浅田真央はメイクを変え、キム・ヨナは電卓をたたく フィギュアスケートの裏側 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 91
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022734297

作品紹介・あらすじ

前人未到のトリプルアクセルを跳んだ浅田真央は、なぜバンクーバーで敗れたのか-。華麗な舞が見るものを魅了する一方で、その舞台裏で行われていることとは?選手の実力だけでは勝つことができない、世界一複雑なスポーツの裏側に迫る。「採点」「流行」「駆引き」…を制したものに勝利の女神は微笑む。試合の前から勝者はすでに決まっている。

感想・レビュー・書評

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  • 2011年に書かれているので、出てくる選手の名前は古いが、フィギュアスケートがどのようなスポーツなのかがよく分かった。

  • フィギュアスケートの歴史から、
    2002年のソルトレイクシティ・ゲート事件によって大きく変わった採点方法
    2003年以降現在まで続く新しい採点方法の課題
    その中で日本のフィギュアスケートの人気を高めてきた今おなじみの選手たちが戦ってきた
    コーチ、振付師、選手、選曲、衣装、メイクについて
    採点方法に対する『模範解答』となる『勝つためのプログラム』について
    あと、IOCにオリンピックの正式競技から排除されないように配慮しなければならないこと
    なんてのもあって、
    フィギュアスケートを観ながら解らないことも多かったですが、こちらを読んでそういうことがあるのかと裏側を知ることができ
    フィギュアスケート好きなので単純に面白く読めました

  • バンクーバー・オリンピックの女子フィギュアスケートで、浅田真央とキム・ヨナとの間にどうしてあれだけの得点差がつくことになったのかという疑問から説き起こし、芸術とスポーツの間に位置するフィギュア・スケートという競技の複雑な採点システムを解説している本です。

    前半はフィギュア・スケートの歴史を振り返りながら、現在の採点システムがどのような経緯で採用されるに至ったのかということが説明されています。後半は、もはや選手自身も自分の演技がどのように評価されるのか理解できない現代のフィギュア・スケートにおいて、コーチや振付師などの役割が大きな比重を占めていることや、政治的な駆け引きが採点システムに影響を与えていることなどが解き明かされています。

    ソチ・オリンピックのとき、作家の高橋源一郎がキム・ヨナのコメントに言及していたのですが、そこで高橋は、佐村河内守のゴースト・ライター問題に際してピアニストの森下唯がブログで「私は、純粋に(どんな付帯状況もなく)音楽を聴くことは不可能だし、そんなことを目指す必要もないと考えている」と発言していたことを取り上げていました。私たちはスポーツを鑑賞する際、何らかの「物語」をそこに読み込んでしまうのですが、とくにフィギュア・スケートという競技には、そのことを強く感じます。浅田真央の演技を、彼女に関する何らかの「物語」もなしに鑑賞することはほとんど不可能だし、その必要もないように思います。そんな考えを持っているときに本書を読んだのですが、フィギュア・スケートの複雑な採点システムが、そうした「物語」を増幅するような装置として機能しているのではないかということを感じました。

    もっとも、「スポーツを鑑賞する」という行為に「物語」が付きものであり、そこにミクロな権力構造が入り込んでくるというのは当然のことだとしても、本書で説明されているような国力といったリアル・ポリティークの文法がスポーツの世界でも機能してしまうことには、やはり受け入れがたいといった思いもあります。

  • キムヨナが、金取って金儲けに走ることの話かと思ったのよね、タイトル見て。
    荒川静香みたいに。
    内容は全然違って、芸術性と競技性を両立させようとするフィギュアスケートの紆余曲折の話。
    今のフィギュアスケートは、ジャッジシステムに合わせた模範解答を作る競争になっていて、かつ、選手にはその模範解答を作るスキルがない。
    コーチや振付師が、選手のスキルも一つの具材として、最高の模範解答を作り得たチームが勝利するのであって、キムヨナのコーチはそれに成功し、浅田真央のコーチにはできなかったのが、あの点差になったと、そういう話。

    フィギュアスケート、めんどくさ。

  • 試合のルールや採点方法、政治背景まで幅広い内容が書かれている。

  • フィギュアスケートのもやもやが解決する

  • 興味深い部分もあったが、終始、読むのが苦痛。男性はこうフィギュアをみてるのか。つまらないこと。

  • バンクーバーオリンピックでなぜ世界で唯一3Aを飛ぶ浅田真央ちゃんがキム・ヨナちゃんに負けたのか。
    4回転に挑戦しないライサチェックくんが、なぜ皇帝プル様に勝てたのか。
    ルールの当・不当は別として、そのときのルールを一番上手に解釈して実践した選手が勝つのがフィギュアスケートってことなんだね。
    芸術かスポーツかの議論は、これからもしっかり続けていって欲しいです。
    選手の実力だけでは勝てないのがフィギュアスケートってことがよくわかった1冊でした。

  • 芸術と技術の総合で得点が決まる。採点方法も改良されてきたが、その時の恩義だけでなく、それまでの実績なども入る、不思議な方法で採点される競技だということがわかった。

  • フィギアスケートの採点方法についての特長がよくわかります。
    深いです。

    ここから先は適当(うるおぼえ)・・・

    ・7〜9人で主観で評価
    ・それぞれの技に得点がきまっていて+できばえで採点される
    ・コーチ、振り付け師が演技内容をデザインする。このデザインの時点で獲得出来る点数が読める
    ・リスクを考えると、難易度が低くとも確実に得点できる技があり、それを選ぶのも戦略
    ・一年を通してジャッジもその選手の技・格を積み上げていくので、オリンピックの一発勝負で得点できる訳ではない
    ・演技する内容(技の種類/音楽とのマッチング/新規性)は構成点として評価されるが、それとて、選手の格によるジャッジの主観性により左右される

    そもそも、あんな衣装きて、メイクして、音楽ありきで演技することじたい、最初からかなり特殊な競技であり、得点化は難しいよな。

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著者プロフィール

1967年生まれ。スポーツライター、ジャーナリスト。
早稲田大学社会学部卒業後、博報堂勤務を経て、スポーツライターに。国内外を問わない取材、執筆活動のほか、ラジオパーソナリティとしても活躍。NHK-BSのスポーツニュースのキャスターも務める。

著書には『駅伝がマラソンをダメにした』(光文社新書)、『スポーツを仕事にする!』(ちくまプリマ-新書)、『愛は負けない 福原愛選手ストーリー』(学研)、『箱根駅伝』『箱根駅伝 新ブランド校の時代』(以上、幻冬舎新書)、『箱根駅伝 勝利の方程式』(講談社)などがある。

「2014年 『箱根駅伝 勝利の名言 監督と選手34人、50の言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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