまり自分の眠りについて悩みがなければ、良い睡眠である。万人に共通の理想的な睡眠などというものは存在しない。
    ・大半の人は自分の眠りを低く評価する傾向がある。もっと甘く採点しよう。

    この本で知った豆知識は以下の通り。
    ・短眠者、長眠者のほか、無眠者と呼ばれる人がわずかながら存在する。1日にたった1時間弱しか眠らなくても何も問題がないという特異な人々である。
    ・睡眠は男女でも大きな違いがある。

    各章の冒頭や本文中で様々な文学作品の文章(古文・漢文などを含む)が引用されているが、浅学非才ゆえに残念ながらほとんど理解することができなかった。せめて本文中に記載する場合だけでも、現代語訳か解説文を付けてほしかった。

  • 睡眠には浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠があり、それが睡眠時間中に繰り返されるというのは誰しも知っていることだが、体の睡眠不足の度合いにあわせてレム睡眠の深さや時間が自動で調節されるようになっていることを知ることができた。起きている時間の活動でどれだけ眠気を感じなくても大丈夫かということが、睡眠時間を左右することになるので、楽しい気分の時は起きていればいいし、楽しくない時には眠くなくても目をつむって横になって入眠できなくても、プレッシャーを感じないようにすることが大切だということがわかった。

  •  「眠り上手」になる、医学的知見からのヒントをくれる本。型にはまったノウハウ本ではない。
     眠りは人間に備えられた大脳を修復するための機能。一人ひとりにそれぞれ、自分の睡眠スタイルがある。「この方法なら眠れる!」というものはなく、もっとも大事なのは自分が満足できる睡眠をとること。

  • 眠ること大好き。

  • 内容的には面白かった。
    無理に8時間にこだわったり、自分がよく眠れていないと思い込んでいるなどの表現は私にも当てはまると思いました。

    眠りを科学的に見るのか、社会的に見るのかが
    ひとつの文章のなかで行ったり来たりしているのと、
    その内容でこの結論になってしまうのか…と思うところが少々ありました。

  • 生物時計は朝寝するとすぐ遅れる。生物時計を安定して作動させるにはなにはともあれ「毎日規則正しく寝起きすること」
    少なくとも起床時刻は変更しないこと。
    日曜の朝に遅くまで寝ていると軽い時差ぼけになり週明けがつらい
    昼間少しぐらい眠くても、我慢できるなら頑張って起きていたほうが夜間に質の良い眠りがとれるし、
    生物時計のリズムを乱さずにすむ。
    質の良い眠りなら量は短くてすむ。

  • 先日読んだ『思考の整理学』にも頭の中を整理したり、創造性を発揮させるために眠ることの重要性を訴えていたが、科学的にも眠りについての研究は進んでいるようで、正しい理解をしておくことが大切のようだ。
    眠りの基本原則は次の2つ
    ?脳内の『生物時計』のリズムにしたがう
    ?『眠らせる脳』が自動的に眠りの質と量を決めてくれる
    これらを心がけて規則正しい生活をすることでよい睡眠が得られるらしい。
    現代人は夜型移行やストレスによって不眠症が多く、生産性の低下をまねいていると語る。小生自身はいつでもどこでも寝れるのでそれほど心配していなかったが、そのこと自体が慢性的な睡眠不足と考えられるようで、危機意識を持った方がよいようだ。早速、今日から早く寝よう。

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