- Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022732880
作品紹介・あらすじ
メソポタミアやエジプトなど、5000年前の文献に登場する人類の友・ビール。パンとビールが給料にもなっていた。世界各地のビール史をひもといて、最新ビール事情にいたる、「第3のビール」の先を読むキレとコク進化論。
感想・レビュー・書評
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ビールのおいしい季節ですね。その誕生は5000年前と言われており、長い歴史の中でビールは時代のニーズに合わせ変化を遂げて来ました。タイトルにあるようにまさに数々の"イノベーション"の成果が、現在飲まれているビールに集結されているのです。そのことを知るとなんだかビールがいつもより数倍おいしくなる気がします。
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基本的なことをおさえています。
ビールの歴史を詳しく書かれていて良いです。
今まで疑問であった古代のビールの造り方が知れました。
ホップが使われる前までに使われていた調味料「グルート」。 -
初めて読むには良いのかもしれないが、知ってる事が殆どでそう言う意味ではあまり面白くもなく。
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キリンビールの取締役で各地の工場長を歴任した人物によるビール誕生から現代までの進化の物語。メソポタミヤやエジプトなど古代から中世。ドイツ、イギリスの事情。そして、なぜ人類は、民族の伝統酒を上回るほどビールを飲むようになったのか。
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ビールに対する愛が感じられる良本
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パンを食べてビールを飲むことが放浪せの狩猟生活をやめて定住し農耕生活を営む文明人の仲間入りすることであった。
中世欧州ではビール作りで違反をすると拷問の処罰をされた。 -
11月11日読了。キリンビールの工場長などを歴任したという著者による、ビールのイノベーションについて語る書。そもそもは「神に捧げる酒」であったビールがキリスト教圏のワインとの位置づけの違いから庶民の酒となり、高カロリーによる労働者の栄養補給ドリンクから健康志向・アッサリすっきり清涼飲料になってきたのだな。また、そのようなビールのスタンスの変化は、冷蔵技術の発展による下面発酵ビールの普及化、麦芽以外の副原料を加えたアメリカンラガーの誕生、などの多くのイノベーションがうながしてきたものでもあるのだな。酒税を抑えるために開発された安酒、というイメージのある発泡酒・第三のビールではあるが、この定義からすると立派なイノベーションの成果物というわけだ。日本にいかにしてビールが受け入れられていったか、日本の醸造所がどのように発展してきたか、などの記事はこの著者ならではか。しかしカレーでもそうだが、日本の食品会社の高い技術が製品の高品質化を実現し、その結果として製品は均一化・没個性化してしまった、とは皮肉なものだ。