「俺は聞いてない!」と怒りだす人たち (朝日新書)

  • 朝日新聞出版 (2012年12月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784022734792

みんなの感想まとめ

コミュニケーションの課題を深く掘り下げた本書は、日本社会特有の「場の空気」に重きを置く文化が、職場の人間関係やリーダーシップに与える影響を明らかにします。上司が「俺は聞いていない」と怒り出す背景には、...

感想・レビュー・書評

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  • コミュニケーションの明快なスキル→自分が明快さを嫌う→曖昧なまま

    上司のメンツ→知らされていないことを嫌う。
    職務中心ではなく職場中心→制度より人間関係
    存在感をアピールしたい上司の心理,鋭い質問は難しいので「聞いていない」
    パワー動機→人が思い通りにいかないとフラストレーション,イライラ
    国会議員「俺は聞いていない」→事前に相談していないので,絶対に認めない。
    1本の法律をつくるのに,100人以上に根回し
    何を決めるのにも,事前に自分に相談→自分がキーマンという万能感
    メンツへの配慮
    アドラー→劣等感を人間の成長の原動力
    コンプレックスに駆られる→自分が見えない。衝動的な行動。冷静に考えればみっともない行動も平気
    部下の体調より自分の立場が気になる上司→知らなかったことを気にする愚

    ①課題志向型リーダーシップ②情緒志向型リーダーシップ

    自己愛性パーソナリティ障害

    「察して動け」
    日本→高コンテクスト(文脈)文化
    自分の記憶も疑ってみる→対策を立てるべき。

    メンツを重んじる日本社会→子供のころから恥を知る教育
    飯島勲秘書官→突如秘書を辞職
    欧米→コミュニケーション→論理的,説得力 日本=関係保つ手段
    政治家→政策より感情
    ウチとソト→日本は場の意識が非常に強い→ムラ社会
    メンツを潰さないために知恵を尽くす日本人
    上司は傷つきやすい→有能でありたい。嫉妬深い。存在感を示したい。→時に不合理な動き
    ロジカルシンキング,ディベートを重視してこなかった→場に応じて適切に用いるよう心がけるべき

    オリンパス事件→新社長が院政に気付き,愕然とする。→場の意識が組織を蝕んでいる。
    政治家,官僚,財界のピラミッド→頂点がない
    日本的リーダーは無知,無能のふりをする→調整役,どこか抜けていると部下の出番。
    勉強,スポーツ→自分のため。 ×親,監督のため
    ネット社会→空気読み社会を助長
    P理論,M理論 パフォーマンスとメンテナンス

  • 日本人独特の「場」を大切にするという人間関係の在り方(=中枢にいる本当の意味の権力者はいない。日本人のトップというのは権力者ではなくて配下の気持ちをまとめる調整者。心理学者の河合隼雄氏は「中空構造」といっている)によって文化が成り立っているために、日本では欧米と違って個人に明確な業務の境界がひかれていない(職場によって助け助けられながら仕事をまわす)、能力な突出した人にもダメな人にも一定範囲で点数をつける人事評価、根回しという文化、コンプラ通報者などいちど職場仲間を非難するような行動をするとメンバーからのけ者にされてコンプラ通報者のほうこそが苦難に陥る構造、物事の正当性よりは名誉を守るほうが大切なことなど、何に私たちが規定されているのかがとてもよくわかる本。面白かった。また再読したい。

  • 2023年11月17日読了。「俺は聞いてない!」と怒りだす人たち。上司なりエライ人からいきなりこう言われて戸惑った経験はいくつも思い当たる節があるが…。原因は日本的な、「場の空気」を重視して白黒つけることを避けるコミュニケーションのやり方と、「無能と思われたくない・部下の有能さを認めたくない」上司の自己防衛本能にある、というのはその通りだと思う。いくら「言った・報告した」エビデンスがあっても、「その場で自分の無能さを示すことを回避したい」という欲求を上司が抱きがちである以上、こうした不毛なやり取りはなくならない…と。聞いてないならその場で聞いて考えればいいし、聞いてないからと言って結論を出せないほうが上司の無能を周知するようなもんだと思うが…不思議なことだ。「日本人は場当たり的」の指摘は当たっていると思うが、一方「日本人は『スジ』を好む」という指摘もあると思う、どちらがより日本人を適切に表す表現なのだろうか?

  • 『仕事あるある』な話であり、日本的な組織の病巣として長く指摘されているが、改善されず、時として自分も落ちている穴だなぁ、と感じる。著者が巻末で指摘する、『もう、分かってるでしょ。もうそろそろ、こういうのは、ええんちゃう?行動を変えようや。』を、噛みしめる。

  • なぜ怒り出すのか?

    →日本においてのコミュニケーションは良好な関係を保つための手段であるがゆえに、あいまいになるからこそ俺は聞いていない土壌が生み出される
    ロジカルシンキングを駆使すると場から排除される危険があるので、適切に用いる必要がある
    私たちは相互協調的自己を生きており、どうしても仕事上の本来の目的よりも関係性を気にしてしまうという習性があることを意識しておくことが課題志向へのシフトの第一歩

  • 表題の人って、寂しがり屋なのね…。って部下や、周りの人が優しくなれたら世界は穏やかに回るのだろうか…。しかし、それ位の心の余裕が無いと付き合っていけない?

  • 2014年12月26日津BF

  • 報告したのに、「私は知らない」とゴネる。「あとは任せる」と言ったのにハシゴをはずす…。なぜ、エラい人は、「俺は聞いてない!」と怒りだすのか。本書は、そのひと言を発する心のメカニズムから、背後にある「日本的組織」の曖昧さ、権力構造のカラクリまでを徹底的に解剖する。

    第1章 なぜ、「俺は聞いてない!」と怒りだすのか?
    第2章 「俺は聞いてない!」に潜むメンツと甘えの心理
    第3章 不安をあおる企業社会のカラクリ
    第4章 日本社会と権力の曖昧構造(権力構造が見えない「状況依存社会」の日本
    第5章 「俺は聞いてない!」の末路と日本の未来

  • 日本人特有の場を丸くする結果上司という存在は脆いものになった。

  • 政治家の、俺は聞いてない!は絶対に認めないの意味。
    見下され不安というのは、人からバカにされているのではないか、といった不安。
    ほうれんそうがないと疎外感を感じて、不安になる。

  • コミュニケーション不全から来る軋轢について記述した一冊。

    とかく、権威を振りかざしたがる旧来の上司の対応に苦慮してる人にはお勧め。

  • 基本的には「上司は思いつきでものを言う」と同じようなものだと思う。上司の心理が詳しく書かれているので、上司を苦しめるのに役に立つ本。

  • スジを通す人よりまるくおさめる人の方が好ましい。

  • つまんなかった、というか読んでてつまんない。あんまりプラスになる事が無くて、中身も使い回したコピペ文章ばかり。3ページくらいにまとめられそう。

  • 日本はコンテクストを重視した社会。
    僕の感想です。

    高コンテクスト社会の日本には良いところもあるが、悪いところもある(というか、悪いところが気になる)。
    だからといって、ロジカルシンキングやディベートの手法で、問題の解決を図ろうとしても、効果は薄いかも(集団が受け入れがたいから)。僕はそう感じました。

  • 自分の未熟さや弱さを素直に認めることができず、そこから目を逸らそうとするとき、劣等感は劣等コンプレックスを形成する。偉そうに振る舞う上司は、劣等コンプレックスに動機づけられている。

    自己愛パーソナリティというのは、自己愛が平均的な人より過剰な人のもつパーソナリティをさす。情緒不安定なので、自信があるのか、それとも自信がないのか。二面性がある。

    暗黙の了解、以心伝心、察し合い、遠回しな言い方が多用されるのも、日本が高コンテクストのコミュニケーションが流通する文化だから。
    欧米人がはっきり言葉に出さないと通じ合えないのをみて煩わしく思うのも、日本のような高コンテクスト文化でははっきり言わなくても汲み取ってもらえるから。

    聞きたい情報は認知回路に取り込まれるが、聞きたくない情報はともすると認知回路からおぼれ落ちる。

    甘えというのは、個と個が分離しているという冷たい現実を拒絶する心理といえる。相手と自分との間に一体感を感じることと言っても良い。

    すねる、ひがむ、ひねくれる、うらむといった心理は、甘えたい気持ちが受け入れられないときに生じる

    PM理論
    P機能、パフォーマンス機能のこと。
    M機能、メンテナンス機能。気持ちに配慮しながら集団をまとめていく。

  • 上司の生態とはわかりにくいものである。

    とにかく知らされたい、生き物なんだ。

    報告がないと疎外感があるのだ。

    孤独な生き物かもしれない。

  • 言っていることはわかりますが、なんだか欧米バンザイに見えなくもないかなという内容ではありました。実際書かれている内容に該当することは多々ありますけど、なんだか悪い側面だけ取り上げている感じ。
    欧米形式のコミュニケーションは物事をはっきりいえる分よいこともありますが、集団の力に頼れない部分もある。日本式の経営では物事の決め方が遅いというのは事実ですし、そこは否定しませんが、硬軟おりまぜて、いいとこどりで仕事を進めるのが正しいかな。と、思ってます。すべてがすべてうなずけるという内容ではなかったですね。

  • いろんな本のポイントをまとめたエッセイのような本。

  • これは酷い。
    一般の組織人なら既に実感として理解している程度の解説、実証データは同じものを繰返し再掲。挙句に結論は、『〜良さを残しつつ〜も大切にする、新たな行動スタイルの確立を模索していく時機がきたのではないだろうか。』。こんな情緒的な問題提起型の結論なら小学生でも書けますね。

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著者プロフィール

榎本 博明(えのもと・ひろあき):1955年東京生まれ。東京大学教育心理学科卒業。東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。心理学博士。川村短期大学講師、 カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て、現在MP人間科学研究所代表。産業能率大学兼任講師。著書に『〈自分らしさ〉って何だろう?――自分と向き合う心理学』『「対人不安」って何だろう?――友だちづきあいに疲れる心理』『「さみしさ」の力――孤独と自立の心理学』『勉強ができる子は何が違うのか』(ちくまプリマ―新書)など。

「2025年 『自己肯定感は高くないとダメなのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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