一澤信三郎帆布物語 (朝日新書 199)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022732996

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  • 京都では有名すぎる かばん屋 一澤帆布。先代が亡くなり 遺書が二通見つかり 跡継ぎではない長男が裁判で勝ち実権を握ることに。
    数年前に騒がれた相続税争いの本があることを日経新聞で知り読んでみました。
    友達が持っていた シンプルだけれどしっかりとした作りのかばん。私も欲しいと思っていましたが 丁度裁判の時期と重なっていたようで 当時のネット検索では 信三郎帆布 と一澤帆布と両方でてきて良く判らず 信三郎帆布では 新たな環境で頑張ります、と笑顔の人たち。
    どこで購入していいやら判らずそのままうやむやになってしまっていましたが、この本を読み納得しました。
    筆跡鑑定が ここまでいい加減なものなのかというのが一つ。警察官OBが筆跡鑑定をしているケースが多いみたいですね。もう少しその辺りを変えていかないと、と考えさせられました。
    もうひとつが 会社は人が作るものだ、ということ。
    のっとりのような形で社長になった長男に 社員は誰一人としてついていかなかった。
    一緒に働いていた三男 信三郎と共に会社を去り 新たに起業していくことを選んだ。
    70人といえばちょっとした 中小企業。その社員が全てついていく。信三郎さんの 今までの仕事ぶりが判る話でした。
    改めて ネットではなく、かばんを見に京都まで行きたくなりました。

  • 一連の騒動が一件落着し、今までの顛末がまとめられているのだけれど、先代の話も面白かった。

  • 2012/07/08 祖父・喜兵衛さんの話は初見。また鞄見にいこう。

  • [ 内容 ]
    「泥沼」「確執」「骨肉の争い」京都の老舗ブランドで何が起こったのか。
    一度はすべてを失ったかに見えた経営者夫妻。
    彼らがスタッフと一丸となって新ブランドを立ち上げるまでを綿密な取材でまとめたノンフィクション。
    手間ひまを惜しまずに作られる「信三郎帆布」の全てを紹介。

    [ 目次 ]
    第1章 お家騒動(振り向いたらあかん 2通の遺言書 ほか)
    第2章 信三郎帆布の挑戦(潔う捨てましょう 新しいブランドネーム ほか)
    第3章 3代目信夫が語った「一澤帆布物語」(初代、喜兵衛はハイカラ男 京都バンドと華やかな人脈 ほか)
    第4章 帆布かばんができるまで(帆布のにおいの中で 大企業との落差に驚く ほか)
    第5章 小さくてもオンリーワン(夢やないんやな 筆跡鑑定ふたたび ほか)

    [ POP ]


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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • この4月、一澤帆布のお店に戻った。

  • お家騒動よりも、信三郎氏と職人さん達の真摯で手抜きのない、しかしあそびのあるモノ作りが印象に残った。その意味で、タイトルが「一澤帆布物語」でないのは正しい。実際に双方の帆布鞄を見比べたことがあるが、質の違いは明らかだった。まさに、品物自身が雄弁に真実を語っていた。

  • 事件の全貌をやっと知ることが出来た。
    結果は真実に収束した。
    信三郎さんたちが作ったあの鞄があったからこそ。
    みんなは分かっています。

    野暮ですが率直に思うのは、騒動を起こした長男の消息がどうなったのか。

  • 【日本縦断参考本】

    京都の帆布のカバンでお馴染みの“一澤帆布”のお家騒動にまつわる物語。今は“信三郎帆布”という形でその見えない歴史を受け継いでいる 職人さんと血の通ったモノ達の 闘いの日々を綴った本です。
    名前は変わってしまっても 気持ちを継承してくれたお店と職人さんが残ったことが嬉しかったです。
    頑張れ!!

著者プロフィール

ノンフィクション作家。『世界を救うパンの缶詰』(ほるぷ出版)で第65回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。『山をつくる:東京チェンソーズの挑戦』(小峰書店)『山里にダムがくる』(山と渓谷社)他多数。

「2022年 『世田谷・大平農園 けやきが見守る四〇〇年の暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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