自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022734907

作品紹介・あらすじ

自衛隊のメンタルヘルスの教官が、「心のムリ・ムダ・ムラ」を防ぎ、バランスよく生きていく実践的方法を伝授。組織を率いるリーダーにも役立つ内容が満載。

感想・レビュー・書評

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  • 頑張らない自分を認めたい。

  • 無理をしない、感情を無駄遣いしない、心のムラを無くす。

  • 自衛官のメンタルケアを行っている著者が、今までの経験から得た知識を書いています。学術書とは違い「経験則」に全振りしており、かつ参考になる珍しい本です。
    通常は戦場で1ヶ月もすれば精神的に潰れてしまうが、全体の5%は適応する。それは犯罪者や暴力的行為が問題になっていた人だという内容が印象に残りました。生物として一定数発生すると仮定すると、犯罪はなくならない?平和がかなり長く続かないと生物として発生してしまうものなのか?などと考えてしまいました。

  • 何回か読んでます。
    人にもオススメしたい本。
    自衛隊と書いてあり、レンジャーのという事を想像したが、全然そんなことなく、極限状態にあることは自衛隊員もサラリーマンも一緒なのかもしれない。
    その中で無理には何段階かあって、それぞれの対応の仕方などは頭で分かってるつもりで、言語化されたきがしてる。

    また定期的に読みたい1冊

  • ・現代人の心理トラブルをムリムダムラで整理
    ・ムリムダムラをうまく制御するには、
     頑張る時と休む時の区別が重要(これが難しい)
    ・自衛隊での例え話が理解しやすく参考になる
    ・とにかく休養(静のストレス解消)が大事

    以下メモ
    ◆ムリ
    ・個人のムリは4つに表面化される
     ①体、②人間関係、③行動、④心
    ・ムリは3段階で進行
     ①普通の疲労
     ②別人化の始まり
     ・思考力低下/決断不能(中核は自己嫌悪)
     ・ムリを防ぐには第2段階までが勝負
     ③別人化
     ・専門家の力を借りる
     ・1ヶ月以上の休息や医療の活用が必要
     ・ムリが原因。必要なのは努力でなく休息
     ※疲労も2倍3倍で蓄積する
    ・心の強さは大人の心と子供の心の2種類ある
    ・子供の心が強い/短期目標思考の人たちは、
     大人の社会でムリを溜めやすい
     (疲労と回復の収支が悪化しているため)
    ・長期の頭脳労働はムリを深める
    ◆ムリを自覚しない理由
    ①人に備わる「麻痺のシステム」
    ②疲労の質
    ③比較評価の癖(他人や過去との比較)
    ④疲労による負担感の変化
    ・ストレスはエネルギー苦/不快感情の苦の2種
     ・歳をとると不快感情の耐性が上がるが、
      エネルギー苦に弱くなる
    ◆ムリに気付く
    ・EFI/放射能対策を参考にコントロール
    ・理解→行動→習慣化、のプロセスが大事
    ・頑張る自分を捨てる必要はない。
     「頑張らない」も選択できるようにする

    ◆ストレス解消のポイント
    ・静と動のストレス解消法を持ち使い分ける
    ・第2段階以降は静の解消法を選択すべき
     (ヨガ/軽い散歩/会話/森林浴/音楽)
    ※ムリを自覚できたら2つに気をつける
     ①とにかく「睡眠」を確保すること
     ②動的ストレスケアを控える

    ◆生きるために必要な3つの自信
    ①できるという自信
    ②自分の体や頭脳の機能に対する自信
    ③周囲に受け入れられるという自信
    ※ムリをするのは①を失いたくないから

    ◆組織への影響
    ・事なかれ主義から上司の介入が遅れると、
     優秀な部下の社会人人生を奪うことになる
    ・大きなムリはリーダーシップの失敗
     モチベーション管理はリーダーの重要な仕事
     とリーダー自身が認識しなおすところから
     職場のムリ/ムダ/ムラ対策がスタートする
    ・ムリは作業量の低いレベルでも発生する
     ・2倍/3倍モードがムリを生み出す
    ・ムリは結局非効率で組織/個人の大きなリスク

    ◆感情との付き合い方
    ・感情は大きく/不必要なエネルギーを消耗する
    ・自信の低下と自責は、怒りや不安と連動
    ・感情疲労を避ける3つのポイント
     ①感情とのつき合い方の練習
     ②過剰に防衛的(被害的)な視点を緩める
     ③自信をつける

    ◆休暇が大事
    ・ムリ/ムダ/ムラは病気ではなくエネルギー低下
     必要なのは休養や安静(数日〜数週間)
    ・不調の根本原因は情報過多による感情疲労
     しっかり休むことが重要
    ・集中したイベントの後ムラが生じる
     ・個人の場合は行動のペースにムラが出る
     ・組織では長径が伸びることに表れる
      ・長径が伸びたときは大休止がよい

  • 体も心も酷使する現代社会。心の疲れは自覚しにくく、ある日突然折れてしまう。自衛隊のメンタルヘルスの教官が「心のムリ・ムダ・ムラ」を防ぎ、バランスよく生きていく実践的方法を伝授。組織を率いるリーダーにも役立つ書。

    読みやすくわかりやすかった。

  • 実践的な方法として理詰めで説明しておられます。
    実はわたくし、その「心のムリ・ムダ・ムラ」を絶賛実施中でございまして、うすうす疲れを自覚はしてますが休暇後のヒンヤリした周囲の対応やら空気が怖くて休めないんですよ、ああこんなこと言うてるうちに体壊すわな。もう一回読んでみますわ。

  • 文字通り、心の疲れに対応する技術を綴った一冊。

    元自衛官の教官だけあり、実践的でわかりやすかった。

  • 心のムリ、ムダ、ムラがメンタルヘルスに与える影響と実践方法が示されていて勉強になりました
    ムリのきかない年齢になって、身にしみて感じました

  • 著者の色々な実体験含めて、その他諸々の対処方が非常に参考になりました。

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著者プロフィール

【下園 壮太】(シモゾノ ソウタ)

メンタルレスキュー協会理事長、元陸上自衛隊心理教官。陸自初の心理幹部として多数のカウンセリングを経験。その後、自衛隊の衛生科隊員(医師、看護師、救急救命士等)やレンジャー隊員等に、メンタルヘルス、カウンセリング、コンバットストレス(惨事ストレス)対策を教育。本邦初の試みである「自殺・事故のアフターケアチーム」のメンバーとして、約300件以上の自殺や事故にかかわる。平成27年8月退職。現在はNPOメンタルレスキュー協会でクライシスカウンセリングを広めつつ、産業カウンセラー協会、県や市、企業、大学院などで、メンタルヘルス、カウンセリング、感情のケアプログラム(ストレスコントロール)などについての講演・講義・トレーニングを提供。著書50冊以上。

公式HP: http://www.yayoinokokoro.net/

「2023年 『ワーママが無理ゲーすぎてメンタルがやばいのでカウンセラーの先生に聞いてみた。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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