闘う!ウイルス・バスターズ 最先端医学のからの挑戦 (朝日新書)
- 朝日新聞出版 (2011年1月13日発売)
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感想 : 17件
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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784022733764
みんなの感想まとめ
ウイルス研究の現場や研究者の思考過程を深く理解できる一冊で、感染症対策やワクチン開発に関する真面目な内容が展開されています。著者は、2011年発行の本書を通じて、新型インフルエンザや鳥インフルエンザに...
感想・レビュー・書評
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河岡先生の実に面白いウイルス学讃歌。基礎医学、基礎医学者生活の面白さをこれでもか、と教えてくれる。絶対、買いです。
いろんなところで書いたり言ったりしてるけど、僕は学生時代基礎医学志望だった。なんというか、なりそびれて、今の自分があるのだけど、基礎医学に対するシンパシーは今も昔もとても強い。僕が基礎医学に手を出さないのは、その深遠さ、偉大さのためであり、一朝一夕で「やったふり」をしてはいけないと自覚しているからである。本書でも満屋先生が、「常に研究していないとだめだ」とおっしゃっている(p221)が、その通りだ。臨床屋が片手間、ついでに基礎の世界に足を突っ込むのは失礼だと思う。逆もまた真なりだけどね。クリニシャン・サイエンティストみたいな言葉を軽々しく使うのはよくないことだ。普通は、どっちかが(あるいはどっちもが)「いんちき」である。僕自身は、臨床も研究も教育も中途半端ないんちきな医者だなあといつも思う。
それはさておき
興味深かった点を、つれづれに
・BSL3ではN100を使うこと
・ギャロ、モンタニエのHIV発見秘話と特許の話。
・神戸大学の新矢恭子先生あちこちで大活躍の話(本書の隠れた主役。先生、いつもお世話になっています)。
・口蹄疫対策の秘話。僕も動物は素人なので、この対談はとても勉強になった。ちなみに河岡先生も自身を「素人」と称されているが、(p194)これはとても誠実な態度だ(前書き代筆もカミングアウトしているし)。河岡先生、男気あるぜ。ワクチンといい、屠殺処分といい、人間の感染症屋では全然太刀打ちできない動物感染症の難しさがある。本当に勉強になった。鳥インフルエンザについても、同様。これも勉強になった。
・満屋先生の対談はHIV・AIDS屋は必見。ぼくはダルナビルも満屋先生開発とは恥ずかしながら知らなかった。黎明期のHIV・AIDS期は研究者も感染経路がわからず命がけである。僕の元師匠もNYで患者を見ていて身の危険を感じながらやっていた。一時期、HIV研究者バッシングが起きたが、彼らの努力が今のART時代を作っていることに、臨床家はもっと自覚的に、そして謙虚であるべきだ。
・金沢大谷内江先生、北大喜田先生など、お世話になっている先生が多数登場。谷内江先生は全然関係ない領域で(FMF)お世話になっており、本当にシンクロニシティーを感じる。
臨床屋の最大の美徳は、「他者の話を聞く」姿勢にある。基礎医学者を毛嫌いするような古い臨床医学のドグマはもうたくさん。他者を愛そう。自分たちの持っていないアセットを持つ人たちを素直に尊重し、協働すべきだ。基礎医学の発展なくして臨床医学の発展もないのだから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[評価]
★★★★☆ 星4つ
[感想]
第1章のCIAからバイオテロについて聞かれた話が紹介されており、何か面白い系の読み物かと読み進めたが、確かに面白い内容だったが非常に真面目な内容でもあった。
本書は2011年に発行されているため、当然ながら新型コロナに関する話題はなく、新型インフルエンザや鳥インフルエンザなどに関する内容が主な内容となっているが、書かれている内容自体は新型コロナのパンデミックにも当てはまる内容となっており、ウィルス研究、ワクチン開発、感染症対策などを知ることができたと思う。 -
最新のウイルス学研究の紹介と、ウイルス研究者になぜウイルス学研究の道に進んだかをインタビューした本。普段、どのようなウイルス研究者がどのようにウイルスの研究を行っているかを垣間見れるため、進路を考える上でも役立つと考えて推薦します。
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1
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ウイルス学者の仕事が良く理解できた。
ウイルス学者はどんな人なのか、どんな経緯でウイルス学者になったかなどが興味深い。
口蹄疫、鳥インフルエンザの感染が広がったときに、どのような考え方で、どのような対策がされたのか、よくわかった。特に、感染の拡大を防ぐために、大量の家畜が殺される。一見、残酷に思えるが、感染の拡大を抑えこむには、それが一番効果的であること。人は肉食をしている限り、家畜は必要不可欠であるから、残酷なんてことは筋違いなのだと思った。
この本で提言されていた研究費の配分のこと、大型プログジェクトのみに大きな金額を配分するのではなく、多くの学者にある程度の額を配分するのが良い、というのはなるほどと思った。金と人を大量に投入すれば、必ず成果が上がるものではなく、日々の研究活動の積み重ねの中で、生じたふとした疑問や気付きが大きな成果を生むこともあるというのは、確かだと思った。 -
新書文庫
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コンピュータウイルスではなく、本物のウイルスについて調べてる研究者たちの本。
ウイルスについて一般的な知識がある人ならさらっと読める感じ。 -
大学等でウイルス研究をする人の研究を始めたきっかけやその魅力、体験談などの紹介が良かった。
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2004年の京都の高病原性鳥インフルエンザ発生の後始末に2008年までかかった話など、最先端の研究と、現場の泥臭い話と両方に関わっているひとのインタビューが読めて面白かった。
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ウイルス研究者たちの生の声が聞こえてくる本。
やっぱり基礎は臨床と全く違い、ものすごく大変だ。当たり前だけど。
口蹄疫の収束に携わった人やHIV薬の開発者のインタビューも面白かった。
なるほどと思った内容を思いつくままに挙げると
「殺処分など事態に全力で取り組んでいるときに、外野からの批判が現場の士気をそいでしまう。」
「批判や検証は必要だが、それは今まさに喫緊でやらなければいけないことではない。」
同じような批判は今回もあった気がする。というか毎回あるけど。
(例えば)殺処分云々はかなり専門的なことで、非専門家がどうこう批判するのは無理だし無責任ですらある。
外野の非専門家はマスメディアに踊らされずに事態を見守っていくことしかできないのではないか。
少なくとも現場で頑張っている人たちにマイナスとなってはいけない。
「誰でも5年に1度くらいは幸運の女神が訪れる。招き入れることができるかどうかは日々の努力次第。」
これもいい言葉。
「アメリカの研究所はサポートが手厚くて、実験のスピードが3倍で進む。」
3倍か。赤い彗星みたいだな。 -
山陽新聞2011.02.24夕刊「そと読み2冊」佐藤淳子・文より。
《こちらは冒頭で、米中央情報局(CAI)の諜報員が研究室を訪ねてくるスリリングな展開。シロウトにはとっつきにくい研究の現場を、読者の注意をそらすことなく、門外漢にも理解可能な言葉で活写している。》 -
筆者の「ウィルス研究してる人達に興味を持ってほしい」という目的は果たされたと思う。
面白かった。 -
11/02/18。
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著者プロフィール
河岡義裕の作品
